【衆院選挙結果 ・ 比例代表 】比例代表の仕組みの仕組みは、複雑だ。具体的に兵庫県の事例をあげながら、比例代表の仕組みを理解していく。3人の選挙区で3候補とも当選するとか、どう見ても惨敗だった人が復活当選するとか、奇妙だ。
===== 引用はじめ
衆院選は465議席を争う。内訳は、候補者を選ぶ小選挙区289と、政党・政治団体を選ぶ比例代表176。二つの制度を併用するため、有権者は投票所で2枚の投票用紙を受け取り、1枚に候補者名、もう1枚に政党・団体名を記入する。
小選挙区は、獲得した票数が最も多かった候補者が当選する。
===== 引用おわり
ここまでは、よいだろう。
===== 引用はじめ
比例代表は、全国を11ブロックに分け、政党・団体が地域ごとに獲得した票数に応じ、「ドント方式」と呼ばれる計算方法で議席を配分する。
===== 引用おわり
このあたりからら、複雑になってくる。例えば、
https://www.city.kokubunji.tokyo.jp/faq/kurashi/1005242/1005321/1006573.html
にドント方式の説明がある。
これを近畿ブロックに当てはめると、添付図のようになり、各党の当選者数が決まる。
次に、各党の当選者数を、立候補者に振り分ける。
===== 引用はじめ
当選者は届け出た名簿の順位で決まる。
公職選挙法の政党要件を満たす場合、小選挙区の候補者を比例代表に重複して立候補させることが認められている。この仕組みを利用すれば、小選挙区で落選しても「復活当選」が可能となる。
こうした重複立候補者を、比例名簿に同じ順位で並べることもできる。この場合、小選挙区の最多得票者にどれだけ迫ったかを示す「惜敗率」の高い方から順に復活当選していく。ただ、有効投票総数の10%以上を獲得していることが条件だ
===== 引用おわり
とても複雑だ。近畿ブロック比例代表 自民党の結果を添付図に示す。
1位の奥野氏、2位の橋本氏、39位、40位の4人は比例代表のみ、他は選挙区と比例代表の両方で重複して立候補した。
近畿での自民党への振り分けは、8人である。まず、1位、2位の二人が当選し、残り6人となる。ところが3位が32人もいるので、順位だけでは決められない。
まず、小選挙で当選した15人は、既に確定しているので除外する。残りの17人で「復活当選」を争う。
この場合、小選挙区の最多得票者にどれだけ迫ったかを示す「惜敗率」の高い方から順に復活当選していく。
例えば、兵庫6区の大串氏は、維新の木村氏に競り負けて、選挙区では落選した。
成績は、
当 89571 ☆ 市村浩一郎 維 元
比 87502 ☆ 大串 正樹 自 前 (公)
比 77347 ☆ 桜井 周 立 前
惜敗率は、97.69(=87502÷89571)で、順位3位の中で最も高かったので、3番目の当選者となった。同様にして8番目までが当選となった。ちなみにこの選挙区では、立候補した維新・自民・立民の3人とも当選するという、奇妙な結果になった。三つ巴の大接戦になった(=惜敗率が高い)ことが影響している。
なお、惜敗率が82.72の辻本清美氏(大阪10区・維新)が落選し、惜敗率が52.43の赤木正幸氏(兵庫4区・維新)は当選するという、奇妙なことも起きている。近畿ブロックでは、比例代表選で、立民が維新に大敗したため、復活当選の枠が、維新の10人に対して、立民が3人しか得られなかったことが、響いている。
<出典>
【タイトル】 衆院選の仕組み【21衆院選】
【URL】 https://www.jiji.com/jc/article?k=2021101900145&g=pol
【タイトル】 「比例代表 開票結果と当選者」、「選挙区 確定票と当選者」
【新聞】 産経新聞(2021/11/02)
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