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このブログは、左側の投稿欄と右側の情報欄とから成り立っています。

2021年7月31日土曜日

(2412) 大人の傍観 が「 罰せられない 」という 誤学習 生む

 【 バンデューラ ・ 傍観 】乱暴な行動に対して何も言われないという場面を見た子どもたちも、乱暴な行動をとった。大人の傍観するという態度を観察することは、それでよいのだ、罰せられないのだというのと、同じ意味を持っているようです


 「身をもって」の学習に対し、バンデューラという研究者が興味深い考察をしました。彼は4歳3カ月の子どもを3グループに分け、異なる動画を見せました。どの動画でも、同じ部屋に人形が置かれています。

(a)    最初のグループの子どもたちは、人形をたたいたり投げたりする乱暴な行動が大人にほめられる(プラスの報酬を得る)という動画を見ました。

(b)    次のグループは、人形に乱暴な行動をしても大人は傍観しているだけの動画を見ました。

(c)    最後のグループは、乱暴な行動をして大人に叱られる(罰を受ける)場面を見ました。

 いずれのグループの子どもも「自分が」直接行動するのではなくて、「他者が」行動するのと、それに対する働きかけを見ただけです。

 3グループの子どもたちは動画の視聴後、同じ人形が置かれている別の部屋に移動し、そこで人形を使って遊ぶ様子が研究者によって観察されました。その時の子どもたちの行動が図に示されています。

(a)    乱暴な行動がほめられるという動画を観察した子どもたちは、罰せられた動画を見たグループに比べ、より多くの攻撃的な行動を示しました。

(c)    さらに興味深いのは、乱暴な行動に対して何も言われないという場面を見た子どもたちも、同じように乱暴な行動をとったことです。大人の傍観するという態度を観察することは、それでよいのだ、罰せられないのだというのと、同じ意味を持っているようです。

 

<出典>

大人の行動 子どもは見ている

【子ども点描】産経新聞(2021/07/15)

大人の傍観が「罰せられない」という誤学習生む

https://www.sankei.com/article/20210725-QOVIOTBLIFMNRIKZOH4EWRURF4/



2021年7月30日金曜日

(2411) 一芸家電(2) 一芸家電コーナー、家電量販大手のエディオン

 【 一芸家電 ・ エディオン 】家電量販大手のエディオンは、大型店で「一芸家電」コーナーを設けている。値ごろ感がある薫製機やホットサンドメーカー、かき氷機など「調理系の一芸家電の動きが良い」(同社売り場担当者)という


 家電量販大手のエディオン(大阪市北区)ではなんば本店(同市中央区)や京都四条河原町店(京都市下京区)などの大型店で「一芸家電」コーナーを設けている。

 

 コロナ禍の巣ごもり需要やアウトドアブームを背景に、値ごろ感がある薫製機やホットサンドメーカー、かき氷機など「調理系の一芸家電の動きが良い」(同社売り場担当者)という。「大手以外の家電メーカーと代表的な製品」の表を添付します。

 

 また、次のような商品が紹介されています。

“美味しく便利な「一芸家電」12選 せんべろメーカー、家庭用ビールサーバー他”

https://news.goo.ne.jp/article/moneypost/life/moneypost-804931.html

●せんべろメーカー(ライソン/8250円)

●自家製焼き鳥メーカー2(サンコー/6280円)

●アイロンいら〜ず(サンコー/8480円)

●スタンドビールサーバー(グリーンハウス/1980円)

●大人の流しそうめん(ドウシシャ/6578円)

●酒燗器(テスコム/4378編集部調べ)

●電動わた雪かき氷器(ドウシシャ/1780円)

●ヨーグルトメーカー IYM-014(アイリスオーヤマ/4378円)

●黒にんにくメーカー こだわり(エムケー精工/31000円)

●フードスモーカー(グリーンハウス/6050円)

●回転石窯ピザ&ロースター(フカイ工業/22000円)

●低温調理器(アイリスオーヤマ/14080円)

※週刊ポスト202179日号

 

<出典>

おもわず「ええやん」一芸家電

産経新聞(2021/07/14)

ペヤングも焼く コロナ禍にも強い「一芸家電」

https://www.sankei.com/article/20210713-MQHE6OPDKRK7BOCUHYDRN2YFZE/




2021年7月29日木曜日

(2410) 一芸家電(1)「焼きペヤングメーカー」。「ライソン」の製品

 【 一芸家電 ・ ライソン 】即席カップ焼きそば「ペヤング」を焼く「焼きペヤングメーカー」、自宅で焼き鳥やおでん、熱かんを温められる「せんべろメーカー」、巨大なたこ焼き「ギガたこ焼き器」、58秒で1枚のパンを焼く「秒速トースター」


 「焼きペヤングメーカー」(税込み3,278円)が、4万台以上売れたそうです。消費者から「ホットケーキを焼いたら、こげてしまった」などと苦情が寄せられることもあるが、「あくまでペヤング専用のホットプレートで…」とのこと。お湯で作る、即席カップ焼きそば「ペヤング」、それを焼いたら、なお美味しくなる。それ以外には使えない。

 製品開発したのは、ものづくりのまち、大阪府東大阪市にある新興家電メーカー「ライソン」。大手が参入しない、特定の需要をターゲットにした隙間(ニッチ)市場で商機をうかがうライソンは、機能や使用目的を絞り、比較的低価格な製品づくりに情熱を注いできた。

https://www.lithon.co.jp/

 昨年冬に発売した、自宅で焼き鳥やおでん、熱かんを温められる「せんべろメーカー」(同8250円)はコロナ禍での家のみ需要が高まり「想像以上に売れた」。大阪の家庭ではおなじみのたこ焼き器も「ギガたこ焼き器」(同3278円)として販売し、巨大なたこ焼きを食べたい需要を捉える。「秒速トースター」(同1万4080円)は58秒で1枚のパンを焼くだけの機能だが「世界で最も速く、おいしいトーストが焼ける」と強調する。

  

<出典>

おもわず「ええやん」一芸家電

産経新聞(2021/07/14)

ペヤングも焼く コロナ禍にも強い「一芸家電」

https://www.sankei.com/article/20210713-MQHE6OPDKRK7BOCUHYDRN2YFZE/





(2409) オリンピック 、無観客で良かった面もある

 【オリンピック・無観客】大相撲は、観客のマナーがよく、観客を入れても問題は起こっていない。しかし、オリンピックは国際行事で、同じようにはいかない。「プレーブツク」違反とみられる行為が常態化している。この面では無観客がよい


 オリンピックは客を入れる方が良いと私は思っていたが、実際は、ほとんどが無観客になった。報道を見ていると、結果として、無観客で良かった面もありそうだ。

 私が何を見落としていたかというと、国内行事と国際行事の違いだ。大相撲は、観客のマナーがすごくよく、観客を入れても問題は起こっていない。しかし、オリンピックは国際行事で、同じようにはいかない。

 

 東京五輪の競技会場で、マスクの未着用や大声での応援など、選手や大会関係者の行動規範を定めた「プレーブツク」違反とみられる行為が常態化している。組織委員会は「厳しい注意喚起」を実施していると強調するが、参加資格剥奪などの制裁の基準が明確でなく、実効性は不透明だ。

 

 罰則のない行動規範は、国際行事の観客は守らないという前提で考えねばならないのだろう。

 

  28日に福島市で行われた日本―ドミニカ共和国。無観客のはずの客席では、同国関係者数人が「ドミニカーナ」の合唱で声援を送り、同国が先制点を奪うと、立ち上がって「フォー!」などと絶叫した。

  卓球混合ダブルス決勝では日本の水谷隼(32)、伊藤美誠(20)のペアと対戦した中国の関係者が「頑張れ」を意味する「加油」の掛け声を連呼。

  柔道会場では、ジョージアの関係者がマスクを外して応援し、大会関係者から注意される場面もあった。

 

<出典>

マスク未着用、大声での応援… 関係者の違反 常態化

産経新聞(2021/07/29)

競技会場でマスクなし絶叫、五輪関係者に注意喚起 違反でも処分はなし?

https://www.tokyo-np.co.jp/article/119262



2021年7月28日水曜日

(2408) アレクシエーヴィチ 『 戦争は女の顔をしていない 』(0)

 【 読書 ・ 100de名著 】第二次世界大戦中、 ソ連軍 に従軍した女性たちの姿を、五百人を超える 証言者の声 によって描き出した作品。戦争の「事実」を歴史として確定させるのではなく、「 感情の歴史 」がつづられている点が重要


100de名著」 アレクシエーヴィチ『戦争は女の顔をしていない』が、89()から始まります。Eテレ。 今月は、第二月曜日から開始!

放映は、   月曜日 午後 10:25~10:50

再放送は、  水曜日 午前 05:30~05:55

 及び        午後 00:00~00:25

講師は、沼野恭子(ロシア文学研究者)

 

 

<全4回のシリーズ>  8月(最終回再放送は91日)。

【はじめに】  「声」のコラージュで戦争を伝える

 

第1回  9日放送/ 11日再放送

  タイトル: 証言文学という「かたち」

 

第2回  16日放送/ 18日再放送

  タイトル: ジェンダーという戦争

 

第3回  23日放送/ 25日再放送

  タイトル: 戦争に翻弄された人々

 

第4回  30日放送/ 91日再放送

  タイトル: 「感情の歴史」を描く

 

 

【はじめに】  「声」のコラージュで戦争を伝える

 『戦争は女の顔をしていない』は、第二次世界大戦中、ソ連軍に従軍した女性たちの姿を、五百人を超える証言者の声によって描き出した作品です。

 過去のノーベル文学賞の受賞者たちとは異なる形式で書くアレクシエーヴィチが文学賞に選ばれた理由は、「ポリフォニック(多声音楽的)な作品は、現代の苦しみと勇気にささげられた記念碑である」「入念に人間の声のコラージュを作るという独創的な創作方法を用いて、時代全体に対する私たちの理解を深めてくれる」というものでした。証言記録が「文学」であると認められたという点で、大変大きな出来事だったと思います。

 戦争の「事実」を歴史として確定させようとするのではなく、その時代の出来事を人々がどう感じたのか、その「気持ち」に重きを置く。いわば「感情の歴史」がつづられているという点が重要なのです。

 

<出典>

沼野恭子(2021/8)、アレクシエーヴィチ『戦争は女の顔をしていない』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)



2021年7月27日火曜日

(2407) 五輪中止 論の 蓮舫 氏の発言に対する「強烈な」違和感

 【五輪中止・蓮舫】「東京都のみならず日本全体の(新型コロナウイルスの)感染拡大の下、五輪を開催するのは止めるべきだ」と開催に強く反対していた蓮舫氏が、堀米雄斗選手の金メダルに「素晴らしいです! ワクワクしました!」と投稿


===== 引用はじめ (抜粋)

 立憲民主党の蓮舫代表代行は25日付のツイッターで、東京五輪・パラリンピックの中止を求めていたにも関わらず、開幕後は出場選手の健闘をたたえていることについて「開催そのものへの反対は変わらない。国民を守る危機管理の問題だからだ」と強調した。

===== 引用おわり

五輪中止論の蓮舫氏「反対なら応援するな、ではない」

 

記事によれば、

===== 引用はじめ

 蓮舫氏は21日付のツイッターで「東京都のみならず日本全体の(新型コロナウイルスの)感染拡大の下、五輪を開催するのは止めるべきだ」と開催に強く反対していた。ただ、五輪開幕後の25日はスケートボード男子ストリートで堀米雄斗選手が金メダルを獲得すると「素晴らしいです! ワクワクしました! 」と投稿し、自身の主張の矛盾がインターネット上で指摘されていた。

===== 引用おわり

 私は蓮舫氏発言に違和感を覚えるが、発言に矛盾があるからではありません。整理してみました。

 

 おおよそ何かを実行すると、「狙った良いこと」だけではなく「意図しない悪いこと」も起ります。共に、その行為によって引き起こされるものなので、行為者は両方に責任を負います。どちらを選んでも悪いことは起こってしまうので、なんらかの悪いことが起こっても、選択が間違っていたとは一概に言えません。意見が分かれるときは必ず「意図しない悪いこと」が起こります。何故なら、起こらないなら意見が分かれないからです。

 蓮舫氏の主張に沿えば、「オリンピック開催によるコロナリスクを無くす」が「狙った良いこと」になります。「意図しない悪いこと」としては、「オリンピックに参加できなくなった選手の失望、オリンピックを楽しみにしていた人々の落胆、経済的損失、他都市を差し置いて開催権を担ったものとしての責務の放棄と国際的信用の失墜」など、いろいろ想定されます。

 

 オリンピックを推進している方々は、コロナによる被害を最小限にしようと必死に努力しており、それでもおそらくコロナ被害が皆無というわけにはいかず、そのリスクと責任を全部背負っています。つまり「意図しない悪いこと」を背負っています。

 一方、蓮舫氏は「選手の活躍には心から敬意を表する。反対なら応援するな、ではない」と言い放ち、私の主張は「狙った良いこと」をしているので正しく、「意図しない悪いこと」は別物なので私には関係ない ~ と居直っているように見えます。

 自分の主張から発生する「意図しない悪いこと」の改善に努め、そこにも責任を取る ~それをしないのなら、政治家としても経営者としても失格だと思います。政治家としての根本的な資質を欠いているにもかかわらず、そのことに全く気付いていないのではないでしょうか。

 

 もう一つ気になるのは、人の痛みに無頓着だということです。アスリートたちは悪者扱いにされ、心が揺れながらも、黙々と練習に励んで、今日を迎えました。その痛みを蓮舫氏はわがものとしていないので、無神経な発言を堂々とできるのではいか思いました。

 「素晴らしいです! ワクワクしました! 」。本当だろうか? 心ならずも起こってしまったオリンピック機運に、ちゃっかり自分も乗ろうとしているだけではないか。ただ、自分のイメージアップだけを考えての発言にクレームが出て、反撃している、それだけ。あるいは、取り残されたくないのか。

 蓮舫氏は選手たちと心が一つになっていません。選手たちを失望のどん底に追い込もうとした張本人です(オリンピック開催反対論者だから蓮舫氏は良くないと言っているのではありません。念のため。たとえ嫌われても、政治家として正しいと思うことは言わねばなりません)。そこに自らの痛みを感じないところに、政治家としてというより、人間としてどうなのだろうかと疑問を感じます。

 


 嬉しい、元気になる、応援したくなるオリンピックニュースが多く報道される中で、数少ない不快なニュースでした。

2021年7月25日日曜日

(2406) JAPAN Forward Launches SportsLook Website

 SportsLookJAPAN ForwardLook for Japan-focused stories that capture the thrill of victory and the agony of defeat along with keen insights on the strategies and tactics behind individual glory and team success.


 JAPAN Forwardがスポーツ専門のウェブサイト、SportsLookを開設。

 

 JFはさらに東京五輪を前に、日本の視点でスポーツを世界に英語で発信する特設サイト、SportsLook(SL)を新たに立ち上げた。日本から見たスポーツの世界を、ここにしかないコンテンツで描く新しい英語のオンライン・スポーツ・メディアづくりの挑戦だ。

 なぜ、そこまでするのか。大谷翔平や大坂なおみに加え、日本代表チームなどによる試合のドラマは、人々に感動と前に進む勇気を与えてくれる。スポーツは人々を幸せにし、共通の目的のために一致団結し、協力することの大切さを改めて教えてくれている。

 

JAPAN Forward Launches SportsLook Website

https://japan-forward.com/japan-forward-launches-sportslook-website/

 

詳しくは、

Find more information at SportsLook and JAPAN Forward.

 

<出典>

なぜ、世界に伝えるのか

産経新聞(2021/07/19)

https://www.sankei.com/article/20210719-3UG3ZKB4AFOHHCCHFC6PJMHMII/?366244



(2405) 宇宙旅行サービス。提供する会社、旅行する人の財布

 【宇宙旅行サービス・ 採算 】 ブランソン 氏の会社は、来年から宇宙旅行サービスを提供する。1人約2,800万円のツアーには、すでに日本人を含む600人以上の予約が入っている。 自腹宇宙旅行 の費用約22億円を、既に回収した人もいる


 実現に近づいている宇宙旅行。当然ながら巨額の費用が必要だ。ただの道楽ではできない。提供する会社も、旅行する人も、ちゃんと算盤をはじいている。

 

===== 引用はじめ

 米宇宙旅行会社ヴァージンギャラクティックは11日、開発中の有人宇宙船で試験飛行を実施、目標の高度80キロ超に到達して無事帰還した。創業者で著名実業家のリチャード・ブランソン氏(70)ら同社の6人が搭乗、約1時間飛行した。既に米連邦航空局(FAA)から一般客を乗せる免許を取得しており、試験飛行を重ねて、来年の商業宇宙旅行の開始を目指す。

===== 引用おわり

https://www.sankei.com/article/20210712-RXVLXFL6SVILHO2G4J72YOKBIA/

 

 宇宙旅行ビジネスは、成り立ちそうだ。

===== 引用はじめ

 といっても、ただの大富豪の道楽ではないらしい。ブランソン氏の会社は、来年から宇宙旅行サービスを提供する。1人25万ドル(約2800万円)のツアーには、すでに日本人を含む600人以上の予約が入っている。今回の飛行は、船内の過ごしやすさなどのテストのためだという。

===== 引用おわり

https://www.sankei.com/article/20210714-KMIF2WMDUBITLFOWONJARCKA2M/?481681

  登録すれば、無料で閲覧できる

 

 宇宙旅行を楽しむ側も、単なる道楽でないところが、すごい。 

===== 引用はじめ

 自腹の宇宙旅行を最初に経験したのは、米国の実業家、デニス・チトー氏だった。ロシアのソユーズ宇宙船で国際宇宙ステーションに運ばれ約1週間滞在した。約22億円の費用は、その後の講演活動などで回収できたというから、大金持ちはどこまでもしたたかである。

===== 引用おわり

同上

 

 お金持ちは、そうでない人とは違う発想で動くようだ。


2021年7月24日土曜日

(2404) 『戦争は女の顔をしていない』 / 『老い』 / 100分de名著

 【 読書 ・ 100de名著 】 【来月予告】スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ『戦争は女の顔をしていない』。【投稿リスト】ボーヴォワール『老い』 / 100de名著


20218月号 (100de名著)  テキストは、7月25日発売予定(NHK出版)

 

スヴエトラーナ・アレクシエーヴィチ

『戦争は女の顔をしていない』

講師:沼野恭子  ロシア文学研究者、東京外国語大学大学院教授

 

 前線で敵と戦ったソ連従軍女性やパルチザンたちの証言を「生きている文学」として昇華させた本作。ノンフィクション作家として初のノーベル文学賞を受賞し、戦争、差別、自由といった普遍的な問題を提起し続けるアレクシエーヴィチの代表作を、ロシア文学研究者の沼野恭子氏が解説する。

 

【投稿リスト】 ボーヴォワール『老い』

 

公式解説は、

https://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/111_beauvoir/index.html

 

 

私が書いたのは、

 

(2374) ボーヴォワール 『 老い 』(0) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/06/2374.html

 

(2376) ボーヴォワール『老い』(1-1) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/06/2376.html

 

(2377) ボーヴォワール『老い』(1-2) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/06/2377.html

 

(2383) ボーヴォワール『老い』(2-1) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/07/2383.html

 

(2384) ボーヴォワール『老い』(2-2) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/07/2384.html

 

(2389) ボーヴォワール『老い』(3-1) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/07/2389.html

 

(2391) ボーヴォワール『老い』(3-2) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/07/2391.html

 

(2396) ボーヴォワール『老い』(4-1) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/07/2396.html

 

(2398) ボーヴォワール『老い』(4-2) / 100de名著

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/07/2398.html

 

<出典>

上野千鶴子(2021/7)、ボーヴォワール『老い』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)



2021年7月23日金曜日

(2403) 五輪 開催 を 無観客 にした判断を、どう思うか

 【 オリンピック ・無観客】 どんなことでも、何かをすると、 良い ことと 悪い ことの両方が起こります。一方の悪いことを過大に取り上げ、良いことに蓋をしてしまい、 バランス を失した結論を出してしまった、というのが私の見方です


 正解・不正解のある入試問題のパターンに毒されているのではないか、というところから始めます。五輪開催を無観客にしたのは、正解だったか不正解だったかを議論し、どちらかに決めようというのは、まったく無意味だと思います。なぜなら、正解か不正解かを判定する基準が存在しないからです。

 一方、「私は正解だと思う」「私は不正解だと思う」というのは成り立ち、かつ、とても大切な議論だと思います。「私は」と限定したところで、各々に価値観があるので、結論を出すことは可能になりました。そして、有観客か無観客かを決めねばならない現実を直視すると、より妥当な結論を出すためには、「私は」の声を、その理由と共にしっかり聴くことが大切だと考えています。

 さて、『私は』人数を制限して、観客を入れた方がよかったと思います。その理由は、

(1) 世界で多くの有観客開催があり、統制されたところでクラスターは発生していないという事実が積み上げられている(感染が皆無だったとは言えないだろう)

(2) 会場でクラスターが発生しなくても、人流が増えることにより感染が広がるのではないかと指摘されている。ただ、開会式が始まる前、4連休が始まった時点で、人流は一気に増えている。有客開催が人流増加に影響するのは確かだろうが、そのウエイトは、そんなに大きくはないだろう

 一方、有客にすることにより、大会はより盛り上がり、日本人のみならず世界の人々を元気づけることは、とても意義があると思います。

 どんなことでも、何かをすると、良いことと悪いことの両方が起こります。一方の悪いことを過大に取り上げ、良いことに蓋をしてしまい、バランスを失した結論を出してしまった、というのが私の見方です。マスコミの報道は、とても偏っています。いろいろな意見があることを発信したく、書きました。

 有観客が良いというのは私の意見であり、そうでない意見も多数あることは承知しており、そのそれぞれの意見を批判するつもりはありません。いろいろな意見があることを大切にしない、自分とは違う意見に攻撃的になる風潮を批判しています。

 そして、オリンピック開催問題を政局に利用し、政府批判を目的とした言説が多いように感じます。政府批判をするのは結構だが、オリンピック開催問題をその立場から取り上げるのは、不適切だと思います。純粋に議論する必要があると思います。

 

<添付写真>

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210721/k10013151361000.html



2021年7月21日水曜日

(2402) 令和3(2021)年 7月中旬 の 組織Blog リスト

 【 組織Blog ・ 旬報 】 令和3(2021)年7月11~20日 組織Blogリスト (10件)


(K1533) 令和3(2021)年 7月上旬 個人Blog リスト

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/07/K1533.html

 

(K1534) 認知症SF第一モデル(量の理論)(1)

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/07/K1534.html

 

(K1535) 認知症SF第一モデル(量の理論)(2)

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/07/K1535.html

 

(K1536) 理屈の正しさ よりも、 自分の感覚 / 「 老人力 」(12)

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/07/K1536.html

 

(K1537) 認知症SF第二モデル(質の理論)(1)

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/07/K1537.html

 

(K1538) 認知症SF第二モデル(質の理論)(2)

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/07/K1538.html

 

(K1539) 欲を克服し、大物になれる。事実、大物になっている

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/07/K1539.html

 

(K1540)「 認知症の語り 」(012)

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/07/K1540.html

 

(K1541) 「 ラジオ体操 」で 保険料割引 かんぽ生命が事業強化

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/07/K1541.html

 

(K1542) 高齢者 自身 は「高齢者」を 何歳から だと思っている?

http://kagayakiken.blogspot.com/2021/07/K1542.html

 

なお、前回の紹介は、

(2392) 令和3(2021)年 7月上旬 の 組織Blog リスト

http://kagayaki56.blogspot.com/2021/07/2392.html



2021年7月20日火曜日

(2401) 仲間想い の 大谷翔平 、7回に 全力疾走 した理由

 【大谷翔平・好かれる理由】嫌われる人には 嫌われる理由 があり、好かれる人には 好かれる理由 があるようです。大谷翔平選手は何故、全力疾走したのでしょうか。これは、好かれるための ノウハウ でなく、 生き方 だと思います


 嫌われる人には嫌われる理由があり、好かれる人には好かれる理由があるようです。大谷翔平選手は、才能あふれた人だし、人一倍、努力も積み重ねているでしょう。ただ、それだけではありません。

 「人に好かれるためのノウハウ」という本があれば、そこに載るような話だが、これは、ノウハウでなく、生き方だと思います。

 

===== 引用はじめ

 エンゼルスの大谷翔平選手(27)は、マリナーズ戦に「2番・指名打者」でフル出場。9回にメジャー単独トップの342ランを放った。71死の第4打席は平凡な一ゴロだと思われたが、全力疾走で一塁手との競争を間一髪で制し、セーフ。

 …

 このプレーに、常日ごろから“大谷ラブ”を公言している中継局BSウエストのグビザ解説者は「この流れを続けたいものです。大谷は(同僚)フレッチャーにもう一度打席を回し、連続安打の記録を更新させるために全力疾走。そして、セーフにしました」と説明。マドン監督も「多くのことを物語る走塁だった」と評した。

 それまで、球団史上2位の26試合連続安打中だったフレッチャーは4タコ。しかも、スコアは2―7の劣勢。もし大谷以降の打者が全員アウトになれば、第5打席が回って来ないまま試合終了になる可能性が高かった。結局、フレッチャーは9回の第5打席で空振り三振に倒れて記録はストップしたが、きっと感じるものはあったはずだ。

===== 引用おわり

 

<出典>

仲間想いの大谷翔平、7回には激走の内野安打 米中継局は感激「フレッチャーにもう一度打席を回し、連続安打の記録を更新させるための全力疾走だった」

この記事は、ここから。



(2400) 違い。わからない男。どうでもいい女 / 男と女の違い(35)

 【 読書 ・男と女の違い 】人気、希少価値、伝統 … 違いがわからない男性は「うんちく」が大好き。いっぽう女性は、男性に比べて感覚が鋭く、スペックやデータなどを見なくても直感的に違いがわかります。モノに違いがあるのは当たり前


プレゼント選び

 

A)     ここが違う

男:男は違いがわからない

女:女は違いなんてどうでもいい

 

B)     初めてのプレゼントを選ぶとき

男から女へ:よくわからなかったけど、がんばって選んだんだ

女から男へ:○○っていうブランドで、あなたに似合うと思うの

 

【展開】

A)   ここが違う

 

男:男は違いがわからない

 違いがわからない男は「うんちく」が大好き

 男は、自分では違いがわからないからこそ、指標に照らし合わせることで違いを発見・理解できたときの喜びが大きい。そうして「こだわり派(でも実は違いがわからない)」の男性は、ますますこだわるようになります。

 そんな男性には、プレゼントと一緒にたくさんの情報。うんちくを与えるのがいちばん。具体的に男性に響くのは「人気ナンバーワン」「希少価値」「伝統のブランド」など、ベタでわかりやすいものです。評価しやすい長所があると、「それならいい品なのだろう」と安心できるからです(みんなが好きな女を好きになるのと似た心理です)

 

女:女は違いなんてどうでもいい

 女には、ときにはサプライズでプレゼントを

 いっぽう女性は、男性に比べて感覚が鋭く、スペックやデータなどを見なくても直感的

に違いがわかります。

 モノに違いがあるのは当たり前で、そんなことはどうでもいいと考えるので、それよりは「かわいい」「かっこいい」など、自分の心を動かす「グッとくる」ポイントがあるかどうかのほうがよほど大切。主観による判断だからこそ、ブレがないわけです。

 

B)   初めてのプレゼントを選ぶとき

 

男から女へ:よくわからなかったけど、がんばって選んだんだ

 相手のセンスがわからないうちは、熱意でカバー。店員さんとのやりとりなど、苦労話を用意しておきましょう。そのうち「前に欲しいって言ってたから」など進歩させられば、さらにベター。

 

女から男へ:○○っていうブランドで、あなたに似合うと思うの

 相手のセンスがわからないうちは、勢いでカバー。「一流ブランドが似合う男」と持ち上げることで、「そうかなぁ」といい気にさせましょう。

 

<出典>

五百田達成、『察しない男、説明しない女』、No.18



2021年7月18日日曜日

(2399) ご注意ください。詐欺です。前澤氏を語った「お金配り」

 【 詐欺 ・ マエザワ 】以前は友だち申請をして情報商材などを売りつけてくるものがありましたが、今は個人やグループに「私のプロフィールを見てください」などという投稿で誘導してくる手法が多くなっています。詐欺です。


 もう削除しましたが、私のFacebookコメント欄に「あなたが勝つ。私のプロフィールを見てください」という書き込みがありました。これは、詐欺です。誘導さるのは、元ZOZO前澤氏のサイトではありません。

 

===== 引用はじめ

 元ZOZO前澤氏の「お金配り」に参加したつもりが……Facebookで起こっている詐欺に注意

 以前は友だち申請をして情報商材などを売りつけてくるものがありましたが、今は個人やグループに「私のプロフィールを見てください」などという投稿で誘導してくる手法が多くなっています。日本語がやや不自然なことが多いのも特徴です。

 実際にプロフィールを見てみると、「5万円をあげるのでこちらから登録」というメッセージとURLが貼られています。リンクを開くと元ZOZOの前澤友作氏の写真のほか、「100万円の現金を手に入れよう」というメッセージや、多数の人が現金をゲットしたという内容のメッセージが画面下に次々と表示されます

===== 引用おわり

https://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/dlis/1308040.html



2021年7月17日土曜日

(2398) ボーヴォワール『老い』(4-2) / 100分de名著

 【 読書 ・ 100de名著 】認知症になってまで生きていたくない、周囲はこれが本人の意思だと判断して、実際に安楽死を実行しようとしました。するとその場で本人が抵抗したため、家族が押さえつけて医師が致死薬を注射して死なせました


第4回  21日放送/ 23日再放送

  タイトル: 役に立たなきゃ生きてちゃいかんのか!

 

放映は、   月曜日 午後 10:25~10:50

再放送は、  水曜日 午前 05:30~05:55

 及び        午後 00:00~00:25

 

 

【テキストの項目】

(1)   老いの処遇としての社会保障

(2) 「非人間的」な高齢者施設

(3)   認知症に対する先進的な理解

(4)   症状ではなく経験を書く

(5)   家族のなかの高齢者

 

(6) 「独り暮らしはもっとも悲惨」

(7)   高齢者が集まって暮らすことは本当に幸せか

(8)   高齢者観の転換

(9)   社会保障の現在--施設から在宅へ

(10)     死の自己決定と実存主義

(11)     老いという冒険

 

【展開】

(1)   老いの処遇としての社会保障

(2) 「非人間的」な高齢者施設

(3)   認知症に対する先進的な理解

(4)   症状ではなく経験を書く

(5)   家族のなかの高齢者

 以上は、既に書きました。

 

(6) 「独り暮らしはもっとも悲惨」

 彼らは医療を受ける金がなく、病気は重くなって働くことを妨げ、いっそう貧困を強めるのだ。自分の悲惨を恥じて、彼らは家に閉じこもり、あらゆる社会的接触を避ける。彼らは自分が貧民救済金で生活をしていることを隣人に知られたくなく、その結果、隣人がかわりにしてくれるかもしれないささいな奉仕や最小限の世話にも事欠いて、ついには寝たきりの病人になってしまう。

 欧米における高齢者の個人主義や、自立に対する強迫というものも関わっていそうです。

 

(7)   高齢者が集まって暮らすことは本当に幸せか

 アメリカの高齢者コミュニティ「サン・シティ」などはおそらく富裕層の高齢者にとっての理想郷として扱われていましたが、彼女はカルヴィン・トリリンを引いて「多くの金を投資し、いわば背水の陣をしいて家を買ったのだから、そこに居残るほかはない。…が、もしやりなおせるとしたら彼らが同じ選択をするかどうかは確かではない」と指摘します。

 ボーヴォワールは、高齢者の住まいが集合住宅のなかにあって他の年齢層の人たちとまじりあって暮らせればいいと言っています。

 

(8)   高齢者観の転換

 サクセスフル・エイジング(成功加齢)という概念があります。このアメリカ生まれの概念は、「死の直前まで壮年期を引き延ばす思想のこと」。「老年期を否認する思想」、すなわち自分が老い衰えることを見たくない、聞きたくない、考えたくない思想のことだ。

 マクドナルドの「挑戦」は、「ポジティブな老いを生きよう」というフリーダンの提言より、ずっとラデイヵルです。年をとれば誰でも衰えて弱くなり、動きも鈍くなって、周囲に面倒をかけることもあるでしょう。それがどうした、その何が悪い?

 

(9)   社会保障の現在--施設から在宅へ

 介護保険の導入によって、日本で何が起きたか。かんたんに四つ指摘しておきます。

①権利意識の向上 介護保険料を払っているのだから、介護サービスは受けなきやソン、という意識が生まれ、サービス利用があっというまに広がった。

②介護サービス準市場の成立 介護サービスは成長産業。多くの事業者が参入。

③ケアワークの有償化 介護が女のタダ働きから有償労働に。ケアワーカーは資格を持つ専門職。

④家族介護の実態が明らかに それまで理想化されてきた家族介護に「他人の目」が入り、 一部にあつた高齢者虐待が明らかに。2005年に高齢者虐待防止法が成立。

 

(10)     死の自己決定と実存主義

 安楽死が認められているオランダで、安楽死の事前指示書を書いていた女性が認知症になりました。彼女の意思は、認知症になってまで生きていたくないというものだったので、周囲はこれが本人の意思だと判断して、実際に安楽死を実行しようとしました。するとその場で本人が抵抗したため、家族が押さえつけて医師が致死薬を注射して死なせた事件です。2016年に起きたこのケースは、医師らが殺人罪に問われるどうかで争われ、下級審・上級審ともに無罪となりました。

 

(11)     老いという冒険

 バーバラ・マクドナルドが、「高齢者だって70歳、80歳、90歳がどんなものか発見する過程にいる」(『私の目を見て』)と言ったように、老人たちは老いという新しい冒険に乗り出しているのです。それは、認知症になることを含めて、です。だから、生きていていいのです。役に立たないからと厄介者扱いするのではなく、役に立てないと絶望するのでもなく、わたしたちは老いを老いとして引き受ければいい。それを阻もうとする規範、抑圧、価値観が何であるかを、ボーヴォワールの『老い』はわたしたちに示してくれます。

 

 

<出典>

上野千鶴子(2021/7)、ボーヴォワール『老い』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)