浄土真宗本願寺派 三光山 誓教寺の「『三界六道図解』の御絵解法要」に行き、いわゆる地獄絵を見、解説を聞いてきた。
○ 閻魔様
「閻魔様が天国に行くか地獄に行くかを決める」というのは、間違いである。閻魔様が決めるのは、どこの地獄に行くである。死んで閻魔王(閻魔様)の前に引きずり出されるのは「五七日」、つまり死んで5週間後である。それまでに「有罪」の裁きを受けた者が閻魔王に裁かれる。ただし、「控訴」することができ、そのために2週間の余裕が与えられる。2週間後の「七七日」(いわゆる49日)には、善因と悪縁によって次に転生する世界が決められる。
仏様は、立っていても座っていても蓮台に乗っている。蓮台にのっているのが、礼拝の対象である。「南無阿弥陀仏」という書の下に、①蓮台が描いているものと、②書いた人の名が書かれているものとがある。①は礼拝の対象であるが、②は違う。折角「南無阿弥陀仏」を買っても、その下に蓮台がないと、それはご本尊ではない。これを「台無し」という。
体が一つで頭が二つの鳥である。この二羽の鳥(と言っても、頭だけが二羽で、体は一羽)が仲たがいして、一方が他方に毒キノコを食べさせたら、(体は一つなので)自分も死んでしまった。
誓教寺
寺宝「三界六道図絵」と「御絵解法要」
===== 引用はじめ
地獄は、仏教が説く六道世界のひとつである。
わが国で「地獄図」と呼ばれているのは、六道のうちの地獄世界のみを描いた絵を指しているのではない。迷いの世界に生きる者が転生を繰り返す六道世界の全てを描いたものを、地獄絵と称している。つまり、地獄絵とは、死後世界を描いた絵画の総称なのである。
===== 引用おわり
小栗栖健治(2013)、「図説 地獄絵の世界」,河出書房新書、P.1-2
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