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2020年4月18日土曜日

(1942)  正解の無い問へのマニュアル的対応 / 正解の無い問(5)


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(K1083)  車椅子を階段から下ろすことができない <介護>
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やっかいな「正解の無い問」だが、マニュアル的対応があることにはある。A、B、C案各々の良い点と悪い点を列挙し、その差を比較して、もっとも良さそうなものを選ぶ、という決め方である。数値化してはいけない
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 やっかいな「正解の無い問」だが、マニュアル的対応があることにはある(添付図)。この表は、すごく一般的なものであり、みな、よく知っている。

 A、B、C案各々の良い点と悪い点を列挙し、その差を比較して、もっとも良さそうなものを選ぶ、という決め方である。いくつかコメントしておく。 

(1)  原則として、良いことが無い案はない。そもそもそれは、候補にはならないはずだ。ただ、そういう選択をするのが嫌いだという気持ちが強い時、良いことをあえて見ないようにしているケースもある。良いこともあるはずだと探す努力も必要だ

(2)  引き算した結果、全てがマイナスになることもある(すごく悩むのはこのケース。どれを選んでも悪くなる)。その場合Best(最善解)をえらぶより、Better(すこしでもましな解)を選ぶことになる。なお、どれも選ばないとWorst(最悪解)となることがある。これは避けたい

(3)  悪いことがない案はあるが、それがBestとは限らない。悪いことがあってもそれを打ち消すに余りある良いことがあれば、それを選ぶ。引き算の感覚だ

(4)  引き算の「感覚」であって、数値化してはいけない。例えば、15点をつけて、足したり引いたりして答えを決めることがよくあるが、科学的に見えて、もっとも非科学的な方法だ。数字をつける根拠も、その数値を足したり引いたりすることが妥当であるという根拠もない

(5)  自分の価値観も、選択の時に考慮すべきだ、何故なら、困難に遭遇したとき、価値観にあっていれば頑張る力が出るが、そうでなければ頑張れない。これは、数値化できない

(6)  取返しのつく悪いことと、取り返しのつかない悪いことがある。これを数値化して四則演算するのは意味がない

(7)  「取り返しがつかないが生起確率が極めて低い」悪いこと、という組み合わせがよくある。これも数値化して議論できない

(8)  どれかを選ぶことによって覚悟ができ、頑張る力がでてくることもある。選んだものを絶対成功させるのだという強い意志が大切だ。よく考えて、タイミングを逸することなく、エイヤッ!と選択すればよい。選択した後振り返って、選択が間違っていたのではないかと詮索するのは、多くの場合有害だ

(9)  どれかを選ぶことによって、自分だけではなく環境が変わることもある。影響力のある政治家なら、今の世論は反対者が多くても、その政治家が賛成を表明することにより賛成者が増えることもある。今の世論で意思決定するのは馬鹿げている

(10)良い点・悪い点を列挙する表までは作れる。頭の中だけでなく、紙に書き出してみるのがよい。その表と最終的な結論の間にブラックボックスがある。そこは、決定者が決めるしかない。そのマニュアルはない

 このシリーズ終わり

<出典>なし。オリジナル


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