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2020年7月6日月曜日

(2021)  長谷川町子とサザエさん - 戦後の日本家庭を描いた国民的漫画家 / あの頃日本人は輝いていた(9)


◆ 最新投稿情報
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(K1162)  独死保険「無縁社会のお守り」(少短保険会社「アイアル」)/孤独死保険(1) <孤独死>
http://kagayakiken.blogspot.com/2020/07/k1162-1.html
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数々の疑問を膨大なサザエさん漫画から読み解いた東京サザエさん学会編『磯野家の謎-「サザエさん」に隠された69の驚き』は1992年に刊行され大ベストセラーとなった。その後も『磯野家の謎』もロングセラー
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 明るく朗らかでいささかおっちょこちょいのサザエ、勉強は苦手だが調子がよく要領のいい弟カツオ、しっかりものでやさしいワカメ、可愛いいサザエの息子タラオ、そして「バカもーん」と時々かんしゃくを爆発させるが、根は家族思いの父波平、落ち着いた態度で一家を支える母フネ、同居しているお人よしで不器用なサザエの夫マスオ…に加え、猫のタマ、何人かの親戚、友人も登場して毎回ほのぼのとした気分にさせてくれる。
 ずるさ、そそっかしさなど、どの家庭にもあるちょっとした失敗、それを皆で補うといった作者の意図が伝わり、年配者から子どもまで幅広い人々に愛された。

 サザエさんを全国的にしたのは、テレビのアニメであった。今日まで続くテレビアニメ「サザエさん」の放送が始まったのは昭和44(1969)10月であった。フジテレビの担当プロデューサーによると番組を作るときは、必ず三世代それぞれの視線を入れるよう、一話の中に一家団欒(だんらん)のお茶の間のシーンを取り上げるようにしているという。子供がその日体験したことを話す、それをめぐって三世代がそれぞれみんなでその体験を共有する場にするのだ。

 「サザエさん」は単なる一過性の漫画ではない。ある時期の日本の標準的中流家庭の生活習慣や年中行行事、人生の在り方などほとんどすべてが一番わかりやすい形で表現されている。外国人に「日本にはこういう季節の行事があります」、「こんなことわざもあります」、「年上と年下ではこういうふうに言葉遣いが違うんですよ」…など教えていくのに最適な材料である。時事ネタも豊富で日本社会の縮図のようなところもある。

長谷川町子(19201992)
 佐賀県生まれ。上京し田河水泡に弟子人りする。1946年に福岡の夕刊フクニチで連載開始した、三世代の家族を中心とする家庭を題材とした「ザザエさん」は51年から朝日新聞に移り、人気を博し、25年に及ぶ長期連載となった。ほかに「意地悪ばあさん」「エプロンおばざん」などの作品がある。文化功労者。没後に国民栄誉賞を受賞。


<出典>
池井優、『あの頃日本人は輝いていた』(芙蓉書房出版)

写真は、
サザエさんにそっくり!! 若き日の長谷川町子さん
https://withnews.jp/article/f0170422003qq000000000000000W06d10101qq000015071A


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