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2017年12月28日木曜日

(1100)  家族と暮らしの再構築(3) / 「人口減少社会の構想」(10-3)(放送大学)


      最新投稿情報   この内容と関連あり。
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(K0241) オールドタウン化への対応 <地域の再構築>
http://kagayakiken.blogspot.jp/2017/12/k0241.html
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「第10章 家族と暮らしの再構築」の目次

1. 単身・長寿社会の光と影
2. 希少化する対人ケアと家族
3. 人々が助け合う仕組み作り

今回は、第3節。
 

 第1節で、「家族や親族・地域社会の変容が人々のくらしに不可欠のケア機能を衰退させ20世紀の工業化時代に編成されたくらしのセーフティ・ネットが不安定化している」「社会も家族も変わった。しかし、社会も個人の意識も、追従できていない」。 第2節で、「ケアラーは、健康状態や経済状態において、また、こころの不調・負担感・孤立感などの問題を抱えている」という実態をみてきた。

 困ったことになってきているし、これから更に困ったことになりそうだ、と認識できたとして、では、今、何をすればよいのか、これから何をしていかねばならないのか、という方へ目を向けていきたい。


 テキストをまとめ直した。

A.組織としての取り組み例

(1) 「集いの館」構想
(2) コンビニエンスストアの取り組み
(3) グループリビング

B.個人の改革

(1) “他人とうまくやっていく”心構えや知恵
(2) “生活ガバナンス”の力量
(3) “ジェンダー関係”の転換

C.今後の進むべき方向性

(1) 既存のジェンダー秩序や家族像や働き方をプラスに転じる
(2) 人々が働くことを支える積極的労働市場政策
(3) 暮らしの器である住宅の多様化
 


<各論>

 

A.組織としての取り組み例

(1)  「集いの館」構想

 公益財団法人生協総合研究所が「2050研究会」を立ち上げ、「集いの館」を核とする地域コミュニティを構想している。

===== 引用はじめ
研究会の趣旨・目的
 20134月~20152月に開催された「2050研究会」では、「生協が持続可能で、且つ地域社会から頼りにされる存在になるための提言」を、『2050年超高齢社会のコミュニティ構想』として刊行した。提言では、地域の人々が広く連携し課題解決をできる「集いの館」構想を打ち出すと共に、生協がどのように関われるのかを検討している。
===== 引用おわり
http://ccij.jp/activity/jyousetsu_nizi_2050.html
添付図 参照
 

(2) コンビニエンスストアの取り組み

===== 引用はじめ
 コンビニエンスストアは生活者の一番身近で営業をしている。ここでも、高齢化に向けた新たな取り組みが始まっている。地域と連携した見守りサービスや宅配・配食サービス、血糖値やコレステロール値検査、サロンスペース、社会インフラサービスを提供する店舗を目指す例も生まれている。
===== 引用おわり
 

(3) グループリビング

 家族に代わるオールタナティブな住まいの実践が少しずつ広がっている。共同出資をして、共同の住まいを実現するとりくみ(グループリビング)が全国に30か所ある。

===== 引用はじめ
 グループリビングとは、主に血縁関係のない高齢者が積極的に暮らし方にこだわり、寄り添って元気に老後をくらしていく「わが家」のことです。高齢者施設でもない共同住宅でもない、老後のもう一つの暮らし方なのです
 そこにある場所にただ住んでお世話をしてもらうのではなく、みんなで助け合って元気な暮らしをしていこう、と「暮らし」に重点を置いています。
===== 引用おわり
http://www.coco-shonan.jp/
添付図 参照

 

B.個人の改革

 家族と異なる共同生活の実践の中で、家族に代わる親密圏の構築に向けて解決すべき課題が見えてくる。

(1) 親族世帯ではないなかで“他人とうまくやっていく”心構えや知恵を身につける必要がある

(2) 自らの生活に対するガバナンス“生活ガバナンス”の力量を付けることも必要である

(3) オールタナティブな住まいは夫・妻関係における性役割分業を前提しておらず、“ジェンダー関係”の転換が必要である

 

C.今後の進むべき方向性

(1) 過去の生活構造へと回帰するのではなく、既存のジェンダー秩序や家族像や働き方を積極的に組み替え、プラスに転じる動きを作ることが、平等で公正な社会創りにつながる

(2) 人々が働くことを支える積極的労働市場政策をよりいっそう強化する必要がある

(3) 暮らしの器である住宅の多様化を進める必要もある。家族に代わる多様な集団が登場している。障がい者や認知症高齢者の共同生活の場であるグループホーム、高齢者などのコレクティブ・ハウスやグループリビング、シェアハウスなど

 

出典

宮本みち子、「10章 家族と暮らしの再構築」、宮本みち子・大江守之、「人口減少社会の構想」、放送大学教材(‘17)



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