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2016年12月14日水曜日

(722) 「生きている価値が無い」(4) / 「人のいのちを奪うとは」(5)


日本では、高齢者の自殺者が多い。
自らの命を奪っている。


===== 引用 はじめ

警察庁の統計によると,平成23 年の自殺数は30,651 人であり, … 年代別でみると,60 歳代が5,547人(18.1%)と最も多く,…(図1).そして,60 歳以上の自殺数は11,661 人で全体の38.0 を占め,高齢者の自殺者の割合が高く,今後さらに高齢化が進むことを考えると,高齢者の自殺対策は大きな課題となる.

===== 引用 おわり




===== 引用 はじめ

60歳以上の自殺者は毎年1万人以上…原因はやはり健康問題!?「生きがいを感じない」と嘆く高齢者たちの孤立化、そしてうつ病の現状とは?

===== 引用 おわり

 

欧米人から見ると(日本人が)引退後に自殺するのは、信じられないらしい。「やっと仕事が終わってこれから楽しい人生を送ろうとするのに何故自殺するのか?」

 

 仕事観の違いだと思う。

欧米人は、仕事を義務として課せられた苦役と見ている人が多いのではないか。だから、引退して、義務が無くなり苦役が無くなり、さあ、これから楽しもうという時に、自殺してしまうのは馬鹿げているのだろう。

日本人は、仕事を任せられた役割と考え、仕事に生きがいを感じる人が多いのではないか。だから、引退すると、役割を失い、生きがいを失うことになる。「生きている価値が無い」状態になり、鬱傾向も出てくる。そこに、健康問題や、経済問題や、家庭問題が追い打ちをかけると、自殺に行きついてしまうのではないだろうか。

 
仕事を任せられた役割と考え、仕事に生きがいを感じながら現役を過ごしてきたことは、結構なことだと思う。しかし、引退してからは、切り替えなければならない。(失った)仕事以外に「生きている価値」を見出さねばならない。ある人たちにとっては、それは、容易なことではない。

 
「生涯現役だ!」と、定年が終わったら別の仕事をはじめ、それが終わったらボランティアに勤しむという生き方をするのは、素晴らしいことだと思う。でも、そればかりを追いかけ、発想の転換をしないまま健康寿命を迎えてしまった人は、寿命が尽きるまでの約10年間を「生きている価値が無い」まま過ごさねばならなくなるリスクが大きい。

 
「終わり良ければ全て良し」と言えないまま、人生を終わることになってしまいかねない。

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