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2019年12月12日木曜日

(1815)  ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』(3-1) / 100分de名著

 
◆ 最新投稿情報
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(K0956)  <認知症の宏子さん>と色眼鏡で見ないで、 <認知症>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/12/k0956.html
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ゾシマ長老の死を契機としたアリョーシャの信仰の揺らぎと、精神的復活が描かれるが、ドストエフスキーの土壌主義を象徴する。また、父殺しを巡ったミーチャの動きが描かれ、物語としての核心に迫って行く
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第3回  16日放送/ 18日再放送
  タイトル: 「魂の救い」はあるのか
 
【テキストの項目】

(1)  アリョーシャの信仰の揺らぎ
(2)  アリョーシャの精神的復活
(3)  ミーチャの戦いと三千ルーブル
(4)  追い詰められるミーチャ
(5)  モークロエへ
 
(6)  カーニバルの終わりは突然に
(7)  予審
(8)  餓鬼の夢
(9)  10編「少年たち」の持つ意味
(10)社会主義者コーリャ
(11)ガチョウ事件
 
【展開】

(1)  アリョーシャの信仰の揺らぎ
 ゾシマ長老が亡くなった日、失意のアリョーシャを恐ろしい試練が待ち受けていました。その日、ゾシマ長老の遺体からすぐに異臭が漂い始めたのです。ロシアには、聖人の遺体は腐らないという伝説がありました。神はゾシマを見捨てたのか。
 
(2)  アリョーシャの精神的復活
 人間の精神を更生するする力としての夢。
 福音書にあるイエス・キリストが水をぶどう酒に変える奇跡を起こしたガラリアのカナの婚礼の場面でゾシマ長老から声をかけられるを夢見たアリョーシャは、しばし喜びの涙に暮れ、眠りから覚めます。
 
(3)  ミーチャの戦いと三千ルーブル
 婚約中のカテリーナがモスクワに送金しようとした三千ルーブルを横取りし、それをグルーシェニカとの豪遊にあてたドミートリー(通称ミーチャ)は、横領した金をカテリーナに返し、グルーシェニカとの新しい生活に踏み出そうと、三千ルーブルの金策に奔走しています。
 父フョードルとドミートリーは、グルーシェニカをめぐって対立関係にありました。
 
(4)  追い詰められるミーチャ
 金策がうまくいかなかったドミートリーは、グルーシェニカの自宅を訪れますが、不在でした。ドミートリーは、とっさに台所にあった小さな銅の杵をつかんでポケットに入れて、家を飛び出しました。グルーシェニカの下女フェーニャは「ああ、神さま、あの人、人を殺す気だわ」と叫びます。
 グルーシェニカは父フョードルの家に行ったとミーチャは思い込んでいたのですが、グルーシェニカの姿はなく、フョードルは一人のようでした。
 
(5)  モークロエへ
 グルーシェニカの家に戻ったミーチャは、グルーシェニカが5年前に彼女を捨てたポーランド人の待つモークロエに出発したと知らされます。自分は捨てられたと絶望するなか、ミーチャに「回心」が生じます。
 「邪魔はしない、ここは身を引く」と言って、酒と食べ物を買い込み、「この世の見納めをしたい」と、グルーシェニカと昔の恋人とその仲間たちとどんちゃん騒ぎを始めます。グルーシェニカは、けなげなミーチャへの愛に目覚めます。ミーチャにようやく精神的な救いが訪れました。
 
 
 以後は、後に書きます。
(6)  カーニバルの終わりは突然に
(7)  予審
(8)  餓鬼の夢
(9)  10編「少年たち」の持つ意味
(10)社会主義者コーリャ
(11)ガチョウ事件
 
<出典>
亀山郁夫(2019/12)、ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)


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