===== 引用(抜粋) はじめ
西宮市シニアサポート事業は、高齢者相互の支援活動の増進とともに、地域のボランティアの養成と活動の促進を図ることを目的とした事業です。
介護保険制度では対応できない電球交換や庭の草取り等について、事前登録を行ったボランティアの方が支援を行います。
提供会員、利用会員とは
シニアサポートには、助け合い活動を行う『提供会員』と支援を受ける『利用会員』の2種類の会員があります。
提供会員は、「市内在住の60歳以上で助け合い活動を希望する方」
利用会員は、「市内在住の65歳以上で提供会員の生活援助を希望する方」とそれぞれ登録要件があります。
西宮市は、西宮市シニアサポートセンター(以下、センター)を設置し、提供会員と利用会員の連絡調整を行っております。
平成26年度末現在の会員登録状況は以下の通りです。
・提供会員
99名(うち、男性37名・女性 62名)
・利用会員 296名(うち、男性54名・女性242名)
===== 引用(抜粋) おわり
注目すべきは、「提供会員」の37%は、男性だということである。通常「男性は、なかなか出てきてくれない」と言われている。37%は、通常より高い。
何をするか明確だ、外で体を動かす作業が多い、やった成果が目に見えやすい、作業しさえすれば世間話しはなくてすむ、なども原因だと思うが、気になることが起こった。
最初チラシで提供会員を募集したけれど、男性はほとんど来なかった。途中で西宮市広報誌に切り替えたところ、男性が次々と応募してきた。聞いてみると「西宮市が困っているので、協力してあげている」という思いがあるようだ。
引きこもりの男性に出てきてもらおうと、楽しい催し物を企画したても、なかなか男性は出てきてくれない。
引きこもり男性にdo for me 欲求(例えば、楽しい催し物をしてほしい)があることを前提にすると、働きかけはdo for(~のために)になり、それでは男性が出て来ない。
引きこもり男性はdo for you欲求(誰かのためになることをしたい)を持っているから、「西宮市が困っているので、協力してあげる」と男性が出てくる。
もう一つ別の例をあげる。
東北のある都市で調査したら、引きこもりが非常に多いことが分かり、対策を始めた。最初に「悩んでいるでしょ、カウンセリングを受けに来てください」と知らせたが、ほとんど出て来なかった。深刻なのはダメだと思って「卓球して楽しみましょう」と知らせたが、やはり、ほとんど出て来なかった。最後に「簡単な仕事をしてみませんか」と知らせた途端に、引きこもりが『ゾロゾロ』出てきた。引きこもり歴30年の「強者・引きこもり」まで、何十年かぶりに家を出て、やってきた。
引きこもり者のdo for me 欲求に気を取られて、do for 発想(カウンセリング機会提供、卓球大会)している間は、うまくいかなかった。そして、do
for you 欲求(働いて社会の一員になろう)に反応した。
対象者のdo for me 欲求(私のためにしてください)ではなく、do for you 欲求(誰かの役に立ちたい)に働きかけていくことが大切だろう。
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