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2017年1月27日金曜日

(765) 「ソーシャルビジネス」について思うこと


私の感覚では、ビジネスは大きな意味で社会貢献することにより収益を得ている。何ら社会貢献しないのに収益を得たら詐欺だと思っている。まっとうなビジネスは、すべてソーシャルである。だから、「ソーシャルビジネス」という言葉を最近よく聞くが、私にはどうも、シックリしない。

 
===== 引用はじめ

ソーシャルビジネス: 少子化高齢化、育児・教育問題、引きこもり・ニート支援、障がい者支援、環境保護、貧困問題、地域コミュニティ再開発など、解決されなければならない社会的課題をビジネスの手法で解決していく活動のことです。 以前であれば、上述のような課題の解決は、国や地方自治体、ボランティアが担ってきました。

===== 引用 おわり

ソーシャルビジネス(SB)について - - ソーシャルビジネス支援協会

 
上記サイトによれば

===== 引用 はじめ

ソーシャルビジネスの概要

 政府広報オンラインによると、ソーシャルビジネスを次のように定義しています。

1)社会性
現在解決が求められる社会的課題に取り組むことを事業活動のミッションとすること

<社会的課題の例>
 環境問題、貧困問題、少子高齢化、人口の都市への集中、ライフスタイルや就労環境の変化等に伴う高齢者・障害者の介護・福祉、子育て支援、青少年・生涯教育、まちづくり・まちおこし など

2)事業性
1)のミッションをビジネスの形にし、継続的に事業を進めていくこと

3)革新性
新しい社会的商品・サービスやそれを提供するための仕組みを開発したり、新しい社会的価値を創出したりすること

(地域課題の解決に取り組む「コミュニティビジネス」は、ソーシャルビジネスのうち、より地域性のあるもの。)

===== 引用 おわり

 
読んで、別の意味でスッキリしない。

 
「ソーシャルビジネス」の「ソーシャル」と「ビジネス」をどう解釈するか。

 
「ソーシャル」

以前であれば、上述のような課題の解決は、国や地方自治体、ボランティアが担ってきました - とのことだが、「法律では国や地方自治体が担うことになっているが、担いたくない・担えないのでやってくれ」というのが本音のように感じる。

 
「ビジネス」

ミッションを継続的に進めていくこと - が本音のように感じる。「ボランティアも担ってくれているが、継続性に不安がある。継続的にやってくれ」と。

私の感覚では、「ビジネス」なら収益をあげねばならない。「ビジネスの形」は手段のことであって、それは実施者にまかせればよい。

 
学生が学業の傍らで、主婦が家事の合間に、引退者が余裕のできた時間で「解決されなければならない社会的課題」に取り組むのは尊いが、ボランティアの域を出るのは難しい。働き盛りの人が「ソーシャルビジネス」に本格的に取り組めば大きなパワーを期待できるが、その裏付けとして、彼らが家族を養えるに足る収益が必要である。

しかし、その肝心の「ビジネス」について何も述べていない。収益をあげるにはお金を出してくれる人が必要だ。そもそも「解決されなければならない社会的課題」の対象は金をあまり出してくれそうにない(だから、国や地方自治体の責務に位置づけられている)。では、国や地方自治体が金を出してくれるかと言うと、「金がない」と言う。嘘ではない。
 

「ソーシャルビジネス」は、政府が希望を述べているだけのように感じる。
実現できるような仕組みが示されていない。

どうもスッキリしない。

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