【 森毅 ・ 不登校 】 不登校の経験者は、不登校をマイナスのできごとと捉え、違う経験で補おうとします。でも、必要なのは、学歴やキャリアではなく、葛藤して考えることです。大事なものは内側に眠っています。
『森毅ベスト・エッセイ』に収録されている「佐保利(さぼり)流勉強法虎の巻」です。難問との付き合い方など独特の勉強観や人生論についてつづられていますが、その中の一文に勇気をもらいました。
森さんは《誤りこそチャンス》として、《誤ると困ることはある。しかし、人間にとって、誤らないようにといっても無理な話だ。(中略)誤りを大急ぎで消したり、正しいのに直したりはするまい。ゆっくりと、誤りのままで鑑賞しよう》と記しています。
人生の指針も与えてくれました。《問題は解けなくとも、一週間難問とつきあった経験というのはとても力になる》と述べていますが、その言葉を咀嚼(そしゃく)した結果、「問いこそ財産だ」と考えるようになりました。答えが人生を作るのではなく、自分の中の問いが人生を豊かにする宝物なんです。
<出典>
【新聞】 産経新聞(2021/10/02)
【タイトル】 「問い」こそ人生の宝物 「森毅ベスト・エッセイ」
【執筆者】 不登校新聞編集長 石井志昂さん
【URL】 https://www.sankei.com/article/20211002-MJO3IILFWJONPFYXE3CVET3X2E/
<紹介図書>
【書名】「森毅ベスト・エッセイ」
【著者】森毅
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