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2019年1月30日水曜日

(1499)  あなたの組織の鈴さん(朝ドラの福子のお母さん)

 
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(K0640)  すまコミュニティビジネス大学(2) 退職に伴う空白は喪失である <定年後>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/01/k0640-2.html
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 NHK連続テレビ小説「まんぷく」の鈴さんの話題です。見ていない人、ごめんなさい。
https://www.nhk.or.jp/mampuku/
 

 ヒロイン福子のお母さん、鈴さんは、我が強い人です。他人の想いには頓着せず、自分の考えを主張します。身勝手だと思うのだけれど、なぜか憎めません。なぜ憎めないかが、話題になりました。演じている松坂慶子の人柄が良いからだという意見に賛成しますが、それだけではないような気がします。
 
 紹介してきた「風と共に去りぬ」の解説を思い出しました。

 

 「性悪型のヒロインが何故嫌われない?」。鈴さんを「性悪型のヒロイン」と比較するのは、気の毒ですが。。。
 
 『風とともに去りぬ』100de名著の解説者は、「ボケとツッコミの文体」だと言っています。
===== 引用はじめ
 スカーレットはいわゆる性悪女です。利己的で傲慢、ちゃっかり屋でセンター気質(常に自分が一番の注目を集めていないと気が済まない性格)な上に、信仰心は薄く、殺人、嘘、略奪婚、盗み、恐喝、身売りと、手を染めていない悪事がないほど何でもやっています。ところが、スカーレットは不思議と嫌われないキャラクターです。
 語り手は、しじゅうスカーレットに共感を寄せて語ります。「そうよね。そうよね」と言うように彼女の気持ち優しく表現しながら、最後には「何言うてんねん」とばかりに、彼女のいけずぶりを暴露したり辛辣に批判したりする。
===== 引用おわり
 
 このツッコミの役割を、福子役である安藤サクラさんが上手に演じているというのが私の解釈です。
 
 福子はお母さんの言動を驚きと困惑でただ受け取っている。お母さんへの批判とか恨みを感じさせず、お母さんを変えようとせず、自らが深刻になったり悲しみに打ちひしがれたりすることもない。この間合いが、素晴らしい。
 
 見ている人はお母さんの我儘にだんだん腹を立てストレスを貯めるが、福子の反応をみて、「やっぱり変だよね」と留飲を下げる。しかし、福子はジメジメせずにサラッと受け流すので、視聴者も一緒に自分の中にため込んでいたものを吐き出し、すっきりする。このような動きになっていると思います。
 

 つまり、鈴さんのような人がいても、対応次第で丸く収められる可能性があるということです。
 
 鈴さんのような人がいる組織も、多いのではないでしょうか。それに対して、腹を立てたり、イライラしたり、ましてや追い出したりしない。当人は当人らしいまま、周囲もイライラせず、単純に受け入れて流す。そういう処世術を福子(安藤さくら)が垣間見せている、と私は思いました。
 

<ご参考>
NHK連続テレビ小説「まんぷく」のホームページは、
https://www.nhk.or.jp/mampuku/

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