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=====(K0262) 死に向かう心構えとは <臨死期>
http://kagayakiken.blogspot.jp/2018/01/k0262.html
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目標&ポイント
===== 引用はじめ人口減少社会において、地域コミュニティというものがどのように変化し、また、そこではどのようなテーマが課題になるかについて、幅広い観点から理解を深める。
===== 引用おわり
<構成> 第11章 人口減少社会と地域コミュニティ
1. 地域コミュニティが重要となる背景
2. 地域による多様性3. 都市政策と福祉政策の統合
この章に関しては、既に別のBlogで取り上げている。
(K0249) 地域のプレイヤーが変わる <地域の再構築>http://kagayakiken.blogspot.jp/2018/01/k0249.html
ここでは、地域コミュニティのありかたに絞って整理する
(1) 戦後の日本社会とは、一言で言えば“農村から都市への人口の大移動”の歴史であった
(2) 都市に移った日本人は、個人と個人のつながる「都市型コミュニティ」を作っていくというよりは、「カイシャ」と「核家族」という、“都市の中のムラ社会”ともいうべき、やや閉鎖的な性格をもったコミュニティを作っていった
(3) そうしたカイシャや家族が互いに競争しつつ、「成長」を通じて経済全体のパイが大きくなることを通じて、各人が豊かさ実現していくという、ある種の好循環が働いていたのが高度成長期を中心とする日本社会だったといえる
(4) しかしながら、物質的な豊かさが徐々に飽和し、人々の需要がかつてのように拡大を続けるという前提が崩れてきた90年代以降、そのような好循環は機能しなくなり、経済の成熟化とともに、そうした閉鎖的なコミュニティのあり方が人々の社会的孤立を招き、孤独死や自殺と言った問題に象徴されるような様々な問題を生み出している
(5) 高齢化と一体になった人口減少社会になりつつある。「ひとり暮らし」世帯が大幅に増える時代でもある。そうした状況であるがゆえに、「地域コミュニティ」あるいは“家族を超えた、人と人とのつながり”が重要になるといえる
(6) ある国際比較調査によると、現在の日本は先進諸国のなかで、もっとも「社会的孤立度」が高い国になっている(図11-2。添付)。ここでいう「社会的孤立度」とは、“家族以外の他者”との交流がどれくらいあるのかについてのものである
(7) 日本社会は「ウチ」と「ソト」の区別が強い傾向をもつため、自分の属する集団を超えたつながりができにくく、その結果、社会的孤立度が強くなるという結果が出ているのである
(8) しかし一方、ひとり暮らし世帯が急速に増えるこれからの時代においては、まさに“家族を超えた地域でのつながり”が大きな意味をもつ
目指すべき方向性が見えてきた。
① 「ウチ」と「ソト」の区別 → 「家族を超えた地域でのつながり」
② 「カイシャ」と「核家族」という“都市の中のムラ社会” → 「地域コミュニティ」
ここからは、私の持論である。
困難を伴うであろうが、この転換は可能だと思う。
“家族を超えた、人と人とのつながり”を二段階で考えたい。
個人 - 小規模なつながり - 地域コミュニティ
従来の「家族」を失った人にとって「小規模なつながり」がゆるやかな「疑似家族」になる
(1) 「家族(とカイシャ)がウチ、地域がソト」が、「小規模なつながりがウチ、その外の地域がソト」に変わる。ウチであった家族(とカイシャ)が無くなってしまうのだから、新しいウチを作らざるを得ない
(2) 「小規模なつながり」のイメージとして、私は「従来型特養」から「新型特養」「ユニット型特養」へ、を想定している。特養での新コンセプトを「小規模につながり」に持ち込む … これは放送大学ではなく、私の個人的な考え。別途、後日、整理したい
→ ご参考:https://www.minnanokaigo.com/guide/type/tokuyou/unit/
(3) 「地域コミュニティ」は、「地域密着人口の増加」を主な契機として形成していく
→ もう一つのBlogで論じている(再掲する)(K0249) 地域のプレイヤーが変わる <地域の再構築>
http://kagayakiken.blogspot.jp/2018/01/k0249.html
出典
広井良典、「第11章 人口減少社会と地域コミュニティ」、宮本みち子・大江守之、「人口減少社会の構想」、放送大学教材(‘17)
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