【 コシノジュンコ ・ 話の肖像画 】 コロナによって文化や芸術といった精神的なものが壊される怖さがある。ただ、何か新しい文化が生まれるときには、「破壊」が付きものだとも考えています。新しい時代がやってくるのではないでしょうか
コシノジュンコさんは、コロナ禍で昨年2月以来、国外に出ていないという。それでも、「とはいえ、ショックはありません。なにもできないと嘆く必要もない。今は収束を見据えて、準備し、ためるときだと思っています。」とのこと。
前向きだ。負け惜しみではない。根拠と見通しがある。
===== 引用はじめ
コロナによって文化や芸術といった精神的なものが壊される怖さがある。ただ、何か新しい文化が生まれるときには、「破壊」が付きものだとも考えています。
たとえば欧州ではペストの流行後、ルネサンス(14~16世紀)がやってきた。古典文化を再興するという革命的な新しい時代の始まりです。かたや日本でも、「応仁の乱」(1467~77年)以降にいわゆる日本的な文化が発展したという歴史があります。
ポストコロナの時代には、過去の成功や実績にとらわれない新しい時代がやってくるのではないでしょうか。
デザインの原点は、整理整頓していったんゼロにすること。そこから、プラスやマイナスを繰り返して見極める。くしくも、コロナによってゼロベースが出来上がっていますから、今こそデザインを再考する時期だと思います。
===== 引用おわり
<出典>
デザイナー・コシノジュンコ(1) コロナ禍、今こそデザイン再考
【話の肖像画】産経新聞(2021/07/01)
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