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2021年10月31日日曜日

(2504) ストーリーテリング・トラップ A) 九つのトラップとは?

【 決断を誤る ・ 九つのトラップ 】九つのトラップがある。ストーリーテリング・トラップ、模倣トラップ、直観トラップ、自信過剰トラップ、惰性トラップ、リスク認知トラップ、時間軸トラップ、集団思考トラップ、利益相反トラップ


ストーリーテリング・トラップ A) 九つのトラップとは?  ←←←←

ストーリーテリング・トラップ B) それは何か?

ストーリーテリング・トラップ C) どう防ぐか?

 

 賢い人がなぜ決断を誤るのか?

 

 ビジネスリーダーが間違った意思決定を行うのは、リーダーの無能が原因なのか。そうではない。優れたリーダーが失敗を予測できたはずの悪い意思決定を下してしまうのはバイアス(偏向)によるエラーだ。

 

 リーダーが陥るバイアスのエラー事例を具体的に列記する。九つのトラップがある。

 

   できすぎた話―ストーリーテリング・トラップ

   スティーブ・ジョブズはかくも天才だった模倣トラップ

   どこかで見た覚えがある直観トラップ

   とにかく突き進め自信過剰トラップ

   なぜ、波風を立てるのか?惰性トラップ

   君にはリスクを取ってほしいリスク認知トラップ

   長期的に考えるのはずっと先にしよう時間軸トラップ

   誰もがそうしている集団思考トラップ

   私利私欲のためではない利益相反トラップ

 

<出典>

【タイトル】 認知ゆがめるバイアスの克服法。『賢い人がなぜ決断を誤るのか?』

【新聞】 産経新聞(2021/10/02)

【タイトル】 『賢い人がなぜ決断を誤るのか?』 認知ゆがめるバイアスの克服法

URL】 https://www.sankei.com/article/20211002-2ULU6HJIIRN75PQX57YDUDQP7E/

【発信者】 作家、江上剛 

 

<出典>

【書名】 賢い人がなぜ決断を誤るのか? 意思決定をゆがめるバイアスと戦う方法

【著者】 オリヴィエ・シボニー。野中香方子 訳

URL

https://www.hmv.co.jp/artist_%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%A8%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%9C%E3%83%8B%E3%83%BC_000000000873268/item_%E8%B3%A2%E3%81%84%E4%BA%BA%E3%81%8C%E3%81%AA%E3%81%9C%E6%B1%BA%E6%96%AD%E3%82%92%E8%AA%A4%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%8B-%E6%84%8F%E6%80%9D%E6%B1%BA%E5%AE%9A%E3%82%92%E3%82%86%E3%81%8C%E3%82%81%E3%82%8B%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%82%B9%E3%81%A8%E6%88%A6%E3%81%86%E6%96%B9%E6%B3%95_11990368



(2503) ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』(0) / 100分de名著

 【 読書 ・ 100de名著 】挑戦しても最後まで読み通すことができなかったという人が多い小説。「父殺し」という犯罪が持つ複雑さ、訳文の難しさ、スケールの大きさ、極めて複雑な構成等が原因。要領よく解説していただけるのは、ありがたい


 

100de名著」 ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』が、111()から始まります。Eテレ。

放映は、   月曜日 午後 10:25~10:50

再放送は、  水曜日 午前 05:30~05:55

 及び        午後 00:00~00:25

講師は、亀山郁夫(ロシア文学者、名古屋外国語大学学長)

 

 

<全4回のシリーズ>  いずれも11

【はじめに】  いまなお謎をはらむ物語

 

第1回  1日放送/ 3日再放送

  タイトル: 過剰なる家族

 

第2回  8日放送/ 10日再放送

  タイトル: 神は存在するのか

 

第3回  15日放送/ 17日再放送

  タイトル: 「魂の救い」はあるのか

 

第4回  22日放送/ 24日再放送

  タイトル: 父殺しの深層

 

  今回は、201912月に放映されもののアンコール放送です。

このブログでは既に取り上げたので、新たには書きません。

 

 過去に私が書いたもののリストは、以下にあります。

2019/12/27

(1830) 【来月予告】呉兢『貞観政要』。【投稿リスト】ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』 / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2019/12/1830100de.html

 

 このシリーズのBlog発信は、一か月お休みにします。

 

  以下、再掲

========

【はじめに】  いまなお謎をはらむ物語

 

1.     物語『カラマーゾフの兄弟』

 『カラマーゾフの兄弟』は、十九世紀ロシアの文豪フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキーが、59年の最後に書き上げた長編小説で、十九世紀後半、農奴解放後のロシア社会の混沌を背景にした、酒好きで女好きの田舎地主フョードル・カラマーゾフの殺害事件をめぐる「犯人探し」の物語です。事件の謎に関わるのは、彼の三人(ないしは四人)の息子たち。

 

2.     『カラマーゾフの兄弟』の魅力

2.1.   ロシア的な精神性。ロシアに生きる人々の心を豊かに深く描いた小説

2.2.   ミステリーとしての文句なしのおもしろさ

2.3.   登場人物一人ひとりの驚くべき生命力。登場人物たちは、みな例外なく桁外れの生命力とある種のプライドの持ち主です

 

3.     二つの提案

3.1.   読み解きの方法論として、この小説を四つのレベル(=層)に分けて読むという方法。「物語相」「自伝層」「歴史層」「象徴層」の四つ

3.2.   着手されることなく終わった「第二の小説」の存在を常に意識しながら読むという方法

 

<出典>

亀山郁夫(2019/12)、ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)

=====

2019/11/25

(1798)  ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』(0) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2019/11/1798-0100de.html



2021年10月30日土曜日

(2502) 子供目線の「トリセツ」 大阪の現役教師が絵本執筆

 【 叱り方 ・ 子ども目線 】 真剣に子供と向き合うあまり熱くなってしまうこともあった松下さん。誰かを叱った後の教室は重苦しい雰囲気に包まれ、叱られていない児童の表情までもが暗くなる。「心がすーっと離れていくのを感じた」。


 子供の目線から「こんなふうに叱って」という要望を描いた絵本が人気を集めている。「笑いを交えた叱り方なら子供たちも素直に聞ける。教員だけでなく子育てに迷う人にも絵本を読んで力を抜いてもらいたい」との願いを込めた。

 

 「おねがいがあります」と子供が自らの〝取り扱い方〟を切り出すのが特徴。

 

(1) ケンカをした子

 「ケンカした子と向かいあわせにして、はなしをきくのはやめて」という男児は余計に興奮してしまうからだと説明し、隣同士で座らせてほしいと訴える。

 

(2) 指示を聞けない子

 素直になれず、指示を聞けない子は「『コラ!』と、どなりたいきもちはわかります。間に『ア』を入れて『コアラ!』とどなってください」。

 

(3) すねてしまう子

 すねてしまう子は「きゅうしょくのじかんに、きいてあげてください。すごーくスムーズに、かいけつします」と主張。

 

 子供たちからの〝要望〟は分かりやすく、くすっと笑える内容もあり、叱る側も冷静になれそうだ。

 世の中には多くのトリセツ(取扱説明書)本があるが、「どれも扱う側からの目線。扱われる側の子供の目線を大切にした」と松下さん。「怒ってばかりの大人も怒られてばかりの子供も両方が笑顔になれば」と話している。

 

<その他参考URL> 

「ぼく、わたしのトリセツ」(アメージング出版)

https://www.ehonnavi.net/ehon/160356/%E3%81%BC%E3%81%8F%E3%80%81%E3%82%8F%E3%81%9F%E3%81%97%E3%81%AE%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%BB%E3%83%84/

 

<出典>

【タイトル】 叱り方 こんなふうに  現役の小学校教師が絵本

【新聞】 産経新聞(2021/09/30 )

【タイトル】 叱り方こんなふうに 子供目線の「トリセツ」 大阪の現役教師が絵本執筆

URL】 https://www.sankei.com/article/20210930-RMPZFWN5V5IYVN4M26W3ROU27A/



(2501) 『カラマーゾフの兄弟』、『ヘミングウェイ』。100分de名著

 【 読書 ・ 100de名著 】【来月予告】ドストエフスキー『カラマーブフの兄弟』(「父殺し」は人類の普遍的な欲望なのか)。【投稿リスト】『ヘミングウェイ スペシャル』(「マッチョな文豪」の意外な実像に迫る)


 予告では、11月は村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』(村上春樹はなぜ世界を魅了するのか?でしたが、アンコール放送に変わっていました。

 

【来月】 ドストエフスキー『カラマーブフの兄弟』

 

 「父殺し」は人類の普遍的な欲望なのか?

 

 世界文学史上、最高傑作の一つといわれる本作は、ドストエフスキーが人生の集大成として執筆した大長編小説.家族・宗教・恋愛・嫉妬。金銭。善悪・友情・殺人・破減といった様々なテーマが盛り込まれ、壮大かつスリリングなドラマが展開する。自伝的要素も含まれたロシア文学の傑作を現代的視点から読み解く。

 

 

【投稿リスト】 『ヘミングウェイ スペシャル』

公式解説は、

https://www.nhk.jp/p/meicho/ts/XZGWLG117Y/blog/bl/pEwB9LAbAN/bp/pd1M529xod/

 

私が書いたのは、

(2469) 『ヘミングウェイ スペシャル』(0) / 100de

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/09/2469.html

(2471) 『ヘミングウェイ スペシャル』(1-1) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/09/2471.html

 

(2475) 『ヘミングウェイ スペシャル』(1-2) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2475.html

 

(2478) 『ヘミングウェイ スペシャル』(2-1) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2478.html

 

(2479) 『ヘミングウェイ スペシャル』(2-2) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2479.html

 

(2484) 『ヘミングウェイ スペシャル』(3-1) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2484.html

 

(2496) 『ヘミングウェイ スペシャル』(3-2) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2496.html

 

(2492) 『ヘミングウェイ スペシャル』(4-1) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2492.html

 

(2493) 『ヘミングウェイ スペシャル』(4-2) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/10/2493.html

 

<出典>

都甲幸治(2021/10)、『ヘミングウェイ スペシャル』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)


2021年10月29日金曜日

(2500) 「人は後ろ向きに未来に入っていく」ポール・ヴァレリー

 【 後ろ向き ・ ポール・ヴァレリー 】 「人は後ろ向きに未来に入っていく」。フランスの詩人、ポール・ヴァレリーの有名な一節だ。目の前にある過去の経験を頼りに、ボートをこぐように未来に背を向けながら進む。


===== 引用はじめ

 「人は後ろ向きに未来に入っていく」。フランスの詩人、ポール・ヴァレリーの有名な一節だ。目の前にある過去の経験を頼りに、ボートをこぐように未来に背を向けながら進む。仕方のないことだけれど、経験したことのない事態にぶつかると、どうしていいか分からなくなったり、正しい判断を下せなくなったりする

===== 引用おわり

 

 確かに、その通りだ。未来は、未知だ。何が起こるか分からないし、起こったことにどう対処するのが正解か分からない。そこで、過去の似た状況を探して、それを頼りに未来を想像して、対処しようとする。確かに、過去、後ろをみながら漕いでいる。

 

 しかし、過去と全く同じことは起こらず、過去に正しかったことが、未来にも正しいとは限らない。「マニュアル通りすればうまくいく」は、無知であり、傲慢だ。

 

 結局、過去を参照して未来に一歩足を踏み入れ、二歩目からは、過去と違うかもしれないという前提で、様子をみながら、進んでいくしかない。うまくいかなければ、引き返したり、修正したりする。それでも、過去に引き返せないこと、修正できないことも起きてしまう。

 そのときには、そのときの「いま」の状態から、あらためて進み始める。そこは過去の経験を生かせることができない領域なので、しばらくは前を見る。このときは、後ろを振り向いて悔やんでいてはいけない。前を向こう。進もうとする先に、杭があるかもしれない。それは、早く発見し、回避しなければならない。

 過去の経験を生かして「人は後ろ向きに未来に入っていく」のは、よい事だ。だけれども、いつもこれだけでは、危うい。

 

<出典>

【タイトル】 湊町365

【新聞】 産経新聞(2021/10/20)

【タイトル】 コロナ禍の選挙を見極める

URL】 https://www.sankei.com/article/20211020-R4CB4UPKHZLAJCYBQ5ZXPJCQRA/

 

<添付図>

https://view.cafe/boss/19965



(2499) 言論弾圧が横行(C)「正義」を盾に言論を統制する手法

 【 軍艦島 ・ 正義 】長崎市の端島(はしま)炭坑(通称・軍艦島)で戦時徴用された朝鮮人労働者の問題でも、日本は圧力にさらされている。「産業遺産情報センター」の説明が不十分だとして「より暗い側面」を提示するよう求められた。


言論弾圧が横行(A) 学問の自由が危ない

言論弾圧が横行(B) 言論弾圧の黒幕は誰か

言論弾圧が横行(C)「正義」を盾に言論を統制する手法  ←←←←←

 

 長崎市の端島(はしま)炭坑(通称・軍艦島)で戦時徴用された朝鮮人労働者の問題でも、日本は圧力にさらされている。今年7月、ユネスコ(国連教育科学文化機関)は、日本政府が都内に設置した「産業遺産情報センター」の説明が不十分だとして「より暗い側面」を提示するよう求めたのだ。

 

 それに対し、加藤康子・産業遺産情報センター長がユネスコや朝日新聞の報道に反論したJapan Forward・正論記事英語版の見出しは、次のとおりである。

 Asahi Shimbun, UNESCO Want to Rewrite Wartime Labor History with Unfounded Assumptions

 戦時労働者の歴史を根拠なき仮定で書き換えようとする朝日新聞とユネスコ

 

 「正義」を盾に言論を統制していく手法は、強権と独裁的な権力で他者の意見を認めずに抑圧する全体主義国家にも通ずる。

 

 言論弾圧を図ろうとしている黒幕はいったい誰なのか。言論弾圧で誰が得をするのか。

 

<出典>

【タイトル】 言論弾圧の黒幕は誰か

【新聞】 産経新聞(2021/10/18) 日本を発信

URL】 https://www.sankei.com/article/20211018-UAP2HOACWNIZ3IKNDJU3OJZZ4Q/

 

【タイトル】 Asahi Shimbun, UNESCO Want to Rewrite Wartime Labor History with Unfounded Assumptions

【タイトル和訳】 戦時労働者の歴史を根拠なき仮定で書き換えようとする朝日新聞とユネスコ

URL】 https://www.sankei.com/article/20211018-UAP2HOACWNIZ3IKNDJU3OJZZ4Q/



2021年10月28日木曜日

(2498) 総選挙に向けた、各党の主な新型コロナ対応は?

 【 総選挙 ・ コロナ対応 】 違いが見えにくい与野党の対コロナ方針。有権者の見方は厳しい。大阪市中央区の男性は「どの政党にとってもコロナ対策は重要だ。政策に大差がないのであれば、選挙後に直ちに実行してほしい」と注文する。


 添付図は、各党の主な新型コロナ対応を示したものです。

 

・ もしもコロナ対応だけで投票を決めるなら、どの政策を掲げている党に投票しますか?

 

・ どの党がどの対応を掲げているでしょうか?

 

 示しているのは9党(自民、立民、公明、共産、維新、国民、れいわ、社民、N党)の対応です。ただし、順番は乱数を用いて並べ替えたので、よくある順番(自民、立民、…)とは異なります。

 

【私の感想】

 経済対策は、バラマキばかり。財源を無視して、政策と言えるか? お金がかかるのに、消費税を下げてどうするのか? 消費税は主として福祉にあてられていたと思うが、福祉への支給を減らすのか? 「この際、福祉は切り捨てて、コロナ対策をします」とか「企業が倒産しても仕方がない、企業から税金を取りたてます」とか「お金をあげるのだから、国民からの税金を増やします」とか言わねばならないだろう。そうではないというなら、財源を示すべきだろう。トータルの経済政策として、無責任ではないか?

 経済対策以外は、どの党が言ったかにかかわらず、効果があると認められるものは、どんどん実施してほしい。各党が言っていることは、ほとんど必要なことだろう。言っていることをやればいい。それをしないからおかしくなっている。これまでも野党として、協力できたはずだ。また、無理に絞り込まなくてもよい。他の党が言ったからと、メンツでサボってはいけない。バラマキをやめれば、財源はあるだろう。限りある財源はこちらに向けてほしい。人流抑制だけで解決できないのは、既に明らかになっている。

 要約したものなので、どの程度各党が深堀りしているか分からないが、書いてある項目は、チョイチョイとインターネットで調べたら私でも書ける。政党交付金は、何に使っているのだろうか?

 どう書けば自分の党に投票してもらえるか、そこにばかりに知恵を絞っているのではないか?

 

 添付図、上から順番に、(1)社民、 (2)立民、 (3)自民、 (4)維新、 (5)N党、 (6)れいわ、 (7)共産、 (8)国民、 (9)公明   です。

 

<出典>

【タイトル】 違い見えぬ争点のコロナ 衆院選2021

【新聞】 産経新聞(2021/10/23 )

【タイトル】 争点のコロナ対策、大差なく…有権者の選択は

URL】 https://www.sankei.com/article/20211023-TI4QNRANRRPUNHOHYECT6TYAJA/



(2497) 言論弾圧が横行(B) 言論弾圧の黒幕は誰か

 【 言論弾圧 ・ 黒幕 】まじめで小さな学生団体だ。「学生たちが自発的に考えて、署名活動を始めたとは考えにくい。私に対するレッテル貼りと印象操作をしようとの意図をもった人物が裏にいて、学生団体は使われているだけではないか」


言論弾圧が横行(A) 学問の自由が危ない

言論弾圧が横行(B) 言論弾圧の黒幕は誰か  ←←←←←

言論弾圧が横行(C)「正義」を盾に言論を統制する手法

 

 有馬教授は英語ニュース・オピニオンサイト「JAPAN Forward」(JF)に、米ハーバード大教授のマーク・ラムザイヤー氏が執筆した「太平洋戦争における性行為契約」と題する論文を擁護する内容の記事を寄稿。8月30日に掲載された。

 

 それに対して、「差別を煽(あお)り、歴史否定発言を繰り返している」として、有馬教授を解雇するよう大学に要求する動きが一部の学生たちから出ていることが明らかになった。

 一方、教授に対する「攻撃」が展開されている同じウェブサイトで、これを非難し対抗する署名活動も始まっている。そちらは「有馬教授への言論弾圧に抗議し、このような犯罪の厳罰化のための法改正を求める」という内容で、今月15日時点で1万4000人以上が署名。教授の解雇を求める人たちよりも5000人以上も多い署名が集まっていた。

 

 それにしても、誰が教授の解雇を求める署名活動を展開しているのか―。

 教授によると、留学生支援などまじめな活動を行っている小さな学生団体だ。会員数も多くない。「学生たちが自発的に考えて、署名活動を始めたとは考えにくい。私に対するレッテル貼りと印象操作をしようとの意図をもった人物が裏にいて、学生団体は使われているだけではないか」。教授はそう推測する。

 歴史問題で情報操作をするのには、かなり広範な知識と経験が不可欠で、とても学生たちだけで実行するのは難しく、誰かが後ろで糸を引いているのではないかというわけだ。

 

<出典>

【タイトル】 言論弾圧の黒幕は誰か

【新聞】 産経新聞(2021/10/18) 日本を発信

URL】 https://www.sankei.com/article/20211018-UAP2HOACWNIZ3IKNDJU3OJZZ4Q/

 

<関連>

有馬教授 支援声明「言論・学問の自由の弾圧を断固許すな有馬哲夫教授解雇を求める署名活動に抗して 」

http://nadesiko-action.org/?p=16406

 

有馬哲夫早稲田大学教授への言論弾圧を許さない

http://harc.tokyo/?p=2314

 



(2496) 『ヘミングウェイ スペシャル』(3-2) / 100分de名著

 【 読書 ・ 100de名著 】牛は何も考えずに突っ込んでくるから、こちらも無意識にまで落とし込まれた体の動きで対応するしかない。いろいろな判断はしているけれど、それを言葉にすると間に合わない。無意識と体を直結させて動く。


 

  原稿を作っていたのですが、掲載し忘れていました。放映は、もう終わっています。

また、紹介の順番が前後しています。

 

第3回  18日放送/ 20日再放送

  タイトル: 交錯する「生」と「死」~「敗れざる者」

 

放映は、   月曜日 午後 10:25~10:50

再放送は、  水曜日 午前 05:30~05:55

 及び        午後 00:00~00:25

 

【テキストの項目】

(1) 『老人と海』に通じる初期の短編

(2)  共通点と相違点

(3)  なぜ闘牛か

(4)  交錯する視線が織りなす物語

(5)  書かないことの効果

(6)  上り坂と下り坂のコントラスト

(7)  後継者は異民族の若者

 

(8)  メディアと観客の視線

(9)  言葉では考えない

(10)      冒頭に示される弟の存在

(11)      闘う姿を見せるということ

(12)      マヌエルとスリトの関係

(13)      多層的な構造を持つ作品

 

【展開】

(1) 『老人と海』に通じる初期の短編

(2)  共通点と相違点

(3)  なぜ闘牛か

(4)  交錯する視線が織りなす物語

(5)  書かないことの効果

(6)  上り坂と下り坂のコントラスト

(7)  後継者は異民族の若者

 以上は、既に書きました。

 

(8)  メディアと観客の視線

 ヘミングウェイは高校卒業後にカンザス州で新聞記者をしていて、パリに移ってからもしばらくはカナダの「トロント・スター」紙の契約記者をしていました(最初にスペインで闘牛を観た年にその職を辞しています)。ですから、ここには新聞記者という仕事への自己言及的な面も読み取れます。ジャーナリストは現実を書くと言いながら、本当は何が起こっているのか全然わかっていない。小説家を志した自分は一生懸命事実をつかもうとして、その勉強のために闘牛を観始めたのだが、ものを見ないで書く人間の文章というのはひどいものだ。うわべだけの常套句を適当に組み合わせただけでは何も伝わらないのだ。そんな批判をしているようにも思えます。

 

(9)  言葉では考えない

 マタドールであるマヌエルが牛にとどめを刺そうと立ち向かう場面。仲間を下がらせて牛と対峙するマヌエルの心の内は次のように描かれます。少し長いですが引用します。

 彼は闘牛の用語で考えていた。ときどき、何かを思いついても、それを表わす用語が浮かばずに、うまく考えがまとまらないこともある。直感と知識は自動的に働くのだが、頭脳はゆっくりと言葉の形をとって働くのだ。雄牛のことなら、彼は何でも知っていた。雄牛についてなら、考える必要もなかった。ただ、なすべきことをすればそれでなかったのだ。目が動きをとらえ、考えるまでもなく体が必要な反応を示す。もし考えたりしていたら、チャンスを逃してしまう。 … “コルト・イ・デレチョ(瞬時に、まっしぐらに)”

 

(10)     冒頭に示される弟の存在

 なぜマヌエルは闘い続けたのか。僕が注目したのはマヌエルの弟の存在です。同じく闘牛士だった彼の弟は、闘牛の試合で命を落としていました。彼を殺したのが、作品の冒頭に描かれる、レタナのオフィスに飾ってある剥製の牛の頭です。マヌエルが剥製を見上げる場面にはこう書かれています。「雄牛の頭部がとりつけられているオーク材の盾には、真鍮のプレートが嵌め込んであった。マヌエルにはそれは読めなかったが、きっと弟を偲ぶ言葉が書かれているのだろう、と思った」。

 マヌエルは弟の死を受け入れきれておらず、喪の仕事が終わっていない。弟が死んだということをおれだけは認めない、という気持ちがあったのかもしれません。

 

(11)      闘う姿を見せるということ

 職業人としての衿持を次世代につなぐというと、まず自分の子どもに継がせるという話になりそうですが、『老人と海』も「敗れざる者」も、血縁関係がない人に継がせる話になっています。そこには、親子関係とは異なる教育の形が描かれているわけですが、その教育を実現するには、ひたすら闘っている姿を見せるしかないとヘミングウェィは考えたのでしょう。勝利をゴールとするのではなく、とにかく闘い抜く。勝って完結するのではなく、闘い抜くという気持ちを伝えていく。「敗れざる者」は、自分のために勝つこととはまた別の、もう一つの価値、すなわち「敗れないこと」の存在を読者に伝えています。

 

(12)      マヌエルとスリトの関係

 最後に取り上げたいのがラストシーンです。手術台のマヌエルと傍らで彼を見守るスリトとの会話を、作品の終わりまで引用します。

 「うまくいつてたんだ」弱々しい声で、マヌエルは言った。「とてもうまくいってたんだ」

 レタナがスリトに目配せして、戸口に向かいかけた。

 「おれはここで付き添ってるから」スリトは言った。

 レタナは肩をすくめた。

 マヌエルは目をひらいて、スリトを見た。

 「うまくいってただろう、なあ?」念を押すように、彼は訊いた。

 「ああ」スリトは答えた。「うまくいってたよ、とても」

 医師の助手から円錐形のものを顔にかぶせられて、マヌエルは深く息を吸い込んだ。スリトは落ち着かない物腰で、じつと見守っていた。

 

(13)      多層的な構造を持つ作品

 マヌエルが自分の負けを認めないのは単なる執念ではないし、長年闘牛をやってきた闘牛のプロが「感覚的にうまくいっていた」というのは必ずしも嘘ではないと思うのです。

 こう考えると、この作品に登場する人たちの多層的な構造が見えてきます。プ口で、かつ一定レベル以上のことがわかる人。プロだけどまだ駆け出しで、そのレベルには達していない人。観客や評論家で、もっともらしいことは言えるし知識も多いけれど、微妙で感覚的なところはわからない人。そして、その大事なところがわかっていない人たちが闘牛を経済的に支えているということ。

 

 

<出典>

都甲幸治(2021/10)、『ヘミングウェイ スペシャル』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)

 

<添付写真>

https://team-blocks.com/post-236/



2021年10月27日水曜日

(2495) 言論弾圧が横行(A) 学問の自由が危ない

 【 言論弾圧・ ラムザイヤー 】 米国の学者や韓国メディアは一斉に猛烈なラムザイヤー教授批判を展開し、論文の出版差し止めや大学辞職を要求し、同教授から言論・学問の自由を奪おうとした。有馬教授は、ラムザイヤー教授を擁護した。


言論弾圧が横行(A) 学問の自由が危ない  ←←←←←

言論弾圧が横行(B) 言論弾圧の黒幕は誰か

言論弾圧が横行(C)「正義」を盾に言論を統制する手法

 

 Why I Defend the Ramseyer Paper ‘Contracting for Sex in the Pacific War’

 ラムザイヤー論文「太平洋戦争における性行為契約」を私が擁護するわけ

 公文書研究を専門とする早稲田大学の有馬哲夫教授が執筆し、8月30日に掲載されるとすぐ、最も読まれた記事ランキング入りし、10日間近くナンバーワンだった。

 

 「慰安婦はみな合意契約をしていた。口約束の場合もあり契約書を交わした場合もあったが、合意契約がなければ慰安婦になれなかった」。そう始まる記事で有馬教授は、米ハーバード大のマーク・ラムザイヤー教授が昨年12月に発表した論文は「契約が慰安婦と経営者の間で、どのように機能していたのか明らかにした」と指摘。それは「慰安婦強制連行説」「慰安婦性奴隷説」を根底から覆すものであると強調した。

 

 論文発表後、米国の学者や韓国メディアは一斉に猛烈なラムザイヤー教授批判を展開し、論文の出版差し止めや大学辞職を要求し、同教授から言論・学問の自由を奪おうとした。しかし、有馬教授は「的外れな批判だ」とし、批判者たちが、①日本語の文献を読むことに問題がある②一方的で不当な批判をSNSなどで発信した③根拠なき誹謗(ひぼう)中傷を展開した―などとして批判者側の姿勢を糾弾し、ラムザイヤー教授を擁護した。

 

 「世界中の『慰安婦』研究者が、意見の違うものをヘイトメールなどで攻撃し、大衆動員して威圧するのは明らかに間違っている。この本が、公正な学問的議論によって、歴史の真実を追及する本来の学問の在り方に回帰するきっかけになればと願っている」

 

<出典>

【タイトル】 学問の自由が危ない

【新聞】 産経新聞(2021/09/27) 日本を発信

URL】 https://www.sankei.com/article/20210927-NMKIHRHASBPUDMYKQYY2K47GQM/

 

【タイトル】 Why I Defend the Ramseyer Paper ‘Contracting for Sex in the Pacific War’

【タイトル和訳】 ラムザイヤー論文「太平洋戦争における性行為契約」を私が擁護するわけ

URL】 https://japan-forward.com/why-i-defend-the-ramseyer-paper-contracting-for-sex-in-the-pacific-war/

 

【図書】「慰安婦」はみな合意契約していた (WAC BUNKO 346) 新書

【著者】有馬 哲夫

https://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E6%85%B0%E5%AE%89%E5%A9%A6%E3%80%8D%E3%81%AF%E3%81%BF%E3%81%AA%E5%90%88%E6%84%8F%E5%A5%91%E7%B4%84%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%9F-WAC-BUNKO-346-%E6%9C%89%E9%A6%AC/dp/4898318460