前回からの続き
上野千鶴子さんの著書より。
老後、施設に入らないことにするなら、おおよそ6つの道がある。
①
夫婦で頑張る
②
子と同居する
③
仲間と同居する
④
おひとりさま
⑤
スープの冷めない距離
⑥
その他(兄弟、めい、おい、等々)
今回は、④~⑥
スープの冷めない距離(⑤)、すなわち同居するのではなく、介護する子が親のすぐ近くに住む、というのは、同居の厳しさを随分緩和してくれるという。ただ、住宅の確保、子の職場との関係など、ハードルは高い。ここでは、取り扱わない。
その他(⑥)も、ここでは、取り扱わない。
残るは、おひとりさま(④)である。この検討は、重要である
(1)
「施設へ入居しない」かつ「子と同居しない」を選択しようとするなら、「おひとりさま」を覚悟しなければならない。「夫婦で頑張る」も、最後は「おひとりさま」になる
(2)
「施設へ入居しない」ではなく「施設へ入居できない」事態を想定するならやはり「おひとりさま」を覚悟しなければならない
(3)
嫌だけれども「おひとりさま」になるのではなく、すすんで「おひとりさま」になるという発想ができれば、選択肢が広がる
(4)
「おひとりさま」でもなんとかなるという見通しが立てば、「おひとりさま」がむしろ、好ましいとも言える
(5)
好まないにもかかわらず「おひとりさま」になってしまうこともありえるが、「おひとりさま」の準備ができていれば、乗り越えられる
上野千鶴子の三部作「おひとりさまの老後」「おひとりさまの道」「おひとりさまの最期」は、そのニーズに応える本だと思う。
私から一言。
著者は「施設に入る」を否定的に捉えているが、施設に入って自分らしく幸せに生きている人も多く(そうでない人がいることも事実)、施設入所も選択肢の一つだと、私は思う。ただ、見ていて思うのだが、「あれもこれも親切にしてくれる施設」に入ったら、すぐに認知症になりそうだ。
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