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2018年9月21日金曜日

(1365)  ウンベルト・エーコ「薔薇の名前」(4-1)(あらすじ 4) / 100分de名著

 
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第4回  24日放送/26日再放送
  タイトル: 謎は解かれるのか
 


【テキストの項目とあらすじ】
 
第4回 謎は解かれるのか
 
 
(1)     推理小説の骨格を持つ『薔薇の名前』



(2)     【第6日】 図書館長マラキーアの死

 六日目、図書館長のマラキーアが倒れ、息を引き取りました。その右手は、親指から中指までの三本の指の内側が黒ずんでいました。
 図書館長補佐ベレンガーリオの後任に指名されたベンチョは、施設院から持ち去った本を返却する見返りとして補佐の職を得たことがわかりました。
 ウィリアムから尋問されたベンチョは、自分も中身を読みたくて本を開いたが、まずアラビア語の写本、次にシリア語、その次にラテン語の原本があって、最後にギリシャ語の原本があつた、けれどギリシャ語の部分だけ、「頁の紙が、何と言いますか、たいそう湿気を吸い込んでいて、一枚一枚うまく剥がれなかったのです。それで、これは羊皮紙が変なせいではないかと…」と思い出しながら述べるのでした。ウィリアムは、自分の進めてきた推理の正しさに確信を深めます。
 

(3)     <アフリカの果て>の秘密を解く

 アフリカの位置は特定していましたが、「アフリカの果て」への入り口は分かりませんでした。ようやく侵入する方法をつきとめたウィリアムとアドソは、ついに<アフリカの果て>の中に足を踏み入れました。
 

(4)     【第7日】 ホルヘとの対決

 <アフリカの果て>の部屋のなかに、ホルヘが座っていました。
 ウィリアムは、一連の殺人事件の背後に、この図書館の秘密を何としても守り通そうとする力が働いていたこと、その力をこの修道院の最深部で行使していたのがほかでもないホルヘに違いないと告げます。ホルヘは認めました。
 ウィリアムの望みに応じて、ホルヘは本を差し出します。その本には、まずアラビア語の写本があり、次にシリア語の写本があり、三つ目にギリシャ語の『キュプリアーヌスの饗宴』の注釈(ラテン語)。そして四つ目が、アリストテレスが『詩学』の第一部で悲劇について語ったのち喜劇について書いた第二部でした。
 

(5)     ホルヘは何を恐れたか

 ホルヘがアドソからランプを奪い、床に積まれた本の山に投げました。たちまち火の手があがります。ホルヘはそこにアリストテレスの本も投げ入れます。燃え盛る炎はやがて建物全体にまわり、長きにわたって世界中から集められてきた膨大な本は、巨大な迷宮とともにすべて失われてしまいました。
 

(6)     笑いはどんな力をもつのか



(7)     ホルヘとボルヘス

 

(8)     犯人は誰だったのか

 ウィリアム「犯罪それぞれに別の犯人がいるか、さもなければ犯人など誰もいない、ということを発見したというわけだ」
 セヴェリーノは、ホルヘがマラキーアをそそのかして殺させていますが、残りの者は殺していません。ホルヘは本に毒を塗りましたが、それは修道僧たちを本に誘導して殺すためでなく、むしろ読まさないために塗ったものでした。
 

(9)     アンチミステリーとしての『薔薇の名前』

 

(10)    フィクションが導く真実

 

(11)    『薔薇の名前』という「名前」

 中世の修道院を舞台に、7人の修道僧が死に、異端が裁かれ、巨大な知の迷宮が最後には炎に包まれて焼け落ちたこの小説は、こうしてしめくくられています。
「<過ぎギニシ薔薇ハタダ名前ノミ、虚シキソノ名ガイマニ残レリ>」
 


出典
和田忠彦(2018/9)、ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)


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