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2018年2月8日木曜日

(1143) 新しい消費者の登場と来街者UX / 「ソーシャルシティ」(12) (放送大学)


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(K0284)  好ましい支援例 <インクルーシブ社会>
http://kagayakiken.blogspot.jp/2018/02/k0284.html
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目標&ポイント

===== 引用はじめ
 前章「快適空間とヒューマンファクタ」において、環境因子やヒューマンファクタ、社会的側面の観点からまちにおける快適空間の定量評価手法や計量の手法についてみてきた。
 そのような新しい手法を実際のまちという実空間にサービスとして実装し普及になげていくためには、単にハード面の機能性やシステム合理性といった観点からのアプローチだけでは難しいとされ、そこには高度な「ユーザエクスペリエンス(UX)」の設計(デザイン)が求められる。
 本章では来街者の一人ひとりにとって滞在価値の高い空間をつくることでまちのロイヤルティを高め、ファン形成を促し、まちぐるみでインターネットや近隣市街への顧客流出を食い止めようとするアプローチについてUXの解説を交えて紹介する。
===== 引用おわり
 

【目次 / 第12章 新しい消費者の登場と来街者UX】

1. 新しい消費者の登場
2. 人間中心設計(HCD)とユーザエクスペリエンス(UX)

 

(1) 新しい消費者の登場
 実際に訪れた店舗では商品を比較・検討するだけで購入には至らず、同じ商品をより安価で販売しているECサイトなどのオンラインにて購入するという購買行動「ショールーミング」の流れが加速している。実空間内で消費行動が完結しないショールーミングの流れを止めることは難しい。
 そこで、稼働率や客単価を主眼においた従来型のまちづくりではなく、来街者の一人ひとりの情緒性に寄り添ったタウンマネージメントを徹底することでまちぐるみで消費者を惹き付け、そのまちに好感を抱く「ファン」になってもらうための「来街者エクスペリエンス」とでも呼ぶべきユーザエクスペリエンス(UX)の視点がまちづくりにも求められている。
 

(2) 人間中心設計(HCD)
 人間中心設計( Human Centered Design )を略し、HCDと呼ぶ。主にシステム開発において、ユーザビリティを第一義に捉えた設計方針のことを指し、ユーザの動向をもとに要求分析を行い、画面やインタラクションのデザインをプログラム設計より先行して行うという特徴を有する。
 HCDはその名称から想起される通り、モノや技術中心ではなく、使う人間を中心に捉えて、人の要求に合わせたモノ作りをするためのプロセスを体系化したものである。
 

(3) ユーザエクスペリエンス(UX)
 UX( User Experience )とは「ユーザ体験」を指す表現であり、そのユーザ体験を実現するための方法論のことをUXデザイン( User Experience Design )という。
 UXが強調される理由は、従来の「ユーザビリティ」という概念が使いやすい製品を作ることだけを意味するという、よくある誤解によって狭義に解釈される点をふまえ、UXという新しい概念の導入によって本来のユーザビリティのカバー範囲を加えて、長期的な観点からシステム利用を捉えることの重要性を示すことにある。
 また、実空間におけるUXデザインとは、ユーザにとっての特別な場所として実空間の差異化を図っていく取り組みである。
 

出典
鈴木淳一・川原靖弘、「第12章 新しい消費者の登場と来街者UX」、川原靖弘・斎藤参郎、「ソーシャルシティ」、放送大学教材(‘17)

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