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2016年6月3日金曜日

(528) 「シルバー期」


 この期間を何と呼べばよいか、ずっと悩んできた。とりあえず「シルバー期」と、ここでは名付けるが、「これで良い」とするわけではない。

こう名付けた理由と、これで満足していない理由は、後で書く。


先ずは、定義。

 「シルバー期」は、「黄金期」~(525)参照~と「死」の間に挟まれた期間である。


「黄金期」の定義は「与えられた責務から解放されて、かつ、自立して過ごせる期間」としていたが、「与えられた責務から解放されて、かつ、定常的に心身が健康な期間」と少し変更する。「シルバー期」の定義は、「与えられた責務から解放されて、かつ、心身の健康が不可逆的に損なわれた期間」とする。

「自立」という言葉に替えて「心身の健康」という概念を導入するとともに、一時的に心身の健康が損なわれた状態は無視する、という意図で「定常的に」「不可逆的に」という言葉を使った。また「自立」という言葉を厳格に使うことは、回を改めて述べる。


「老年期」=「黄金期」+「シルバー期」 である。

その前には「現役期」があり、後ろには「死」がある。


 「黄金期」から「シルバー期」に明確に移ることは稀である。くっきりした境はなく、徐々に移るのが普通である。しかし、脳卒中などの大病で「黄金期」から一気に「シルバー期」に移行することもある。

 
 「黄金期」、「シルバー期」と言う言葉を使いたい。
 
 人生の中で、若々しい青年期や脂ののってきた中年期も輝くが、それに勝るとも劣らない黄金の輝きを引退後に放つことができるのだ。その後、心身の健康を損なうが、それでも輝き続けることができるのだ。ただ、その輝きは黄金とは異なり、いわば「いぶし銀」のような味わい深さを見せる。その輝きをシルバーと呼んでみた。

 
 日本では、老年あるいは老人を表す色として「シルバー」を思い浮かべる人が多いが、日本人だけらしい。

 私の理論を将来的には、欧米にも出したいと思っているが、その時に「シルバー期間」に対して ”silver” という訳語を使っていいのか、疑問に思っている。「シルバー期間」という言葉を使っていいものか、悩ましい。

 
 
 さて、もう少しだけ話を進める。

 エリクソンは、8つの発達段階に、8つの発達課題を当てはめた。「シルバー期間」とは何かを理解するために、その発達課題を明らかにすれば、わかりやすくなるだろう。

 
 「シルバー期の発達課題」を私は、「ハンディキャップを得た人が、支援を得て、自立した生活を得る」としたい。

人生の最後のステージで目指す姿を、このように表現したい。

 
 回をあらためて、説明する。

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