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(K0746) 8050の実像(2) 事例2・3 <その他・ひきこもり>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/05/k0746-2.html
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第3回 20日放送/ 22日再放送
タイトル: 衰亡の方程式
放映は、 月曜日 午後 10:25~10:50
再放送は、 水曜日 午前 05:30~05:55
及び 午後 00:00~00:25
【テキストの項目】
(1) 「運命論」から読み解く源平の盛衰
(2) 倶利伽羅落――戦場の音の迫力(3) 「時」をつかんだ義仲、逃した平家
(4) 平家、ついに都落ち
(5) 「驕り」への過程
(6) 義仲のホモ・デウス化
(7) 「運」は頼朝にあり
(8) キーパーソンは文覚
(9) 義仲の最期
(10) 義仲の死が意味するところ
【展開】
(1) 「運命論」から読み解く源平の盛衰
(2) 倶利伽羅落――戦場の音の迫力(3) 「時」をつかんだ義仲、逃した平家
(4) 平家、ついに都落ち
(5) 「驕り」への過程
以上は、既に書きました。
(6) 義仲のホモ・デウス化
「ホモ・デウス」とは、医療の発展によって人間の生物学的限界を乗り越え、不老不死を手に入れて神(デウス)になろうとする、未来のホモ・サピエンスのことです。
法住寺合戦で勝利した義仲は、法皇を幽閉し、自ら天皇か法皇になろうとします。この悪行は、義仲の「運」を一気にカットしました。
(7) 「運」は頼朝にあり
法皇という重要な人物からの使者に対して、頼朝は使者を精一杯もてなしました。義仲は鼓判官にひどいことを言って侮蔑しました。頼朝は「時」をつかみ、義仲は「時」を逃したのです。
頼朝の行為は、ただ使者を潤しただけでなく、それが「施行」につながりました。使者が京へ帰る途中の各宿には十石ずつ米が置かれていました。使者たちには多すぎたので、貧しい人たちへの施し物にしたと聞こえてきました。
(8) キーパーソンは文覚
似仁王の令旨が出されとき頼朝はなかなか挙兵しませんでした。後白河院の院宣で挙兵して頼朝は「運」を得ました。頼朝を説得したのが、偶然出会った怪僧文覚でした。義仲にはこのような出会いはありませんでした。
(9) 義仲の最期
義仲に対し、ついに頼朝が追討軍を派遣しました。その総勢は六万余騎、それに対する義仲軍は、わずか二千騎たらず。勝てるはずがありません。ついに主従二騎に。
今井四郎は義仲に、自分が応戦しているあいだにあの松林の中に入って自害してくださいと進言します。お前と一緒に死にたいという義仲ですが、説得されて松林へ。今井の行方が気になって振返った時、弓を射られ、義仲は首を取られます。それを見た今井四郎は「今は誰をかばうために戦おうか。日本一の剛の者の自害する手本だ」と言って、太刀の先を口にくわえ、馬からさかさまに飛び落ちました。
(10) 義仲の死が意味するところ
①
合わせ鏡
義仲と今井四郎、清盛と重盛は、驕る者と諫める者という関係、そしてそれぞれの死に方が、まさに合わせ鏡のように描かれています。清盛も義仲も、ともに天皇に代わろうという悪行によって運の尽きた人です。『平家物語』の作者は、義仲にも念仏の暇を与えず死なせました。
②
乳母子というシステムから「御恩と奉公」制度へ
幼い頃からともに育った乳母子(義仲と今井四郎)は、まさに一心同体。主君のためなら死をも厭いませんし、むろん褒賞など望みもしない。これに取って代わったのが、頼朝が確立させた「御恩と奉公」制度です。主君が従者に土地や地位を与え、それに対するお返しとして従者が主君に仕える。この御恩と奉公の関係を軸にすれば、身内でなくても主従関係はいくらでも結ぶことができ、組織を大きくすることが可能になります。
<出典>
安田登(2019/5)、『平家物語』、100分de名著、NHKテキスト(NHK出版)
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