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2021年11月10日水曜日

(2514) 衆院選結果について[D] 比例代表の結果を読み解く

 【 衆院選挙結果 ・ 比例代表 】 選挙区では、「党」「候補者」「戦術」が複雑に絡んで結果が出るので、結果からその理由を言うのは、難しい。一方、比例代表は、政党としてどれだけ信任を得ているかが如実に結果として現れる


 

1.   選挙区と比例代表の違い

1.1.     選挙区では、「○○党の△△氏」に投票する。普通は、一致するが、大阪では“自民党員も「比例は維新」(産経新聞 2021/11/02)という現象が起こっている。また、野党統一候補という戦術は、期待したほどの効果はなかったが、「一定の成果」は出た。「党」「候補者」「戦術」が複雑に絡んで結果が出るので、結果からその理由を言うのは、難しい

1.2.     比例代表は、「○○党」に投票するので、政党としてどれだけ信任を得ているかが如実に結果として現れる

1.3.     立民は、選挙区で9人増やしたものの、比例代表で23人減らした。選挙区で勝ったが政党としての信任を失った。何故失ったかは、別に取り上げる

 

2.   時系列か、「今」か

2.1.     報道を見ると、公示前と比較して、「勝った」「負けた」と書いてあるが、本当にそれでよいのだろうか

2.2.     維新の会の獲得議席数の推移をみると、54(H24)41(H26)11(H29)41(今回)。どの報道も「4倍近い大勝」と書いてあるが、前回が悪すぎた。前々回に戻しただけである。ただ、前回より増えたという事実は間違いなく、上向いている

2.3.     自民党が勝ったのか、負けたのか、いろいろな見方はるだろうが、比例代表では41%の議席を獲得している。これが「負けた」政党なのか。これからの未来は「今」の数字をもとに展開されるのであって、過去の数字は関係ない。過去との比較で「勝」「負」を論じると間違える。ただし、勢いの差は出る。

 

3.   比例代表の選出結果は、「今」はどうなっているか

3.1.  全体のシェア

 自民(41%)、立民(22%)、維新(14%)、公明(13%)、国民(3%)、共産(5%)、れいわ(2%)

3.2.  「全国政党」

 維新は北海道ではセロだがそれを除くと、自民、立民、維新、公明の4党は、全国11ブロックで比例代表を獲得している。

3.3.  維新は、「地方政党」の要素を残している。

 全国では14%だが、近畿では 36%で、第一党になっている。しっかり近畿、特に大阪を抑えたうえで、全国展開も進んでいる

3.4.     自民は、北陸信越(55%)、中国(55%)、北海道(50%)、四国(50%)50%以上と強い

3.5.     立民は、北海道(38%)、東北(31%)30%以上と北日本で強い

3.6.     自民+立民で見ると、北海道(88%)、北陸信越(82%)80%以上と多い。政党は変わったが、55年体制が維持され、第三極が入りにくい

3.7.     公明は、九州(20%)、中国(18%)、四国(17%)と西日本で強い

3.8.     自民+公明でみると、近畿(39%)、東京(47%)、南関東(50%)50%以下で弱い



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