つれづれなるままに…
吉田兼好「徒然草」 心に刺さる辛口エッセイ
(1)
日本三大随筆
清少納言「枕草子」、鴨長明「方丈記」、吉田兼好「徒然草」が日本三大随筆と言われている。何故、この三つなのか。
江戸時代以前の随筆は、この3作品しかなかったと、番組では説明していた。有無はわからないが「日本三大随筆と言えばこの三つ」というのは、確定的なようだ。
(2)
「貧しい」と「贅沢」
衣・食・住・薬が手に入らないことを「貧しい」という。
衣・食・住・薬以外を欲することを「贅沢」という。
身の回りを見ると、本がたくさんある。私は「贅沢」な暮らしをしているようだ。
(3)
二面性
吉田兼好は一方的なものの言い方をしない。必ず言っていることに二面性がある。別の言葉で言うと、一貫性が無い。
真実というものはそういうものだろう。我々はついつい、一貫性のなさを非難したり、自ら避けようとしたりする。兼好にはそのこだわりがないから、多様な人から愛されるのだろう。因みに「反対の意味を持つことわざ」というサイトを見つけた。
(4)
友とするのに悪いものが7つある
①高貴な人、②若い人、③無病で頑健な人、④酒飲み、⑤勇猛な武者、⑥嘘をつく人、⑦欲の深い人。
「⑥勇猛な武者」は、何故悪いのか。番組では「自分の力は強いのだと過信し、なんでも力で解決しようとするのが嫌なのだろう」と解説していた。
(5)
よい友は3つある
①物をくれる人、②医者、③知恵のある人。
「①
物をくれる人」はなぜ、よい友なのか。あまりにも即物的だ。番組では「気をかけていることを物で表現するのがよい。咳をして、大丈夫と声をかけてもらうだけではなく、のど飴を差し出されると嬉しくなる」と解説していた。
(6)
女の沈黙
女はしゃべるとうるさいが、黙られると惑わされる。
女は言葉巧みなくせに、男が質問した時には、大したことではないのに、何も答えなかったする。何か深い考えがあるのかと見ていると、気が向けばどうでもいいことまで、尋ねもしないのに語り始める。
悩ましい。
(7)
技芸を身に着けるには
技能や芸能を身につけようとする人は「一人で練習してうまくなってから人前に出た方がかっこいいし、恥ずかしくないよな」と考えがちだが、このようなことを言う人は、一芸も習得することができない
まだ一向に技芸を知らないうちから上手な先達の中に混じって、怒られないようが、笑われようが、恥じることもなく平気で過ごして鍛錬に励めるものだけが、芸を修得できる。
そう言いながら別のところでは、下手なのに人なかにしゃしゃり出て芸を披露するのはみっともないとも書いている。ともに真実だろう。
(8)
賢人となるには
狂人の真似だと言って、都大路を歩けば、その人は狂人である。
悪人の真似だと言って、人を殺せば、その人は悪人である。
いつわりであっても賢人を手本に学ぶ人は、賢人というべきである。
次回は、
【3月22日(水)放送】21:00- BS朝日
(注)21:00から。 最終回。
むかしむかしあるところに。
本当の桃太郎・浦島太郎・金太郎SP
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