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2022年8月19日金曜日

お休み中

いつもお世話になり、ありがとうございます。

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復帰時期は、未定です。

2022年3月6日日曜日

(2586) エドガー・アラン・ポースペシャル(1-2) / 100分de名著

 【 読書 ・ 100de名著 】ポーを題材にして新しい小説を書こうとする作家が大勢います。つまり、ポーという作家は、まさに未完成な作品を残したため、後続の作家がインスピレーションを刺激され、時を超えて共作したくなります。


第1回  7日放送/ 9日再放送

  タイトル: 「ページの彼方」への旅--『アーサー・ゴードン・ピムの冒険』

 

放映は、   月曜日 午後 10:25~10:50

再放送は、  水曜日 午前 05:30~05:55

 及び        午後 00:00~00:25

 

 

【テキストの項目】

(1)      ポー唯一の長編

(2)      「ほんとうの話」という仕掛け

(3)      スリリングな冒険への船出

(4)      カニバリズムを描いた場面

(5)      大岡正平『野火』への影響

(6)      極地への旅

(7)      真っ白なページの彼方に

 

【展開】

(1)      ポー唯一の長編

(2)      「ほんとうの話」という仕掛け

(3)      スリリングな冒険への船出

 以上は、既に書きました。

 

(4)      カニバリズムを描いた場面

 … 意気消沈した四人は、ますます追い詰められ、飢餓状態も極限に達します。そのとき、パーカーが恐るべき提案をします。それはクジ引きで選ばれた一人を殺害し、残りの仲間でその犠牲者の人肉を食って生き延びようという「究極の選択」でした。

 直接的な描写は巧妙に省略してあるのですが、漂流中にサバイバルのため人肉食すなわちカニバリズムが行なわれたことが明らかにされています。ピムの信じられないような体験談の中でも、とりわけショッキングで強烈なエピソードです。

 

(5)      大岡正平『野火』への影響

 日本の作家。大岡昇平に与えた影響についても、触れておかなくてはなりません。 … 1972年の講演では、自身の戦争体験に基づく長編小説『野火』(1951)の構成は、『ピム』を踏まえたものだと述べています

 さらにこの『野火』の影響を受けたのが、イギリスの思弁小説の大家JG・バラードです。 … 『野火』英訳版の影響を受けた描写が含まれていることを隠していません。

 つまり『ピム』が日本の作家に影響を与え、その影響が間接的にイギリスの作家に波及したわけで、こういう視点から今日ではポーを時代を超え国境を横断する世界文学者として見直す評価も進行しているのです。

 

(6)      極地への旅

 … 南氷洋へと漕ぎ出すピムたちは、またしても漂流します。ピム一行を乗せたカヌーは海流に流され、南極に向かって一気に進んでいくのです。ここで肝心なのは、ポーがこの小説を書いている時点では、南極は未踏の地だったことです。19世紀前半のアメリカにおいては、そこがどんなところなのか、まだ誰も知りません。

 ピムたちは行く手の巨大な瀑布、裂け目に流れ落ちる滝に向かって、猛スピードで吸い込まれていきます。大航海の果てに待ちうける、最終場面を見てみましょう。この物語の大団円です。

 … そしていよいよぼくらは滝の抱擁に身を委ねた。そこでは、ひとつの巨大な裂け目があんぐりと口を開け、ぼくらを迎え入れようとしていたのだ。けれども、まさにその行く手に経帷子をまとった人影が出現した。並みの人間と比べて、はるかに巨大なすがたかたちをしている。そしてその人影の肌の色は雪のように純白だった。

 なんとも唐突で、謎めいた結末です。

 

(7)      真っ白なページの彼方に

 大団円の後にどうなったかは説明されないまま、ご都合主義的にすべてが終わってしまう。 … この小説は、当時のアメリカでは失敗作と見なされました。しかし今日では、むしろ未完成であるがゆえに、さまざまな解釈と想像力を掻き立てる作品として評価されます。

 ポーを題材にして新しい小説を書こうとする作家が大勢います。つまり、ポーという作家は、まさに未完成な作品を残したため、その余白にこそ来たるべき文学的可能性を感じた後続の作家がインスピレーションを刺激され、時を超えて共作したくなり、未完成の作品を自分なりの想像力で完成させたくなる相手なのです。

 『ピム』のラストの「ページの白さ」とは、まさに文学そのものの余白であり、その余白に今日ならば何を書き込むべきなのか、われわれは絶えずポーからの挑戦を受けているのです。

 

<出典>

巽孝之(2022/3)、エドガー・アラン・ポー『(スペシャル)』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)



(2585) エドガー・アラン・ポースペシャル(1-1) / 100分de名著

 【 読書 ・ 100de名著 】唯一の長編『アーサー・ゴードン・ピムの冒険』。SFの起源の一つともされる本作品の主人公アーサー・ゴードン・ピムは冒険心やみがたく捕鯨船に密航。ところが、船員の反乱、暴風雨との遭遇と数々の困難。


第1回  7日放送/ 9日再放送

  タイトル: 「ページの彼方」への旅--『アーサー・ゴードン・ピムの冒険』

 

 SFの起源の一つともされる本作品の主人公アーサー・ゴードン・ピムは冒険心やみがたく捕鯨船に密航。ところが、船員の反乱、暴風雨との遭遇と数々の困難にぶつかる。なんとか生き残ったピムは救出されたものの、そのまま南極探検に向かうことに。その果てに驚くべき光景を目にすることになるのだった。さまざまな壁にぶつかる主人公の旅自体が、作家ポー自身の人生と重なる。ピムが最後に遭遇する真っ白な瀑布は、自分を解雇したホワイト氏への揶揄でもあり、物語の成立条件そのものを飲み込み「ページの白」の彼方へと読者を送り込む仕掛けとも読めるのだ。第1回は、ポーの人生と創作過程を象徴するピムの冒険行を読み解き、「ポーにとって文学とは何か」という根源的なテーマを解き明かしていく。

https://www.nhk.jp/p/meicho/ts/XZGWLG117Y/blog/bl/pEwB9LAbAN/bp/paM8wbQ0R9/

 

【テキストの項目】

(1)      ポー唯一の長編

(2)      「ほんとうの話」という仕掛け

(3)      スリリングな冒険への船出

(4)      カニバリズムを描いた場面

(5)      大岡正平『野火』への影響

(6)      極地への旅

(7)      真っ白なページの彼方に

 

【展開】

(1)      ポー唯一の長編

 『ピム』は、ポーの生涯唯一の長編小説です。 … 小説の主人公ピムの漂流記は、まさしく作者ポーその人が体験した文学上の漂流記として読むここができるかもしれません。

 というのも、この小説は海洋冒険ものの体裁をとってはいますが、そのジャンル的枠組は、実のところ物語の展開にしたがつて千変万化します。その中には空想科学小説的なところもあるし、ゴシック・ロマンス的な、現代のホラーに通じるおどろおどろしい場面もあるし、推理小説的なところもあります。さらには悲劇・神話・法螺話・風刺・旅行記・心理小説・象徴主義文学と、そのいずれでもあり、いずれでもない、いやそれらすべてが相互侵犯し合っているとしか思われないような、いたって不思議な作品なのです。

 

(2)      「ほんとうの話」という仕掛け

 海洋冒険ものは、当時人気のあったジャンルの一つでした。ポーより十歳年下の作家ハーマン・メルヴィルも、自身が捕鯨船の船乗りだった経験を生かして、このジャンルを得意としました。この時代の読者にとつて特に肝心なのは、それが実際にあった話であるという触れ込みです。

 現実の作者(ポー)が、実在とされる作中人物(ピム)の書いた文章の中に登場し、ピムの語った話をポーが書いたことになっています。このように手の込んだ仕掛けを施すことによって、これから語られるのはにわかには信じられないような話だけれど、ほんとうにあつたことなのだと、読者を説得しています。

 

(3)      スリリングな冒険への船出

 … これに懲りない二人は、未知の海への大冒険にますます心を奪われ、計画の相談を重ねました。そしてバーナード船長と息子オーガスタスが乗り組む古い捕鯨船グランパス号の、船室の床下の船倉にピムが隠れて、密航に出ることになります。

 ところが何日か後には様子を見にくるはずのオーガスタスは、いつまで待ってもやってこず、ピムは窮屈で真っ暗な船倉に閉じ込められたまま、不安と恐怖に追い詰められ、異常な精神状態となります。そこへある手段で、オーガスタスから一枚の手紙が届くのですが、間の中で辛うじて解読できたのは「血だ―生き延びたかったら、そこでじっと引きこもっているがいい」と、血で書かれたメツセージでした。サスペンスに満ちた推理小説的な展開です。

 

 以下は、後に書きます。

(4)      カニバリズムを描いた場面

(5)      大岡正平『野火』への影響

(6)      極地への旅

(7)      真っ白なページの彼方に

 

<出典>

巽孝之(2022/3)、エドガー・アラン・ポー『(スペシャル)』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)



(2584) エドガー・アラン・ポースペシャル(0) / 100分de名著

 【 読書 ・ 100de名著 】 エドガー・アラン・ポーは「推理小説の父」として知られているが、それだけではありません。今回は、ポーの作品群の中から代表的な四作を取り上げ、ポーの多様で魅惑的な作品世界を読み解いていきましょう。


 「100de名著」 エドガー・アラン・ポー『(スペシャル)』が、37()から始まります。Eテレ。

放映は、   月曜日 午後 10:25~10:50

再放送は、  水曜日 午前 05:30~05:55

 及び        午後 00:00~00:25

講師は、巽孝之(アメリカ文学者、慶應義塾大学名誉教授)

 

【はじめに】  文学ジャンルの開拓者

 エドガー・アラン・ポーといえば、まず何よりも「推理小説の父」として知られています。1814年に発表した短編『モルグ街の殺人』が、世界初の推理小説とされているからです。我が国における推理小説の始祖・江戸川乱歩の筆名がポーにあやかっていることは、ご存じの方も多いでしょう。このポーには、いくつもの誤解があります。

(1)       ポーは推理小説家である

 それは、ポーの、ほんの一面に過ぎない。本質は、マガジニストであり、多くのジャンルの開拓者である

(2)       ポーの人物像。アルコールや麻薬の中毒で、屋根裏に籠って一心不乱に小説を書き、あちこちで喧嘩沙汰を起こしたというイメージが広く知られている

 それは、遺著管理人を任されたポーの友人ルーフアス・グリズウォルド(ポーに対する個人的な恨みがあったとされます)によって過度に誇張されたものです。

(3)       ポーは、アメリカを代表的な作家ではない

 アメリカ文学の黄金時代を「アメリカン・ルネッサンス」と命名した、ハーヴァード大学教授のF0・マシーセンは、ポーを「代表的作家」から締め出しました。マシーセンの尺度がアメリカ北部の民主主義的な作家や詩人に限定されていることも、一つの理由として考えられます。

 

 ポーは、詩人として出発し、奇怪幻想のゴシック・ロマンス、空想科学小説すなわちSF、海洋冒険小説、風刺小説、戯曲、評論などなど、あらゆる文学ジャンルに手を染め横断し改良し再発明し、時にまったく新しく開発した、いわばジャンルそのものの専門家でした。

 

 今回は、ポーの作品群の中から代表的な四作、唯一の長編『アーサー・ゴードン・ピムの冒険』、短編小説のお手本とも言える『アッシャー家の崩壊』、アメリカ・ロマン派の名作『黒猫』、世界初の推理小説『モルグ街の殺人』を取り上げます。それでは、マガジエストであるポーの多様で魅惑的な作品世界を読み解いていきましょう。

 

<全4回のシリーズ>  いずれも3

【はじめに】  文学ジャンルの開拓者

 

第1回  7日放送/ 9日再放送

  タイトル: 「ページの彼方」への旅--『アーサー・ゴードン・ピムの冒険』

 

第2回  14日放送/ 16日再放送

  タイトル: 作家はジャンルを横断する--『アッシャー家の崩壊』

 

第3回  21日放送/ 23日再放送

  タイトル: 「狩るもの」と「狩られるもの」--『黒猫』

 

第4回  28日放送/ 30日再放送

  タイトル: ミステリーはここから生まれた--『モルグ街の殺人』

 

 

<出典>

巽孝之(2022/3)、エドガー・アラン・ポー『(スペシャル)』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)



2022年3月3日木曜日

(2583)エドガー・アラン・ポー。『日蓮の手紙』 / 100分de名著

 【 読書 ・ 100de名著 】【来月予告】エドガー・アラン・ポー スペシャル(小説の可能性を切り拓いた男)。【投稿リスト】『日蓮の手紙』(多彩な手紙から浮かび上がる日蓮の素顔とは)


【来月予告】 エドガー・アラン・ポー スペシャル / 100de名著

 

20223月号 (100de名著)    テキストは、225日発売予定(NHK出版)

エドガー・アラン・ポー スペシャル。講師:巽孝之(アメリカ文学研究者、慶応義塾大学名誉教授)

 

小説の可能性を切り拓いた男

 

 推理小説の発明者にして、アメリカ文学最初の黄金期を作り出したポー。マガジニスト(雑誌文学者)として文学を「商品」と捉えた作家は、読者の期待に応えるべく小説の可能性を追求し、ゴシック・SF・ホラーなどジャンルを次々と越境していった。『アーサー・ゴードン・ピムの冒険』『アッシャー家の崩壊』『黒猫』『モルグ街の殺人』の四作から、後世の創作者を絶えず刺激し続ける作家の真髄を読みとく。

 

 

【投稿リスト】 『日蓮の手紙』

公式解説は、

https://www.nhk.jp/p/meicho/ts/XZGWLG117Y/blog/bl/pEwB9LAbAN/bp/prWy9qVl18/

 

私が書いたのは、

(2556) 『日蓮の手紙』(0) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2022/02/2556.html

 

(2557) 『日蓮の手紙』(1-1) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2022/02/2557.html

 

(2559) 『日蓮の手紙』(1-2) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2022/02/2559.html

 

(2563) 『日蓮の手紙』(2-1) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2022/02/2563.html

 

(2565) 『日蓮の手紙』(2-2) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2022/02/2565.html

 

(2571) 『日蓮の手紙』(3-1) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2022/02/2571.html

 

(2574) 『日蓮の手紙』(3-2) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2022/02/2574.html

 

(2578) 『日蓮の手紙』(4-1) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2022/02/2578.html

 

(2580) 『日蓮の手紙』(4-2) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2022/02/2580.html

 

<出典>

植木雅俊(2022/2)、『日蓮の手紙』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)



2022年3月2日水曜日

(2582) 令和4(2022)年 2月下旬 の 組織Blog リスト

 【 組織Blog ・ 旬報 】 令和4(2022)年2月21~2月28日 組織Blogリスト


(K1710) 令和4(2022)年 2月中旬 個人Blog リスト

http://kagayakiken.blogspot.com/2022/02/K1710.html

 

(K1711) ごみ屋敷(2) 都長寿研・井藤佳恵医師が10年調査

http://kagayakiken.blogspot.com/2022/02/K1711.html

 

(K1712) 再び「老人力」が見直されてもよい / 「 老人力 」(35)

http://kagayakiken.blogspot.com/2022/02/K1712.html

 

(K1713) ごみ屋敷(3) 排除でなく適切な支援を

http://kagayakiken.blogspot.com/2022/02/K1713.html

 

(K1714) 高齢期のマンシン暮らし。引っ越すタイミングが大事です

http://kagayakiken.blogspot.com/2022/02/K1714.html

 

(K1715) 介護予防に重要な、社会を渡っていく能力「社会脳」

http://kagayakiken.blogspot.com/2022/02/K1715.html

 

(K1716)「 認知症の語り 」(36)

http://kagayakiken.blogspot.com/2022/02/K1716.html

 

 

なお、前回の紹介は、

(2575) 令和4(2022)年 2月中旬 の 組織Blog リスト

http://kagayaki56.blogspot.com/2022/02/2575.html



2022年2月28日月曜日

(2581)拡大自殺(6) セーフティーネットを拡充する必要がある

 【 拡大自殺 ・ セーフティーネット 】事件を引き起こすリスクを低減させるためには、欲求不満や孤立などの問題を抱える人々を受け止める社会のセーフティーネットを拡充する必要がある。経済的支援整備と孤立させない仕組みづくり。


 事件を引き起こすリスクを低減させるためには、欲求不満や孤立などの問題を抱える人々を受け止める社会のセーフティーネットを拡充する必要がある。

 

 まず、欲求不満が強まる理由の一つに、低収入や失業などによる経済的困窮がある。経済的困窮に陥った人が人生に絶望せずに済むよう、低所得者対策や生活保護などの制度を必要とする人が利用しやすくなるよう見直すべきだ。

 また、独り身など孤独を感じている人を社会から孤立させないことも重要だ。人は孤独や絶望を感じたとき、誰かに話を聞いてもらえるだけで落ち着くことが多い。家族や友人がいない場合でも、精神科や心療内科への受診のほか、自殺予防などの相談を受ける民間団体もある。電話相談は心理的ハードルが低く、深刻な話も打ち明けやすい利点がある。

 

<出典>

【タイトル】 他者巻き込む「拡大自殺」 社会全体で食い止め

【新聞】 産経新聞(2022/01/19)

【発信者】精神科医 片田珠美

 

添付写真は、

https://news.yahoo.co.jp/articles/0a646ef3855f5dd2dba2d2a8bfad7e69384309b7?page=3