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2018年8月5日日曜日

(1320)  サン=テグジュペリ『星の王子様』(2) / 100分de名著

 
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(K0461)  竹内孝仁「パワーリハビリテーション」 <介護>
http://kagayakiken.blogspot.com/2018/08/k0461.html
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第1回  6日放送/ 8日再放送
  サン=テグジュペリ『星の王子様』  自分の足場をつくる
  ヤマザキマリ(漫画家)
 
放映は、   月曜日 午後 10:25~10:50
再放送は、  水曜日 午前 05:30~05:55
 及び        午後 00:00~00:25
 


A)   あらすじ  …  前回
 
B)   このテキストの目次  …  再録

(1)  母から私へ
(2)  ウワバミと箱 ―― 大人には分かってもらえない絵
(3)  想像力でレイヤーを脱ぎ捨てる
(4)  理想通りの友だちなんていない
(5)  仲よくすること、依存すること
(6)  一緒にいればいいってもんじゃない
(7)  分からないことを抱える
(8)  疑うことは想像力そのもの
 
C)   要約・感想

 8つあるが、テーマは3つだろう (採録)

(ア)人生の指南書としての「星の王子様」 … (1)
(イ)想像力 … (2)(3)(7)(8)
(ウ)友だち … (4)(5)(6)
 

【展開】

(ア)人生の指南書としての「星の王子様」 … (1)

 何ものにもとらわれない人生を歩んできた母にとって、『星の王子さま』はその人生の指南書ではないかと、大人になってから思ったヤマザキマリ。彼女もまた、ふとした瞬間に手にとって、何度も読み返す本のうちの一冊だという。
 

(イ)想像力 … (2)(3)(7)(8)

 この本は、最初から最後まで、想像力を失うことは、人間としてやってはいけないことだと読者に語りかけてくる。
 想像力を駆使して、視点をまったく別の地表に置いたり、悩んでいる自分を俯瞰で見たりして、レイヤーを脱ぎ捨ててほしい。『星の王子さま』は、その練習のためのテキストでもある。周りの人に同調し、周りの人と同じ姿になろうと自分を隠すために身にまとうのが、レイヤー(層)である。
 疑うことは、別の角度からものを見ることであり、想像する力そのものと言ってもいいだろう。『星の王子さま』を読むことは、想像力を働かせて疑うことのトレーニングになると思う。
 

(ウ)友だち … (4)(5)(6)

 著者(サン=テグジュベリ)は、「困った人」に随分悩まされたのではないかと思う。そして、二種類に分けられそうだ。

 一種類目は、6つの星の住人たちだ。命令して服従させないと気がすまない「王様」、より自分を大きく見せたがる「うぬぼれ男」、酒に依存している「呑み助」、数字ばかり見て忙しくしている「実業屋」、弱音を吐きながら黙々と仕事をする「点燈夫」、居丈高で上から目線の「地理学者」。しかし、彼らは星の王子さまに影響を与えない。彼らの横を通り過ぎただけである。

 二種類目が、バラとキツネである。星の王子さまは、わがままに近づいてくる彼らから、去った。しかし、心は彼らの元に残っている。「友だち」なのである。
 王子の星に咲いた一輪のバラ。わがままで王子さまを困らせ、王子さまはバラを置いて星を出て行った。地球に来た王子さまは、バラの花が何千本も咲いているのを見かける。そうして自分の星には一輪しかなかったバラが、実はどこにでもある普通の花だったことを知る。その後、もう一度何千本も咲いたバラの花を見に行くと、同じバラでも、自分の星に咲いたバラが世界にたった一輪しかないバラだった。
 アフリカの砂漠に降り立って出会ったキツネから「飼いならされていないから遊べない」と言われた。やがて別れることになり、キツネから「心で見なくちゃものごとを良く見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ」と言われた。
 いずれも有名なフレーズである。ここでは、その説明を省略する。
 

出典
(2018/8)、「for ティーンズ」、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)
添付の「作者紹介」は、この本から。


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