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2016年5月17日火曜日

(510) 「察する」(4) 定義の拡張


「察する」シリーズ(503-505)を3回続けて、その後中断した。これまでを前半として、これからを後半(3回の予定)とする。何をしようとしているのか。何故、このようなことをしようとしているのか。

 ある言葉を追いかけることにより、見えなかった世界が見えてくることがある。「非日常」の世界に分け入る、一つの有効な手段だからと思う。

 
 さて、前半では、「『察する』とは、『formal発言』のみからではなく、『in-formal発言』も含めて判断することである」と定義から展開した。後半は、定義を拡張するとこから始める。

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「察する」を「goo辞書/デジタル大辞泉」で調べた

物事の事情などをおしはかってそれと知る。推察する。
他人の気持ちをおしはかって同情する。
深く調べる。

 
「察する」を「goo辞書/プログレッシブ和英中辞典」で調べた

1 〔推測する〕guess, gather, presume ((that))
2 〔気付く〕sense ((that))
3 〔思いやる〕sympathize with, feel for; 〔想像する〕imagine

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私がこれらをまとめ直すと、次のようになる。

(1)    論理的推論を超えて、物事がどのようになっているかを記述する
(2)    他人の気持ちをおしはかる
(3)    他人の気持ちに同調する
(4)    深く調べる

 
 他人の気持ちを論理的推論では理解できない。対象が物事だと(1)になり、他人の気持ちだと(2)になる。さらに論理的推論以上のアプローチを含んで(4)になる
 他人の気持ちに関わるという意味で、(2)(3)は不可分である。

 以上が全体像である。

 
 さて、英語を眺めていて、分かりにかったのが ”gather” である。手元の英和辞典で調べても「察する」に戻れなかった。

 これについては、「Merriam-Webster Online」の「Full Definition of gather」で、
6 :   to reach a conclusion often intuitively from hints or through inferences <I gather that you want to leave>
 とあったので、特に外れてはいないことを確認できた。

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