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(K0554) 文句を言わない妻は要注意。明るい妻は手遅れ <家族の再形成>
http://kagayakiken.blogspot.com/2018/11/k0554.html
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髙木慶子シスターの話によれば、最近、東北で「関西の傾聴ボランティアお断り」という張り紙が少なからずあるそうです。一部の「関西の傾聴ボランティア」がとんでもないことをして、自殺者まで出してしまったようです。基本をわきまえないまま「傾聴」を行い、苦しんでいる被災者を更にひどく傷つけています。「必ず傾聴の研修を受けてから行ってください」とのことでした。
大切な事なので、配布資料から引用させていただきます。
===== 引用はじめ
喪失体験の重複する現場における傾聴には、注意が必要ex.
1) いきなり話しかけない、話しかけるタイミングを考慮する
2) 傾聴を押し付けない
3) ケア対象者が話したくなるような条件を整える
4) 信頼関係を構築する
5) 落ち着いた、穏やかな態度で、ケア対象者に安心と信頼をもっていただく
===== 引用おわり
「自分は阪神・淡路大震災で、つらい思いをしたので、ぜひお役に立ちたい」という志は良いでしょう。しかし「自分は阪神・淡路大震災で、つらい思いをしたので、お役に立つことができる」というのは違います。それは奢りです。
会って直ぐに「ねえねえ、心の内を話しなさいよ。話せば楽になるよ」と言っている人がいました。そういうものではありません。その人をその場から立ち去らせました。半分は、自分の為に「傾聴」をしているようです。実は、被災者のためではないのです。興味津々、自分が知りたいがために「傾聴」しています。話を聞き出そう、聞き出そうとしています。これでは、被災者を苦しめるだけです。
信頼関係がないと、話せません。2回、3回と会っているうちに、「この人なら大丈夫」と思って、ようやく話し始めるのが普通です。
また「私は傾聴ボランティアに来たのです」と自慢げに言う人も多く見かけます。
泥出しのような肉体ボランティアは、難しく考えないで良いでしょう。しかし、生半可な、基本に忠実でない傾聴は、人をひどく傷つけてしまいます。そういうことは、決してしてはいけません。
<出典>
髙木慶子、「災害現場における傾聴」、2回連続公開講座「かなしみとともに生きる社会へ」第1回、上智大学大阪サテライトキャンパス、2018/11/06
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