ケアそのものやケアサービスの考え方として
「do for から do with へ」転換しよう。
===== 引用 はじめ P.238
デンマークやオーストラリアといった高齢者福祉の先進国から学んだことは以上のような住環境の整備の考え方にとどまりません。ケアそのものやケアサービスの考え方そのものが違うのです。
すなわち、高齢者を「ケアの対象」ではなく「生きる主体」として捉え、だからこそケアは do for (~に与える)なのではなく、do with (~とともに)であり、高齢者自身が生活の主体となって暮らしていけるよう裏から支えるものでなければならないと考えます。これがケアワーカーのプロとしての資質であるとも捉えられているのです。
つまりすべてのケアサービスは高齢者自身の主体的な生きる意思に基づいて選択されたものでなくてはならないのです。また、そのような生きる意思ともいえる元気の素は地域の人々と共に暮らす「社会的交流」の中にあることも教えてくれています。
===== 引用 おわり
===== 引用 はじめ P.208
… デンマークの高齢者たちは「自分の人生は自分でデザインし、自己決定して自分で責任を持って生きていく」という前向きの生き方をします。ケアのあり様もそれに呼応して「今ある能力に目を向けて、彼らが希望する生活を自立支援していく」というテーマに収束されます。
よってそのケア観は「~のための (for) ケア」ではなくて、「~と共にある (with) ケア」というものになります。これは、「自立支援」型のケアということができるでしょう。
===== 引用 おわり
明日に続く
引用:
城仁士 編著、「do for から do with へ 高齢者の発達と支援」、ナカニシヤ出版
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