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2019年12月3日火曜日

(1806)  誇りが、志があるからこそ人間は傷つくのです / 傷つく(1)

 
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(K0947)  楽観的な人は長生きするか <体の健康>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/12/k0947.html
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===== 引用はじめ
 ドストエフスキー作品の登場人物のすばらしさとは、まさに傷つく力にあります。しかし人間が傷つくには、それなりの前提が必要となります。その前提とは、ほかでもありません、一人ひとりが持つべき誇りの高さです。もともと志のない人間が傷つくことはありません。誇りが、志があるからこそ人間は傷つくのです。
===== 引用おわり
 
 不思議な文章です。傷つくことに肯定的です。「傷つく力」と、一種の能力と見なし、傷つく力のある登場人物をすばらしいと讃えています。
 
 日常生活とは違います。自分が傷ついたと感じた時、誰かが傷ついて苦しんでいる時、誰かを傷つけてしまったと後悔の念がある時、とても「すばらしい」とは思えません。

 違いは、傷口の背景にある、誇り高さとか志に気づいているかどうかによるのではないでしょうか。


 
<出典>
亀山郁夫(2019/12)、ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)、P.51

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