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2021年6月27日日曜日

(2378) 何故、周庭氏を釈放したのか ~ 何のデメリットもないのだ。

 【 周庭氏・ 釈放 】中国は周氏について「模範囚」という言い方で刑期を短縮している。周氏が「中国の模範」になっているということで、中国共産党の正統性を認めたから外へ出したということだ。周氏はしばらく、何の発言もしないだろう。


 中国の習近平国家主席は最近、「愛すべき中国のイメージ」をつくるため対外発信を強化するよう大号令を発した。外交などでの高圧的な印象を払拭する目的と思われるが、同じタイミングで周庭氏を釈放した。私(=上久保誠人氏)は、中国が何らかの形で釈放のカードを切ると予測したがその通りとなった。

 

 中国は周氏について「模範囚」という言い方で刑期を短縮している。周氏が「中国の模範」になっているということで、中国共産党の正統性を認めたから外へ出したということだ。

 周氏と同じ若者の民主活動家で、黄之鋒(ジョシュァ・ウオン)氏は拘束されたままだが、中国の言うことをきかないから、釈放されないのだろう。

 

 国は周氏釈放で何かを得ようとまでは考えていない。しかし、周氏はしばらく、何の発言もしないだろうから、これが香港市民や日本を含めた国際社会に牽制球となり、いろいろなことを考えさせる。中国はその効果を使うだろう。

 … 沈黙の周氏が民主化運動によいことになるとは思えず、悪い影響を与える。中国政府にしてみれば、釈放には何のデメリットもないのだ。

 

<出典>

上久保誠人、釈放の周庭氏沈黙 国際社会に牽制球

産経新聞(2021/06/24)



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