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(K1433) 認知症の人の世界を理解する「9大法則と1原則」(杉山孝博)(4) <介護>
http://kagayakiken.blogspot.com/2021/04/k1433-4.html
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中庸の人がいないなら、せめて「狂者(きょうしゃ)」か「狷者(けんしゃ)」に頼れと孔子は言う。「狂」の人は大志を抱きながら進んで求めるし、「狷」の人は節義を守って出過ぎた振る舞いをしないというのだろう
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孟子の解釈によれば、政治の指導者になるほどの人物は①~③。
①
中行つまり理想の存在として中庸を保つ人物、
②
「狂者」すなわち元気がよく志も言語表現も大きな人物、
③
「狷者」という、不義の行為を恥じて実行しない潔癖な人物。
しかし実は、この下に④として郷原がある。
④
郷原(きょうげん)。郷原とは、郷(村)の君子であるが、汚れた世の中と調子を合わせ、いかにも廉潔な人間らしく振る舞う。
この順番に位置づけが低くなるようだ。そして、最後の④郷原の評判がすこぶる悪い。「孔子は郷原を正しい徳を損なう偽善者だと手厳しく批判した。つまり、自分の本心を隠して誰からも評判が良くなるように世間を欺くからである」。「行いには批判されるべき要素もなく、廉潔がましい。そこで世間はだまされ、自分もひとかどの人物だと思い込む。とんでもない話だと東湖はいきまく」。でも、そんなに悪いのかしら?と私(=藤波)は、疑問に思う。以下は、私の意見。
ポイントは、「一郷できちんとしていても一国家の規模に通用するとはかぎらない郷原」。そもそも「郷原とは、郷(村)の君子」なのだから、郷原は一郷できちんとしておればよい。一郷に留まる限り、表立った問題は起こらない。
日本政治の惨状の理由が、これで説明することができる。郷原が国会で闊歩しているのが問題なのだ。政治家を責めても、責めがいがない。責めたところで「自分もそれで良いと信じる人びと」なので、変わってくれるという期待は虚しい。
何が悪いかは、明確だ。郷原を国会議員として選ぶ国民が馬鹿なのだ。
<出典>
武蔵野大特任教授・山内昌之、政治家の4つの類型
【歴史の交差点】 産経新聞(2021/03/29)
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