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2017年8月18日金曜日

(969) 子ども・若者文化と教育・支援 / 子供・若者の文化と教育(15。最終回)


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(K0110) 医療・介護改革 <システムの構築>
http://kagayakiken.blogspot.jp/2017/08/k0110.html
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【目次】

第15章 子ども・若者文化と教育・支援
0. はじめに
1. 現代の子ども・青年の特質
2. 生徒文化、若者文化
3. 安定志向の若者
4. これからのしつけ、教育、若者支援

 

【整理】

三つの切り口で整理する。

 
A)  子どもや若者を「大人にする仕組み(大人に育てる社会環境)」が脆弱になった

B)  現代の子ども・若者の特徴をふまえ、大人はどのようなしつけや教育、そして支援をしていけば、よいであろうか  … 【大人への期待】

C)  子ども・若者自身が、自立への歩みを自分自身で行うことが必要であろう。そのために必要なことは何か  … 【子ども・若者への期待】

 

<各論>

A)  子どもや若者を「大人にする仕組み(大人に育てる社会環境)」が脆弱になった

  これまで、子どもや若者を大人にする仕組みはしっかり根づいていた:「地域の教育力」「親の教育力」「祖父母や叔父叔母の影響」「教育システム(受験社会)」「徒弟的訓練」「技術者養成」「企業内訓練」など

  現代は、子どもや若者を大人に育てる社会環境が脆弱になっている:「地域社会の変貌」「家族の変化」「脱受験社会」「景気の後退」「企業の倒産」「企業内訓練・年功序列制度の崩壊」「格差社会」等
 

B)  現代の子ども・若者の特徴をふまえ、大人はどのようなしつけや教育、そして支援をしていけば、よいであろうか  … 【大人への期待】

  子どもや若者のマナー違反や非道徳行為、そして犯罪行為が、彼らの無知からくることも多い。それに対しては、その法律や規則をきちんと教える必要がある

  子どもや若者と守るべきことを取り決め、それに違反した時の罰則も定め、それを履行する

  人が何かを学ぶ時は、その欲望や動機を含めて、先輩や先人の模倣をし、その人をモデルにして学んでいく。周囲の人は、子ども・若者の成長・発達のモデルになることが必要であろう

  冒険して失敗しても大きなダメージにならない場を用意すること。それによって、子ども・若者はリスクを心配することなく、全力でチャレンジすることができる

  青少年の傷つきやすい心情にも配慮が必要であろう

  安定志向、意欲を抑え気味の青少年の行動を嘆くより、大人や社会の青少年への扱いを見直すことも必要である
 

C)  子ども・若者自身が、自立への歩みを自分自身で行うことが必要であろう。そのために必要なことは何か  … 【子ども・若者への期待】

  自分自身を大切にする。自分の才能や興味を大切にし、自尊感情をもち、失敗を恐れず、向上する努力を怠らない

  自分や甘やかしたり、自己正当化しない。自分に与えられた役割や仕事は、責任をもって果たす。苦難を伴うことにも立ち向かう

  現在を大切にした生き方をする。そして未来を見つめ、目標、計画のある人生を送る

  人とのコミュニケーションや繋がりを大切にする。他人のために働く(ボランティア等)ことにより、人間性は一層豊かになる

  本やメディア、多様な人との出会いの中で、生涯の学習を続けていく。偏見を捨て、広い視野でものごとを考え、判断し、行動する

 
これは、【子ども・若者】への期待である。しかし、私は【定年を過ぎたが元気な高齢者】にも期待する。高齢者には「未来はない」と思っている人もいるだろうが、私は違う。「個の枠にとらわれない私」を自覚するとき、高齢者にも未来が豊かにある。

 

引用
武内清「第15章 子ども・若者文化と教育・支援」
竹内清・岩田弘三編、子供・若者の文化と教育、放送大学教材(2011)

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