画面の説明

このブログは、左側の投稿欄と右側の情報欄とから成り立っています。

2020年1月31日金曜日

(1865)  ヴァーツラフ・ハヴェル『力なき者たちの力』(1-1) / 100分de名著

 
◆ 最新投稿情報
=====
(K1006)  男性の介護休暇 <介護>
http://kagayakiken.blogspot.com/2020/01/k1006.html
=====
第1回  3日放送/ 5日再放送


  タイトル: 「嘘の生」からなる全体主義
 
【テキストの項目】
(1)  チェコの民主化を導いたハヴェル
(2)  「歴史の客体」として翻弄されてきたチェコ
(3)  『力なき者たちの力』執筆の経緯とその影響力
(4)  「ディシデント」としての人生
 
(5)  ポスト全体主義がもたらす思考停止状態
(6)  青果店のスローガンは何を意味するか
(7)  イデオロギーが口実となる
(8)  自発的に体制に奉仕させるシステム
(9)  良心と引き換えに物質的な安定を得る


【展開】
 
(1)  チェコの民主化を導いたハヴェル
 連日デモが繰り返され、学生だけではなく大人たちも加わり、規模も大きくなった。19891210日、グスタフ・フサーク大統領は辞任を表明し、ハヴェルが大統領に選出された。
 この体制転換は、血をほとんど流すことなく、一人の犠牲者も出すことなく、ビロードの生地のようにスムーズに行われたことから「ビロード革命」と呼ばれるようになった。
 
(2)  「歴史の客体」として翻弄されてきたチェコ
 ロシアとドイツの中間に位置するのが「中欧」。これらの諸国民はめったに<歴史>の主体であったことがなく、ほとんどつねに客体だった。
 1968年、「人間の顔をした社会主義」というスローガンを掲げ、「プラハの春」を迎えた。しかし、ワルシャワ条約機構軍が国内に侵攻した。新大統領のもと、「正常化体制」という、より締め付けの厳しい体制が築かれた。
 
(3)  『力なき者たちの力』執筆の経緯とその影響力
 『力なき者たちの力』は文字通り、全体主義体制にあって、自分は「無力」であると感じていた人々に対して、自分には目に見えない「力」があるのだと一縷の希望をもたらした。
 ポーランドの歴史家アタダム・ミフニクは「『力なき者たちの力』は、共産主義の中東欧におけるディシデントの運動の起源について最も念入りに検討されたものであり、その運動の政治哲学であり、精神そのものである」と高く評価した。
 
(4)  「ディシデント」としての人生
 『共産党宣言』の冒頭の一文
<ヨーロッパを幽霊が歩いている。共産主義という幽霊が>
を下敷きにして、『力なき者たちの力』は次の一節から始まる。
<東ヨーロッパを幽霊が歩いている。西側で「ディシデント[反体制派/異論派]」と呼ばれる幽霊が>
 
 以下は、後日、書きます。
(5)  ポスト全体主義がもたらす思考停止状態
(6)  青果店のスローガンは何を意味するか
(7)  イデオロギーが口実となる
(8)  自発的に体制に奉仕させるシステム
(9)  良心と引き換えに物質的な安定を得る
 
<出典>
阿部賢一(2020/2)、ヴァーツラフ・ハヴェル『力なき者たちの力』、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)

0 件のコメント:

コメントを投稿