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(K1019) 年をとると、どうなるか <仕上期>
http://kagayakiken.blogspot.com/2020/02/k1019.html
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プラスチック・ピープルは、みずからの価値を自分たちで決め、「公的なコミュニケーション手段、社会的名声、体制が位置づける価値のヒエラルキーに依拠しない文化」としての芸術を探求する方向を明確にした
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第3回 17日放送/ 19日再放送
タイトル: 並行文化の可能性
【テキストの項目】
(1) アンダーグラウンドという導火線
(2) 芸術への攻撃は、生への攻撃
(3) 芸術、日常生活という「前-」政治的領域
(4) 並行構造、オルタナティヴ文化の浸透力
(5) 現代文明の凸面鏡としての全体主義
【展開】
(1) アンダーグラウンドという導火線イロウスは、1975年に執筆した「チェコ音楽の第三の復興をめぐる報告」で、「アンダーグラウンドは、自分が生きている世界に対して意識的かつ批判的に対峙する知識人、芸術家の精神に占める姿勢のことである」と述べ、アンダーグラウンド文化の「精神性」を強調します。アンダーグラウンドは、音楽のジャンルの問題ではなく、精神のあり方の問題であるというイロウスの考え方はきわめて重要なものとなります。それは、音楽という枠組みを超え、表現全般に関わる問題に連なっていくからです。
(2) 芸術への攻撃は、生への攻撃
チェコのアンダーグラウンド音楽への攻撃は、もっとも重要で基本的なものへの攻撃であり、すべての人を結びつけるものであると誰もが理解したのである。つまり、「真実の生」、生が真実に目指すものに対する攻撃であった。ロックミュージックの自由は人間の自由として理解し、つまり、哲学的、政治的考察の自由、文学の自由、人びとの様々な社会的、政治的な関心を表現し、擁護する自由として理解したのだった。
(3) 芸術、日常生活という「前-政治的」領域
ポスト全体主義体制の主張と生が目指すものの衝突は、「嘘の生」と「真実の生」の衝突です。ハヴェルは、その衝突が生じるのは、「前-政治的」な領域だと捉えていました。「前-政治的」なものとは、政治という形をとる以前のもので、音楽であり、文学であり、芸術であり、学問、宗教など多種多様なものです。
以下は、後日書きます。
(4) 並行構造、オルタナティヴ文化の浸透力
(5) 現代文明の凸面鏡としての全体主義
<出典>
阿部賢一(2020/2)、ヴァーツラフ・ハヴェル『力なき者たちの力』、100分de名著、NHKテキスト(NHK出版)
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