自分の生き方を振り返ってみると、三つの考えがベースになっている。
===== 原文と訳(引用)
世の中は 常にもがもな 渚(なぎさ)漕ぐ
海人(あま)の小舟(をぶね)の 綱手(つなで)かなしも
鎌倉右大臣(93番) 『新勅撰集』羈旅・525
変わりやすい世の中ではあるが、ずっと平和であってほしいことだ。この海辺は平穏で、渚を漕ぎ出す小舟が引き綱を引いている光景が、しみじみと愛しく心にしみることだ。
I know that everything in this world is
forever changing, and yet my wish is for lasting peace. The scene of this
tranquil beach, dotted with fishermen casting their nets into the water, has
become very dear to me.
=====
「私」と「世の中」と二元で考えたら、頭の中が整理された。
「私が変わる」vs「私は変わらない」という「私」の領域内で、私は考えていた。しかし「世の中が変わる」vs「世の中は変わらない」という軸を持ち込むと、景色が変わる。
源頼朝(鎌倉右大臣)は、「変わる世の中」にいたがために、「変わらない世の中」を求めたのだろう。多分、その中で「変わらない自分」も望んだのではないだろうか。
では、「変わらない自分」が達成されるとどうなるか。「深くなる」だろう、というのが私の答えである。その結果の一つが、源頼朝の和歌である。
このあたりで、飛躍して終わる。
日本文化の特徴kの一つは、「静(=動かない)の中の深み」ではないだろうか。
変わらないには、変わらないの魅力がある。
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