三つの作品が紹介された
(1)
車輪の下
(2)
少年の日の思い出
(3)
スーホの白い馬
3作品とも、教科書に載っている。「車輪の下」は、中学生の時に読んだ覚えはあるが、筋はよく覚えていなかった。
「少年の日の思い出」は、1947年に高橋健二訳が、日本の国定教科書に掲載された。それ以来、現在まで60年間以上も検定(国定)教科書に掲載され続けている。このヘッセの作品は、日本で最も多くの人々に読まれた外国の文学作品と言える。2010年現在、採択されている教科書5社のうち、4社に掲載されており、81.7%の中学一年生が本作品を学習している。ところが、この作品はヘルマン・ヘッセ全集にも収録されておらず、ドイツでは殆ど知られていない(Wikipedia)。
あらすじを以下に示す。
(1)
車輪の下
===== あらすじ はじめ
ハンスという少年は、天才的な才能を持ち、エリート養成学校である神学校に2位の成績で合格する。町中の人々から将来を嘱望されるものの、神学校の仲間と触れ合ううちに、勉学一筋に生きてきた自らの生き方に疑問を感じる。そして、周囲の期待に応えるために、自らの欲望を押し殺し、その果てに、ハンスの細い心身は疲弊していく。勉強に対するやる気を失い、ついに神学校を退学する。
その後機械工となり出直そうとするが、挫折感と、昔ともに学んだ同級生への劣等感から自暴自棄となり、慣れない酒に酔って川に落ち溺死する。
===== あらすじ おわり
Wikipedia 『車輪の下』
(2)
少年の日の思い出
===== あらすじ はじめ
主人公の「僕」は、幼いころ蝶・蛾集めに夢中になっていた。最初は、はやりで始めた蝶・蛾集めだったが、「僕」は時間も忘れるほど夢中になっていた。隣に住んでいる「エーミール」は、非の打ちどころのない悪徳を持っていた。彼は「僕」が捕まえた珍しい蝶(コムラサキ)を見るなり、20ペニヒと値踏みした上、様々な難癖を付け始めた。そして「僕」はもう二度と「エーミール」に蝶を見せないと決めた。 少年たちが大きくなったある日、エーミールは珍しい蛾(クジャクヤママユ)をさなぎからかえした、といううわさが広まった。「僕」はその蛾が見たくて彼の家を訪ねたが留守だったので、クジャクヤママユを一目見ようと彼の部屋に入り、その美しさゆえに盗みを犯してしまった。だが、罪悪感と焦りで蛾をつぶしてしまった。すまなく思い、彼に謝りに行くが、怒りもせず軽蔑的な眼差しで冷たくあしらうだけだった。そして「僕」は収集した蛾や蝶をすべてつぶすのだった。
===== あらすじ おわり
Wikipedia 『少年の日の思い出』
(3)
スーホの白い馬
===== あらすじ はじめ
ある日、遊牧民の少年スーホは帰り道で倒れてもがいていた白い子馬を拾い、その子馬を大切に育てる。それから数年後、領主が自分の娘の結婚相手を探すため競馬大会を開く。スーホは立派に成長した白い馬に乗り、見事競馬大会で優勝する。しかし、領主は貧しいスーホを娘とは結婚させず、スーホに銀貨を三枚渡し、さらには白い馬を自分に渡すよう命令する。スーホはその命令を拒否し、領主の家来達に暴行され白い馬を奪われる。命からがら家へ辿り着くが、白い馬を奪われた悲しみは消えなかった。
その頃、白い馬は領主が宴会をしている隙を突いて逃げ出したが、逃げ出した際に領主の家来達が放った矢に体中を射られていた為、スーホの元に戻った時には瀕死の状態であった。看病むなしく白い馬は次の日に死んでしまう。スーホは幾晩も眠れずにいたが、ある晩ようやく眠りにつき、夢の中で白馬をみる。白馬は自分の死体を使って楽器を作るようにスーホに言い残した。そうして出来たのがモリンホール(馬頭琴)であった。
===== あらすじ おわり
Wikipedia 『スーホの白い馬』
次回は、
近松門左衛門「曾根崎心中」
「9/7(水)の放送は、休止となります」とだけ書いてある。
9/14(水)か?
BS朝日「あらすじ名作劇場」トップページ
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