【大橋悠依・金の器】 「金の器」とはなにかと問われれば、私は「才能」+「学習能力の高さ」ではないかと考える。 … そんな選手には共通して、困ったら「教えてください」と素直に聞ける耳がある。だからこそ、真の「金の器」に育てていく
迎えた東京五輪。周りに手応えを聞かれ、そっと自分の胸に問うても、最後の最後まで結果の予測はできなかった。
教え子である女子個人メドレー2冠の大橋悠依(ゆい) … 彼女との道のりは平坦(へいたん)ではなかった。ぶつかり合ったことも一度や二度ではない。それでも最後は自分自身を信じ、今までやってきたことを一番いい形で出してくれた。そこでようやく安堵(あんど)し、思わず目が潤んでしまった。
もともと、長い手足を生かした伸びやかな泳ぎにひかれた。一方で体の線が細く、性格は繊細。時間はかかるかもしれないが、本格的に指導したいと思ったのは、彼女が高校2年のときだった。男子平泳ぎの北島康介と重なる部分があり、「金の器」だと直感した。
「金の器」とはなにかと問われれば、私は「才能」+「学習能力の高さ」ではないかと考える。 … そんな選手には共通して、困ったら「教えてください」と素直に聞ける耳がある。だからこそ周囲が、真の「金の器」に育てていくという側面もある。
<出典>
競泳元ヘッドコーチ・平井伯昌 「金の器」を育てる
【泳ぎそして想う】 産経新聞(2021/09/09)
https://www.sankei.com/article/20210909-TWGKR6UDVNPTBHKRXRRWHVZR6M/?outputType=theme_tokyo2020
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