【 菅内閣 ・ 失言辞任ゼロ 】 菅義偉首相は自民党総裁選への不出馬を表明した。一寸先は闇だ。菅義偉内閣が発足して間もなく1年になるが、失言で辞任に追い込まれる閣僚、副大臣がゼロだった。最後で崩れたが、ガードは堅かった
菅義偉(すが・よしひで)首相は3日、官邸で記者団に、自身の任期満了に伴う自民党総裁選(17日告示、29日投開票)への不出馬を表明した。
菅義偉内閣が発足して間もなく1年になるが、これまでの内閣にはない現象が続いている。失言で辞任に追い込まれる閣僚、副大臣がゼロなのだ。
かつて自民党の伊吹文明元衆院議長が、所属する派閥の会合で、失言を回避するための「心得」を披露したことがあった。注意すべきことは6つの「た」だとした。
①まず最初に「立場」を挙げた。「(国会議員は)10万以上の有権者から自分の名前を書いてもらい、その人たちに代わって日本のことを決める権限を背負って国権の最高機関に出てきている」。そういう立場を十分にわきまえるべきだと訴えたうえで、残る5つの「た」と、その理由をこう説明した。
②正しいと思っていることを話すとき(人によって判断、意見が違う)
③多人数の場で話すとき(価値観の違う人が多い)
④旅先で話すとき(聴衆を楽しませようと思うからつい舌が滑る)
⑤他人の批判をするとき(注意して批判しないと自分に戻ってくる)
⑥例え話をするとき(誤解されやすい)
確かに、うなずける。閣僚らは日々、決断する場面が多く緊張を強いられる。地元に帰ったときや、地方を訪ねたときくらいホッとしたくなるのだろう。不特定多数が集まる講演会や演説会で笑いをとろうとしたり、本音を漏らしたりしたくなるのも分かる。だからこそ、言動にはよくよく注意せよというのだ。
<出典>
コロナ禍でも言葉に力を 大谷次郎
産経新聞(2021/08/31)
https://www.sankei.com/article/20210831-3FI3QDM74ZINXCMU7LOBVIBJSE/
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