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2021年7月28日水曜日

(2408) アレクシエーヴィチ 『 戦争は女の顔をしていない 』(0)

 【 読書 ・ 100de名著 】第二次世界大戦中、 ソ連軍 に従軍した女性たちの姿を、五百人を超える 証言者の声 によって描き出した作品。戦争の「事実」を歴史として確定させるのではなく、「 感情の歴史 」がつづられている点が重要


100de名著」 アレクシエーヴィチ『戦争は女の顔をしていない』が、89()から始まります。Eテレ。 今月は、第二月曜日から開始!

放映は、   月曜日 午後 10:25~10:50

再放送は、  水曜日 午前 05:30~05:55

 及び        午後 00:00~00:25

講師は、沼野恭子(ロシア文学研究者)

 

 

<全4回のシリーズ>  8月(最終回再放送は91日)。

【はじめに】  「声」のコラージュで戦争を伝える

 

第1回  9日放送/ 11日再放送

  タイトル: 証言文学という「かたち」

 

第2回  16日放送/ 18日再放送

  タイトル: ジェンダーという戦争

 

第3回  23日放送/ 25日再放送

  タイトル: 戦争に翻弄された人々

 

第4回  30日放送/ 91日再放送

  タイトル: 「感情の歴史」を描く

 

 

【はじめに】  「声」のコラージュで戦争を伝える

 『戦争は女の顔をしていない』は、第二次世界大戦中、ソ連軍に従軍した女性たちの姿を、五百人を超える証言者の声によって描き出した作品です。

 過去のノーベル文学賞の受賞者たちとは異なる形式で書くアレクシエーヴィチが文学賞に選ばれた理由は、「ポリフォニック(多声音楽的)な作品は、現代の苦しみと勇気にささげられた記念碑である」「入念に人間の声のコラージュを作るという独創的な創作方法を用いて、時代全体に対する私たちの理解を深めてくれる」というものでした。証言記録が「文学」であると認められたという点で、大変大きな出来事だったと思います。

 戦争の「事実」を歴史として確定させようとするのではなく、その時代の出来事を人々がどう感じたのか、その「気持ち」に重きを置く。いわば「感情の歴史」がつづられているという点が重要なのです。

 

<出典>

沼野恭子(2021/8)、アレクシエーヴィチ『戦争は女の顔をしていない』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)



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