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2019年2月19日火曜日

(1516)  (43) 夏目漱石『三四郎』 / 「明治の50冊」

 
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(K0657) 「健康寿命」を歩いて延ばす(1) 運動が効果的 <体の健康>
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1.   どんな本か

2.   読者の受け取り方
2.1.  恋愛
2.2.  カルチャ―ショック

3.   魅力的な人物
3.1.  里美美禰子
3.2.  与次郎
3.3.  広田先生
3.4.  人物の描き方

4.   現代から見ると
 
 
【展開】


1.   どんな本か
 恋愛の甘美さと人生のほろ苦さを併せ描いた「青春小説の古典」。地方から上京した純朴な若者が東京の喧噪(けんそう)に驚き、孤独を感じる。そんなとき出会った都会的な女性に強く心ひかれ…。
 

2.   読者の受け取り方

2.1.  恋愛
 当時の日本人は恋愛の作法にうとかった。だからこそ、読者は同じく恋愛のことをよく知らない若い三四郎をかわいく思ったし、共感したのでは

2.2.  カルチャ―ショック
 (三四郎が慕う)広田先生の言葉を通じた漱石の痛烈な批判精神や、東京の華やかな空気にカルチャーショックを受けた三四郎と同じく、当時の読者も衝撃を受けた
 

3.   魅力的な人物

3.1.  里美美禰子
 東京帝大に入学するため九州から上京した三四郎は、ある日、里見美禰子(みねこ)という都会的な女性に偶然出会う。思わせぶりな態度を取り続ける美禰子に、次第に淡い恋心を抱く三四郎。

3.2.  与次郎
 軽率だが行動力のある友人の与次郎

3.3.  広田先生
 日露戦争勝利に沸く日本社会に「亡(ほろ)びるね」と警鐘を鳴らした広田先生

3.4.  人物の描き方
 従来の小説は大勢の人物を登場させても、そのキャラクターが人間として生きていなかった。三四郎とその周囲の人物がいずれもしっかりと描けている点が新しい。
 

4.   現代から見ると
 現代から見れば、漱石の小説は(技巧面などで)下手です。ただ、男女のさりげない心の機微や、緊迫した場面を描くのは実にうまい。現代の人も普通に面白く読める小説を、明治に書いたということ自体が漱石の持つ『凄(すご)み』なのです。
 


【プロフィル】夏目漱石(なつめ・そうせき)
 1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)生まれ。本名は金之助。帝国大学英文科卒。松山中学、第五高等学校の教職を経て、英国に留学する。帰国後、東京帝国大学などで教える傍ら『吾輩は猫である』などを執筆。明治40年から朝日新聞社社員となって創作に専念し、『三四郎』『それから』『門』『こころ』などを発表する。1916(大正5)年、最後の大作『明暗』を執筆中に胃潰瘍が悪化し49歳で死去。
 


【明治の50冊】
夏目漱石『三四郎』 色あせない青春小説の古典
産経新聞(2019/01/28)
 
(43)夏目漱石『三四郎』 色あせない青春小説の古典
https://www.sankei.com/life/news/190128/lif1901280007-n1.html

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