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2021年5月10日月曜日

(2330)  有事の視点欠如 災害対応で臨め / コロナ直言(2)

 

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http://kagayakiken.blogspot.com/2021/05/k1471-1.html

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日本はここ50年以上、パンデミックを経験してこなかった。そのため保健所が減らされたりした。こうしたことは有事を想定しているとは考えられない。それがコロナ対策がうまくいっていない大きな原因だ

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1.   有事の視点欠如 災害対応で臨め

1.1.  パンデミックには「有事」の対応が必要

 パンデミック(世界的流行)は安全保障や危機管理の問題であり、新型コロナウイルスには「有事」の対応が必要だ。

 あらゆるリスクを完全に排除する「ゼロリスク」を追い求めて治療薬やワクチンの承認に時間をかけ、医師や看護師、患者を都道府県を越えて動かすことも難しい。ワクチンも緊急性が高い地域での集中接種ではなく、典型的な「悪平等」で行われている。平時の発想の延長だからこそ、こうした対応になる。

 

1.2.  培った災害対応を教訓に、思い切った政策を

 地震や台風などの大災害時には、全国の災害派遣医療チーム(DMAT)を動かし、自衛隊も大きな力を発揮する。限られた資源を必要な場所で使うためのトリアージは当たり前に行われる。これはまさに有事の対応だ。感染症も「災害」ととらえれば、日本が培ってきたやり方で思い切った策を取れるのではないか。

 

1.3.  司令塔は安全保障や危機管理の専門家らに任せ、首相が責任を持つべきだ

 例えば、血栓ができるリスクがワクチンにあるとしても、コロナ蔓延(まんえん)の深刻さと比較して、緊急的な接種を決めるというのが安全保障上の選択。しかし、平時の公衆衛生を担う厚生労働省にはこうした判断はできない。有事の司令塔は安全保障や危機管理の専門家らでつくる新たな組織に任せ、首相が責任を持つべきだ。

 

 続く

 

<出典>

藤和彦(独立行政法人経済産業研究所コンサルティングフェロー。パンデミック対応研究)、(2)有事の視点欠如 災害対応で臨め

【コロナ直言】 産経新聞(2021/04/30)

https://www.sankei.com/life/news/210429/lif2104290024-n1.html



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