参考 : 2016/04/20 BS朝日放映 「あらすじ名作劇場」
前回とりあげた「スイミー」とともに紹介された。
題名はよく覚えているが、内容は思い出せなかった。多分、ラジオの朗読で聞いたのだと思う。「お話出て来い、お話出て来い、お話出て来い、ドンドコドン」。これだけは、メロディー付きで、よく覚えている。
あらすじ、
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強欲な兄弟の要求を、ばかなイワンが受け入れるので、諍いが起きない。
悪魔は腹を立て、3匹の小悪魔を使って、兄弟に諍いを起こさせようとする。2人の兄弟は騙されて落ちぶれるが、ばかのイワンだけは、いくら悪魔が痛めても屈服せず、小悪魔たちを捕まえてしまう。小悪魔たちは、魔法をイワンに授け助けを求める。イワンが「良い奴だ」と思い「神のご加護があるように」と祈りつつ小悪魔を逃がしてやると、小悪魔は光った後消えてなくなった。
無一文になって帰ってきた兄たちを養い、さらに、イワンは兄たちに要求されて(魔法で手に入れた)兵隊や金貨を渡してやる。兄たちはそれを元手にして、やがて王様になった。
イワンは、住んでいる国の王女が難病になったとき、小悪魔からもらった木の根で助けたので、王女の婿になって王様になった。しかし「体を動かさないのは性に合わない」ので、ただ人民の先頭に立って以前と同じく畑仕事をした。
その後、小悪魔を倒された大悪魔は、イワンの兄弟を誑かし再び破滅させたが、イワンの国では人民は皆ばかで、ただ働くだけなので悪魔に騙されない。イワンの国ではみんな衣食住は満ち足りており、金を見ても誰も欲しがらない。しまいに悪魔は「手で働くより、頭を使って働けば楽をして儲けることができる」と王や人民に演説するが、誰も悪魔を相手にしなかった。とうとう力尽きて、いなくなってしまった。
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(『イワンのばか』、wikipedia)を元にして、さらに短くした。
人を困らせる「ばか」、人を怒らせる「ばか」はたくさんいるが、「イワンのばか」は、別種のようである。では、どのような「ばか」か、というと、特徴が三つあると思った。
一つ目は、「所有欲がない」「損得勘定しない(できない)」
二つ目は、「小賢しい知識をもたない」
三つ目は、「戦わない」
この「ばか」は、やたら強く、周囲の人を幸せにする。
背景にキリスト教があるのだろうが、次の部分が興味深かった。
イワンが「良い奴だ」と思い「神のご加護があるように」と祈りつつ小悪魔を逃がしてやると、小悪魔は光った後消えてなくなった。
小悪魔は戦いに敗れて死んだのではない。光ったとは何か。私は「大往生」したのではないかと思った。でも「神のご加護により大往生する」というのは、妄想だろう。
BS朝日放映の「あらすじ名作劇場」。
次回は、明日【4月27日(水)22:00 – 23:00 】
「金色夜叉」「カラマーゾフの兄弟」の紹介
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