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=====(K0243) 医療職らが交流の場づくり 流山・コミュニティナース <地域の再構築>
http://kagayakiken.blogspot.jp/2017/12/k0243.html
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目標&ポイント
===== 引用はじめ
本章では、家族による私的扶養に代って、高齢者の生活費の中核を支える社会保障制度、すなわち社会的扶養として発展してきた公的年金制度について勉強する。第一に、所得保障制度である公的年金制度を理解する前提として、社会保障制度の全体像を整理する。さらに、所得保障制度の1つとして重要な生活保障制度についても勉強する。
第二に、公的年金制度を素材に、社会保障制度の主要な機能である所得再分配機能のうち世代間分配について勉強する。
公的年金制度は、法改正の多い分野である。問題視されやすい論点の背景を理解することで、法改正に際して注意すべき論点を分析できる素養を身につけたい。
===== 引用おわり
<構成> 第10章 公的年金と社会的扶養
1. 社会保険法における所得保障制度
2. 公的年金3. 公的年金制度をめぐる課題
第3節「公的年金制度をめぐる課題」のみを取り上げる
(1) 未納・未加入問題
国民年金の第1号被保険者のうち、「未納者だけでなく免除者、学生納付特例の対象者を合わせた人数」の割合が47.4%であり[(224+380+222)/1742=47.4%]、「年金保険料の未納者が5割に迫る」といった報道がある。実際上問題視すべき、公的年金制度全体の未納・未加入者は、全体の3.5%である[(224+9)/6721=3.5%]。公的年金加入者の74.1%を占める[(4039+932)/6713=74.1%]「第2号被保険者と第3被保険者」は事業者が納入するので、制度上、未納入になることはない(添付
図3)。問題はあるが、「5割」と負担をあおって何の益があるのか。
(2) 世代間公正
公的年金制度には、世代間公正という大きな争点がある。日本の公的年金制度は、2014年の法改正で、既に生まれている世代がおおむね年金受給を終えるまでの100年間程度の期間で給付と負担の均衡を図る方式へと改められた。
遡って2004年に、公的年金制度が大幅に改革された。保険料に上限を設け、国民年金(基礎年金)の国庫負担が1/3から1/2に引き上げられた。
世代間公正を図る方法は、表3の通り、4通りある。どの方法も負担を伴う。
例えば、「支給額を減らす」で直接的には「高齢世代の負担が増える」。しかし、主な収入源を公的年金とする高齢者が多いなか、受給額が減ると、困窮する高齢者が増える可能性がある。困窮した高齢者が増えれば、生活保護の受給者が増えかねない。生活保護の財源は税金であるため、生活保護の受給者の増加は、若・中年世代の負担額を意味する。
支給開始年齢の引き上げは、見送られたままである。これには、1983年のアメリカ年金改革が参考になる。
アメリカで支給開始年齢を65歳から67歳に引き上げた改革は、第一に、改革の実行開始時期を2003年とした。施行までに20年あったために、多くの人は年金の支給開始年齢まで働くなど、人生設計を準備できた。第二に、年金の繰り上げ受給を可能とする年齢は変えなかった。年金を早く受給したい人は、それまでと同様、受給額は減るもの、年金を早く受給できた。
(以下は、私の意見)
少子高齢化が進む現実においては、全体の負担は必ず増える。負担増をある層だけに押し付けるわけにはいかない。若・中年が自分たちの今の負担を減らすことにより、高齢者対応のための資金を枯渇させ、自分たちが高齢者になったときの負担増加がより深刻になる。どこかで、それぞれが妥協せざるをえない。
その中で、時間の余裕をもって変えていくことは、痛みを緩和する効果がある。支給開始年齢引き上げを漫然と引き延ばすことは、痛みを強くする。当面の人気ばかり気にして、政治家が改革に不作為であることは、許されないと思う。今の日本で施行までに20年の余裕の余裕をもてるのか。許容できる準備期間がどんどん短くなっており、変更の影響をどんどん深刻なものにしていると思う。
出典
関ふ佐子、「第10章 公的年金と社会的扶養」、川島志保・関ふ佐子、「家族と高齢社会の法」、放送大学教材(‘17)
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