(741) 坂東家(べっぴんさん)での「継承」 / 時を紡ぐ(2)
※ 原則「一日一投稿」と決めている。原稿を書いていたが、割り込みがあってズルズルと伸びてしまった。今回は、流れとしては、(731)の続きである。話題が古くなり恐縮。
「時を紡ぐ」というテーマを扱っているドラマとしても、
私は、注目している。
NHKテレビ小説「べっぴんさん」が面白い。
テレビを見ていない人のための解説
===== 坂東家の解説 はじめ
【親の代】
・ 坂東五十八《父》: 繊維会社「坂東営業部」の経営者だった。会社は戦争で倒産した
・ 坂東はな《母》: すみれの刺しゅうを「べっぴんやな」と喜んだ。亡くなっている
・ 野上正蔵《野上潔の養父》: 坂東五十八の腹心の部下。亡くなっている
【子の代】
・ 野上ゆり《長女》: 父の理解により、養子を取らず嫁に出た。夫と協力して「坂東営業部」を再興しようとしている
・ 野上潔《長女の夫》: 野上正蔵の養子。「坂東営業部」の再興に奔走している
・ 坂東すみれ《次女》: 主人公。「べっぴんさん」を提供したいいう願いから「キアリス」を創業し、事業に没頭している
・ 坂東紀夫《次女の夫》: 養子として坂東すみれと結婚した。再興する「坂東営業部」の社長と期待されているのが重圧となっている
=====
「親の代」の思いを「子の代」どのように引き継ぐかが、
主要なテーマだと、私はみている。
しかし、一直線には達成されず、各々が悩みながら、
『自分らしい引き継ぎ方に修正していく物語』
野上ゆり: 父(坂東五十八)の事業を再興したいと夫(野上潔)に協力していた → 妊娠し、「子を預けて仕事を続けるよう」言われ、その生き方に疑問を感じ、黙って実家に戻ってしまった → 夫の理解を得て戻った
野上潔: 「坂東営業部」の再興に奔走し、妻(野上ゆり)の思い・行動を理解できていなかった → 亡父(野上正蔵)が夢に現れたが、「坂東営業部」については何も語らず、孫を喜んでいた。そこで始めて、妻を理解できた
坂東すみれ : 母(坂東はな)から言われた「べっぴんさん」を追求して事業拡大。仕事に没頭していた → 子どもや夫(坂東紀夫)に申し訳ないと思い辞めた → 夫の理解を得て復帰した
共通しているのは、
親の代を引き継ごうとしていたが、
→ さまざまなことがあって、
→ 自分らしく引き継ごうと修正した
(親の志を継ぎ、かつ、自分らしく生きようとしている)
物語の組み立てがよい。
写真は、NHKのHPより
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