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2019年2月28日木曜日

(1528)  Multiply Using Lines (線と点で計算する)

 
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(K0669)  世代ごとの役割を明確に <高齢期の仕事>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/02/k0669.html
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 Facebook友達の木南 武志さんが投稿をシェアしました(2019/02/27)(1つ目の添付図。元は動画。動画から切り取ってまとめた)。

興味深いが、

  例えば8と9が出てきたら、8本の線と9本の線を書いて、72個の交点を数えなければならない!

  「二桁までの足し算はできるが九九を知らない人」が対象だろう。確かに九九を知らなくても出来るが、そもそも九九を知らない人が3桁×3桁の掛け算計算をするのだろうか?
 
 
 そこで、「九九ができるが2~3桁の掛け算はできない人」が線を引いたり交点を数えたりしなくてもできる方式を考えた(2つ目の添付図)
 
 桁ごとの足し算が二けたになると、少し複雑になる(3つ目の添付図)
 
 999×999もできる。ただし、桁ごとの足し算が3桁になり2桁繰上りがる。さらに繰り上げても下からの繰り上げがあって、再度繰り上げなければならなくなり、とても複雑(4つ目の添付図)
 


<大元の出典>
 「知らなかったシェア」は、
https://www.facebook.com/Ididnotknowit/
の「動画」




2019年2月27日水曜日

(1527)  夏目漱石スペシャル(0) / 100分de名著

 
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(K0668)  シニアの採用 積極的な企業 <高齢期の仕事>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/02/k0668.html
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3月の「100de名著」「夏目漱石スペシャル」が、3月4日()から始まります。Eテレ。
放映は、   月曜日 午後 10:25~10:50
再放送は、  水曜日 午前 05:30~05:55
 及び        午後 00:00~00:25
講師は、阿部公彦(東京大学教授)
 


<全4回のシリーズ>  いずれも3月

【はじめに】  夏目漱石と「出会う」ために
 
第1回  4日放送/ 6日再放送
  タイトル: 『三四郎』と歩行のゆくえ              
 
第2回  11日放送/13日再放送
  タイトル: 『夢十夜』と不安な眼
 
第3回 18日放送/20日再放送
  タイトル: 『道草』とお腹の具合
 
第4回 25日放送/27日再放送
  タイトル: 『明暗』の「奥」にあるもの
 


【はじめに】 夏目漱石と「出会う」ために
 
 作品と本当に「出会う」にはどうしたらいいのでしょう。
 小説を読むというのは、全身的な行為だと私(著者:阿部)は思っています。頭や感情ももちろん関係する。しかし、体も忘れてはいけない。胃腸や、呼吸や、背骨も大事。感触を味わい、文章のリズムに身を委ねたい。笑ったり、ツッコミを入れたり、顔をしかめたり。場合によってはぜえぜえあえいだり、踊りだしたり、地団駄踏んだり。
 …
 漱石は全身を使って読むに値する作家なのです。
 
 漱石はわずか12年という短い作家生命の間に、15の長編作品と3つの短編集、そして評論と随筆を世に送り出しました。これらの作品の文体はすべて異なりますし、読書が受け取る文章の感触も違います。

 

 紹介される本は、4冊です。

 『三四郎』は、漱石が職業作家として、近代小説を自分の方式で洗練させようとした最初の作品です。近代小説という輸入物の様式をはじめて本格的に使ってみた。

 『夢十夜』は、輸入物の近代小説を受容した『三四郎』のスタイルとは逆に、むしろそこからの逸脱を目指している作品に見えます。

 『道草』は、漱石と対立すると考えられていた自然主義リアリズム小説の一派に対する、一種のジェスチャーと読める作品。「俺だって自然主義をやれるぞ」とばかりに、どちらかというと自然主義に近い書き方をしている。

 『明暗』は、漱石の絶命によって未完に終わった遺作。とにかく心理のからみあいが濃厚で、スパイ小説のような趣きさえあります。
 

<出典>
阿部公彦(2019/3)、夏目漱石スペシャル、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)

(1526) 【来月予告】:「夏目漱石スペシャル」。【投稿リスト】「大衆の反逆」 / 100分de名著

 
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(K0667)  高齢者と子供 <世代間交流>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/02/k0667.html
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【来月予告】 夏目漱石スペシャル / 100de名著
 
2019年3月号 (100de名著)    テキストは、2月25日発売(NHK出版)

夏目漱石スペシャル。講師:阿部公彦(東京大学教授)
 「文豪」をいじる
 
 日本近代文学史上に燦然と輝く大作家・夏目漱石。彼の手による著名な数々の作品は、ありがたく押し頂いて読むべきものなのか、それとも――。気鋭の英文学者が『三四郎』『夢十夜』『道草』『明暗』の4作品を取り上げ、B級グルメのように作品を味わうことを提案。漱石作品の新たな魅力に光を当てる。
 


【投稿リスト】 「大衆の反逆」

公式解説は、
http://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/84_ortega/index.html
 

私が書いたのは、
 
(1500)  オルテガ「大衆の反逆」(0) / 100de名著
http://kagayaki56.blogspot.com/2019/01/1500-0100de.html
 

(1502)  オルテガ「大衆の反逆」(1-1) / 100de名著
http://kagayaki56.blogspot.com/2019/02/1502-1-1100de.html
 

(1503)  オルテガ「大衆の反逆」(1-2) / 100de名著
http://kagayaki56.blogspot.com/2019/02/1503-1-2100de.html
 

(1507)  オルテガ「大衆の反逆」(2-1) / 100de名著
http://kagayaki56.blogspot.com/2019/02/1507-2-1100de.html
 

 (1509)  オルテガ「大衆の反逆」(2-2) / 100de名著
http://kagayaki56.blogspot.com/2019/02/1509-2-2100de.html
 

(1512)  オルテガ「大衆の反逆」(3-1) / 100de名著
http://kagayaki56.blogspot.com/2019/02/1512-3-1100de.html
 

 (1514)  オルテガ「大衆の反逆」(3-2) / 100de名著
http://kagayaki56.blogspot.com/2019/02/1514-3-2100de.html
 

(1520)  オルテガ「大衆の反逆」(4) / 100de名著
http://kagayaki56.blogspot.com/2019/02/1520-4100de.html
 

 (1523)  オルテガ「大衆の反逆」(4-2) / 100de名著
http://kagayaki56.blogspot.com/2019/02/1523-4-2100de.html
 


<出典>
中島岳志(2019/2)、オルテガ「大衆の反逆」、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)

 

2019年2月26日火曜日

(1525)  15歳世代が頼もしい

 
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(K0666)  定年後・死ぬまでの設計 <定年後・自立期>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/02/k0666.html
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 新聞のスポーツ記事を読んだのだが、見出しの付け方が興味深かった。
   新聞の記事の見出しは、「敗因を突き詰めてこそ」
   面白い、紹介したい!と思って、私がつけたタイトルが、「15歳世代が頼もしい」
   ところが、新聞社の公式なサイトで見ると、本文はまるで同じなのだが、タイトルは“一流選手は皆「考える人」”
 
 これは良い記事なのだろう。読み手によって関心が違うが、その違った各々の関心にあったメッセージを投げかけてくれるのだろう。
 
 将棋でも、スポーツでも、15歳代の活躍は素晴らしい。強いだけではなく、言う内容がしっかりしていて、驚かされる。比較するとなんだが、国会の中継を見ると絶望的な気分になるが、彼らを見ていると日本の将来は明るいと希望が湧いてきた。
 

===== 引用はじめ
 優勝候補と目されながら、男子シングルス準決勝で大島祐哉(木下グループ)に敗れた張本智和(エリートアカデミー)は、競った局面で相手サーブをどう返すかの判断ミスを敗因に挙げた。
 過去に優勝した大会では相手に向かっていけたが、守りに入って攻めきれなかったと悔やんだ。
 15歳とは思えない分析力と立ち居振る舞いに、他紙の先輩記者もびっくりしていた。
===== 引用おわり
 
===== 引用はじめ
 女子シングルス5回戦で2大会前の覇者、平野美宇(日本生命)を破り、史上最年少で決勝に進んだ14歳の木原美悠(みゆう)(エリートアカデミー)もそう。
 伊藤美誠(みま)(スターツ)に敗れて準優勝に終わったが、「中学1年までは接戦が好きじゃなくて、接戦になるといつも緊張して負けていた。最近は我慢を課題に最後まで諦めずにできている」と精神面での成長を口にした。
===== 引用おわり
 


<出典>
敗因を突き詰めてこそ
【スポーツ記者リポート】  産経新聞(2019/02/08)
 
スポーツ記者リポート 一流選手は皆「考える人」
https://www.sankei.com/west/news/190208/wst1902080021-n1.html

2019年2月24日日曜日

(1524)  (45) 森鴎外『ヰタ・セクスアリス』 / 「明治の50冊」

 
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(K0665) 「有終」という概念 <仕上期>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/02/k0665.html
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1.   どんな本か
 
2.   あらすじ
2.1.  発端
2.2.  書かれている内容
 
3.   性欲の取り扱い方
3.1.  田山花袋「蒲団」
3.2.  自然主義作品
3.3.  鴎外の『ヰタ・セクスアリス』
 
4.   賛否
4.1.  発禁
4.2.  高い評価
 
5.   現代的意義
 

【展開】

1.   どんな本か

 幼少期から青年期に至る性的体験をつづった異色の自伝的作品。『ヰタ(ウィタ)・セクスアリス』は、ラテン語で「性欲的生活」を意味する。文豪・森鴎外の小説。
 

2.   あらすじ

2.1.  発端
 主人公・金井湛(しずか)は、先人と違うものを書きたいと常々思っていた。〈性欲というものが人の生涯にどんな順序で発現して来て、人の生涯にどれだけ関係しているか〉-。そんな内容を記した文献が少ないのに気付いた金井は、ふと自分の性欲の歴史を書こうと思い立つ。

2.2.  書かれている内容
 初めて春画らしきものを見た幼少期。学校の寄宿舎で上級生の男子に性の対象として目を付けられ屋根の上に逃げた話。硬派の友人らとの交流と、遊郭・吉原での体験…。鴎外自身の歩みとも重なる、6歳から結婚する25歳までの金井の性生活が年代順に回想されていく。
 

3.   性欲の取り扱い方

3.1.  田山花袋「蒲団」
 女学生への恋情を赤裸々に告白した花袋の『蒲団(ふとん)』(40年)に倣(なら)うようにして、性欲におぼれる私生活を自ら暴露する小説が続々生まれていた。

3.2.  自然主義作品
 「『性欲こそが人間の本質』であるかのように人が性欲に振り回される様子を描いたのが多くの自然主義作品。

3.3.  鴎外の『ヰタ・セクスアリス』
 『ヰタ-』は、性欲というのは教育や周囲の環境で形成される部分が大きいのだと示した。何も性欲が人生のすべてではない-との思いが鴎外にはあったのでは。
 

4.   賛否

4.1.  発禁
 自慰や童貞喪失を想起させる記述もあり、最初に原稿を読んだ雑誌編集者は驚いたとされる。案の定「スバル」の掲載号は発禁に。

4.2.  高い評価
 詩人・評論家の大町桂月は「風俗を害せざるのみならず、ひろく天下の少年青年に読ましめたきもの也」と高く評価した。
 

5.   現代的意義

 記述が客観的だから発表当時の人々の性に関する考えを伝える記録としても読める。同性愛への見方をはじめ、時代によって性意識が変わっていったこともよく分かります」(伊藤准教授(*))。一個人の性生活を追った一編は、日本社会の変遷へと読者の思考を誘う。
(*)明治大の伊藤氏貴准教授(日本近代文学)
 

【プロフィル】森鴎外(もり・おうがい)
 文久2(1862)年、石見(いわみ)国(現在の島根県)津和野に生まれる。本名・林太郎。東大医学部卒業後、陸軍軍医に。ドイツ留学を経て、軍医の傍ら『舞姫』などを執筆。主な作品に『雁』『阿部一族』。大正11(1922)年、萎縮腎と結核のため死去。享年60。
 

<引用>
森鴎外『ヰタ・セクスアリス』
【明治の50冊】(45)  産経新聞(2018/02/04)
 
(45)森鴎外『ヰタ・セクスアリス』 医師視点で描く「性欲の自伝」
https://www.sankei.com/life/news/190211/lif1902110013-n1.html

 

2019年2月23日土曜日

(1523)  オルテガ「大衆の反逆」(4-2) / 100分de名著

 
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(K0664) 「定年後」「老前」 <定年後・自立期>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/02/k0664.html
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第4回  25日放送/ 27日再放送

  タイトル:「保守」とは何か
 

放映は、   月曜日 午後 10:25~10:50
再放送は、  水曜日 午前 05:30~05:55
 及び        午後 00:00~00:25
 


【テキストの項目】

(1)   人間は、不完全で有限な存在である
(2)  「永遠の微調整」を続ける
(3)   中間共同体と民主制
(4)   マスメディアの発達が民主主義を破壊する
 
(5)   懐疑することを懐疑しない
(6)  「自民族中心」の思想こそ大衆主義の典型
(7)   数理経済学から保守思想へ
(8)   日本の「保守」と呼ばれる人たち
(9)   新たな社会的包摂をどうつくるか
(10)ボンディングとブリッング
 


【展開】

(1)   人間は、不完全で有限な存在である
(2)  「永遠の微調整」を続ける
(3)   中間共同体と民主制
(4)   マスメディアの発達が民主主義を破壊する
以上は、既に書きました。
 


(5)   懐疑することを懐疑しない

 日本でオルテガの存在にスポットライトを当てたのは、日本を代表する保守思想家である西部 邁でした。「オルテガは、疑いなく、この懐疑せる心性の系譜に位置する知識人であった」
 西部は、懐疑することを懐疑しないことが重要だと考えていました。疑うことを疑ってはならない。自己の存在をはじめ、あらゆるものを徹底的に疑う。それが実は健全なる何かをつかむことにおいて重要なのだ、と言うのです。
 

(6)  「自民族中心」の思想こそ大衆主義の典型

 自民族中心の思潮。それこそが大衆化、大衆主義の典型であるというのが西部の考えでした。
 懐疑的精神に立った上で、ぎりぎりのところまで自分たちを、人間を疑い、問い詰めた先に、ようやく「日本という国をどう考えるか」という問いが立てられる。それを経ずして、安易に大衆社会の中で「日本」を礼賛し、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と浮かれている人間を、彼は軽蔑していた。
 

(7)  数理経済学から保守思想へ

 西部は大学院で数理経済学を専攻。数式を解くことによって経済の構造を明らかにするという学問です。専門の研究が評価され、東京大学の教授にまでなるのですが、途中で自分の学問を徹底的に疑いはじめる。そして、「こんなことで世界が分かるわけはない」と言って、数理経済の研究を投げ出してしまうのです。
 

(8)  日本の「保守」と呼ばれる人たち

 自分は間違えているのかもしれないという前提に立って発言せざるを得ない。そうすると、自分と異なる意見に耳を傾け、納得できる部分は取り入れながら合意形成をしていくということになる。だから、保守とはリベラルであらざるを得ないのだというのが、西部が書いていることでした。
 著者(中島)は、“もっとも「保守」とかけ離れた人間が「保守」を名乗っている”と書いています。私(藤波)は同時に、“もっとも「リベラル」とかけ離れた人間が「リベラル」を名乗っている”とも思います。現在日本で語られている「保守」「リベラル」を理解しようとオルテガを読んでも意味がない。全然別物なのだから。オルテガの言ってる「保守=リベラル」が日本の政治から抜け落ちてしまっている。それは悲しい事だと、私は思います。
 

(9)   新たな社会的包摂をどうつくるか

 既に書きました。
(K0642) 「中間領域」 (2) パットナム <地域の再構築>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/02/k06422.html
 

(10)ボンディングとブリッング

 既に書きました。
(K0649) 「中間領域」 (3) ボンディングとブリッジング <地域の再構築>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/02/k06493.html
 


<出典>
中島岳志(2019/2)、オルテガ「大衆の反逆」、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)

2019年2月22日金曜日

(1522) 「チーム萬平」の人事

 
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(K0663)  居住支援法人制度(5) 事例研究(2) <地域の再構築>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/02/k0663-52.html
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 連続テレビ小説『まんぷく』。地元・大阪での人気が高まった「まんぷくラーメン」は、満を持して全国発売をスタート。
 
 製塩の時には夫婦で切り盛りしていたが、ラーメンでは「チーム萬平」になっている。組織としてみると、参考になりそうです。
 

(1)  世良勝夫
 製塩を始めた時には、売り上げをネコババし、ダネイホンが窮地に陥るとトンズラする。でも、萬平・福子は彼を排除しない。最近は、福子が「売ったるわ」を「売らせてください」に変えさせ、勝手な言動をチームとしてコントロールし始めている。全国販売のようなスケールになると、世良さんは外せない。
 
(2)  今井鈴
 いつも不平不満をいい、前に進もうとすると足を引っ張り、プライドばかり高く(「武士の娘です)、負のオーラ―を発している。それでも福子は引きずり込み、飯炊き女やら売り子やら、苦しい時に欠かせない戦力になっている。
 
(3)  神戸茂
 元々は、香田家に忍び込んだ泥棒である。それが、ズルズルと、萬平さんの片腕になり、香田家の入り婿になった。萬平さんが好きで、ずっと力になりたがり、力になってきた。
 
(4)  小野塚真一
 咲(福子の姉)が死んだ時点で縁が切れてもおかしくないのに、池田信用組合では補佐し続け、たちばな栄養食品でも、実務家として萬平さんの事業を支えていく。
 
(5)  香田忠彦
 本来は義理の兄弟という関係だけなのだが、パッケージのデザインを依頼されたことから、「チーム萬平」に組み込まれていく。

(6)  岡幸助、森本元(元塩軍団)
 チームへの参加を熱望しながらも声がかからなかったが、ようやく正社員に誘われて涙ぐむ

(7)  立花福子
 萬平が苦境に立ったときも信じて支え続け、足りないところはカバーし、前向きに働きかけ、時にはアイデアも出す。こういう人が側にいると助かる。

 
(8)  川上アキラ、川上しのぶ(パーラー白薔薇)
 「チーム萬平」の一員ではないが、経済的に苦しいときに福子を雇い続け、ラーメンが売れない時に原価で販売し、いつも応援しつづけてきた。
 


 多様なキャラクターが揃って、多様性のあるチームになっており(ダイバーシティ:多様な人材を積極的に活用しようという考え方のこと)、あれやこれやと言いながらチームとして機能している。萬平を手伝っていると言うより、萬平の夢を共有している軍団のように見える。
 
 萬平は、極論すれば自分のしたいことをしているだけで、周りが勝手についてきて、自分の役割を果たそうとしている。萬平がチームの長としてしているのは、指示ではなく、ひたすら開発にのめり込むこと以外は、「自分の考えを伝える」「排除しない」ことだけのような気がする。この「排除しない」が、結構大きな力を発揮している。
 
 実話をもとにしているとは言え、創作されたチームである。創作されたチームであるとは言え、ダイバーシティ社会において、参考になることは多いと思う。どこのチームにも、よく分からない人たち(世良や鈴)が混じり込んでくる。その個性を生かせるか、殺してしまうか、その差は大きいと思った。
 
 
番組ホームページは、
https://www.nhk.or.jp/mampuku/
 
添付写真は、以下より転載。
https://www.lmaga.jp/news/2019/02/60642/


(1521)  (44) 北原白秋『邪宗門』 / 「明治の50冊」

 
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(K0662)  個人Blog 2月中旬リスト <サイト紹介>
http://kagayakiken.blogspot.com/2019/02/k0662-blog.html
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1.   どんな本か

2.   ことば
2.1.  眼の前にキラキラして来る閃きを持つ(室生犀星)
2.2.  白秋は言葉があふれでる人(今野真二)
2.3.  語彙の豊富さも特徴的(今野真二)
2.4.  『邪宗門』の詩は織物(木下杢太郎)

3.   現代的意義
 

【展開】
 
1.   どんな本か

 「詩の生命は暗示にして単なる事象の説明には非ず」(序文)という主張は、当時盛んだった象徴詩の流れをくむものだ。官能や神秘、妖美な幻想への耽溺(たんでき)を唱え、南蛮趣味に彩られたさまざまなイメージを、華麗な言葉で織り上げてみせた。
 

2.   ことば

2.1.  眼の前にキラキラして来る閃きを持つ(室生犀星)
 活字というものがこんなに美しく巧みに行を組み、あたらしい言葉となって、眼の前にキラキラして来る閃(ひら)めきを持つ
 
2.2.  白秋は言葉があふれでる人(今野真二)
 白秋は言葉があふれ出る人。さまざまなイメージを言語化して詩や短歌、童謡など異なる器に盛りつけていった
 
2.3.  語彙の豊富さも特徴的(今野真二)
 森鴎外がいかに漢語を多く知っていたかというようなこととは違い、偏りなく網羅的に言葉を知っている。すばらしい詩は、辞書をくる苦しみから生まれるものだ
 
2.4.  『邪宗門』の詩は織物(木下杢太郎)
 『邪宗門』の詩は織物にたとえられる。読者自身のイメージを重ね合わせることで、生きた詩が完成する
 

3.   現代的意義

 言葉ひとつ変えるだけで、イメージは大きく変わる。丁寧に言葉を使うとはどういうことなのか。あまり読まれているとはいえない『邪宗門』だが、だからこそ見直してみると面白いのではないか
 


【プロフィル】北原白秋(きたはら・はくしゅう)
 明治18年、福岡・柳川出身。早稲田大学英文科中退。39年、「明星」に詩歌を発表し注目される。42年、初の詩集『邪宗門』刊行。大正7年、鈴木三重吉の児童雑誌「赤い鳥」創刊に協力。昭和17年、57歳で死去。
 
 
<引用>
北原白秋『邪宗門』 並外れた語彙、感覚を言語化
【明治の50冊】(44)  産経新聞(2018/02/04)
 
(44)北原白秋『邪宗門』 並外れた語彙、感覚を言語化
https://www.sankei.com/life/news/190204/lif1902040015-n1.html