【 衆院選挙結果 ・ 比例代表 】 選挙区では、「党」「候補者」「戦術」が複雑に絡んで結果が出るので、結果からその理由を言うのは、難しい。一方、比例代表は、政党としてどれだけ信任を得ているかが如実に結果として現れる
1.
選挙区と比例代表の違い
1.1.
選挙区では、「○○党の△△氏」に投票する。普通は、一致するが、大阪では“自民党員も「比例は維新」(産経新聞
2021/11/02)という現象が起こっている。また、野党統一候補という戦術は、期待したほどの効果はなかったが、「一定の成果」は出た。「党」「候補者」「戦術」が複雑に絡んで結果が出るので、結果からその理由を言うのは、難しい
1.2.
比例代表は、「○○党」に投票するので、政党としてどれだけ信任を得ているかが如実に結果として現れる
1.3.
立民は、選挙区で9人増やしたものの、比例代表で23人減らした。選挙区で勝ったが政党としての信任を失った。何故失ったかは、別に取り上げる
2.
時系列か、「今」か
2.1.
報道を見ると、公示前と比較して、「勝った」「負けた」と書いてあるが、本当にそれでよいのだろうか
2.2.
維新の会の獲得議席数の推移をみると、54人(H24)→41人(H26)→11人(H29)→41人(今回)。どの報道も「4倍近い大勝」と書いてあるが、前回が悪すぎた。前々回に戻しただけである。ただ、前回より増えたという事実は間違いなく、上向いている
2.3.
自民党が勝ったのか、負けたのか、いろいろな見方はるだろうが、比例代表では41%の議席を獲得している。これが「負けた」政党なのか。これからの未来は「今」の数字をもとに展開されるのであって、過去の数字は関係ない。過去との比較で「勝」「負」を論じると間違える。ただし、勢いの差は出る。
3.
比例代表の選出結果は、「今」はどうなっているか
3.1.
全体のシェア
自民(41%)、立民(22%)、維新(14%)、公明(13%)、国民(3%)、共産(5%)、れいわ(2%)
3.2.
「全国政党」
維新は北海道ではセロだがそれを除くと、自民、立民、維新、公明の4党は、全国11ブロックで比例代表を獲得している。
3.3.
維新は、「地方政党」の要素を残している。
全国では14%だが、近畿では 36%で、第一党になっている。しっかり近畿、特に大阪を抑えたうえで、全国展開も進んでいる
3.4.
自民は、北陸信越(55%)、中国(55%)、北海道(50%)、四国(50%)で50%以上と強い
3.5.
立民は、北海道(38%)、東北(31%)で30%以上と北日本で強い
3.6.
自民+立民で見ると、北海道(88%)、北陸信越(82%)で80%以上と多い。政党は変わったが、55年体制が維持され、第三極が入りにくい
3.7.
公明は、九州(20%)、中国(18%)、四国(17%)と西日本で強い
3.8.
自民+公明でみると、近畿(39%)、東京(47%)、南関東(50%)が50%以下で弱い
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