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2017年11月24日金曜日

(1067) 幸福とかかわり、世界とつながれ! / ラッセル『幸福論』(4)


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(K0208) 健康長寿新ガイドライン <体と心の健康>
http://kagayakiken.blogspot.jp/2017/11/k0208.html
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第4回 11月27日放送/11月29日再放送
   他者とかかわれ、世界とつながれ!
月曜日   午後 10:25~10:50
()水曜日 午前 05:30~05:55
      午後 00:00~00:25
 

  経験主義者 ラッセル

ラッセルは「幸福とは何か」ではなく、「幸福な人」とはどういう人かと問題設定した。「幸福そのもの」では抽象的になってしまうが、「幸福な人」は実在するので具体的に考えることができる。
 

幸福な人とは、  (添付図)

(1) 客観的な生き方をし、自由な愛情と広い興味を持っている人
(2) 自分と社会とが客観的な関心や愛情によってつながっている人

「客観的な生き方」とは、自己没頭をやめ、主観にとらわれることなく外に興味を向けた生き方のことを指すと考えられる。
 

ラッセルの幸福論は、個人の幸福について書かれた本であるが、その幸福とは、社会との結合なくしてはあり得ないと、最終章で論じている。

その社会が、例えば破滅的な状況になってしまったとしたら、個人は幸福になどになりようがないのではないか。そう考えたからこそ、社会が実際に危機に陥っていることを危惧したラッセルは、平和を獲得するための活動を始めたのだと考えられる。

 

  平和活動家 ラッセル(添付年表参照)

(1)  下院議員になろうと立候補したが落選。3回(1907,1922,1923

(2)  反戦活動などにより失職。2回(1916,1940

(3)  核兵器廃絶をBBCラジオ放送で訴える(1954

(4) 「ラッセル=アインシュタイン宣言」を発表(1955)  (添付写真)

(5)  反戦活動・核政策反対で投獄。2回(1918,1961)  (添付写真)

(6)  ベトナムにおけるアメリカの戦争犯罪を裁く国際戦争犯罪法廷を提唱(1966

(7)  ラッセル法廷開廷。2回(1967

 
 

12月は、スタニスワフ・レム『ソラリス』(予定)
  圧倒的な“他者”に、人間は何ができるのか
講師は沼野充義(東京大学教授)

===== 引用はじめ
地球から遠く離れた惑星ソラリスに降り立った心理学者クリスは、ステーションに滞在中の研究員たちに起こった異常に気づく。そして、クリスの前に現れたのは …。ポーランド語から約40の言語に翻訳されて世界中で読まれ続ける、SF史上に燦然として輝く傑作を、<世界文学>として読み解く。
===== 引用おわり
テキストは、11月25日販売予定

 
出典
小川仁志(2017/11)、ラッセル『幸福論』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)




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