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2017年1月3日火曜日

(742) もう一つの命 / 時を紡ぐ(3)



 原子モデルを見て、太陽系の惑星の配置に似ていることが印象に残ったことを憶えている。ミクロの世界とマクロの世界は、似た構造をもっているのかも知れない。

 命は二種類あって、二つ目の命を感じ取ることで、一つ目の命の限界を超えることが出来るのではないかと思っている。一つ目の命は、誕生で始まり死亡で終わる。

 
われわれの体は60兆個の細胞からできている。

60兆個の細胞は260種類ぐらいの細胞に仕分けられます。それぞれの細胞には寿命があり死んでいきます。自然に寿命が来て死んだ細胞はその数だけ増殖して補われます

それでは細胞の寿命はどれ位なのでしょう?一番短いのは1日で死に、そして入れ替わります。胃や腸の表面を覆っている上皮細胞と呼ばれている細胞です

赤血球の寿命は120日・4ヶ月です

寿命がヒトの一生と同じという細胞もあります。脳の神経細胞や心筋細胞です。これらの細胞はヒトが生まれてくるときが一番多く、細胞分裂をしないのでそのままの数かそれより少ない数で一生を終わります


 
 細胞レベルでは、ほとんどの細胞は、ヒトの一生の中で生死を繰り返している。ヒトが細胞の生死を意識しないのは、細胞の生死にかかわらず、一貫性・継承性があるからである。「生死のある細胞」と「一貫性・継承性のあるヒト」のセットで一つ目の命が営まれている。

 
 二つ目の命は、「生死のあるヒト」と「一貫性・継承性のある人類」のセットで営まれている。人類ではなく、一族とか民族というレベルを意識している人もいるだろう。いずれにせよ二つ目の命は、自分の誕生より前に始まっており、自分の死亡の後も続いていく。

 二つ目の命を意識することと、一貫性・継承性を意識することは、同じことである。未来への一貫性・継承性は、見えず・自分ではコントロールしがたい。過去からの一貫性・継承性は、見え・自分ではコントロール可能である。“(731) 弔電”と“(741) 坂東家(べっぴんさん)での「継承」”とで、その例を示した。

 
 「私が、私が」で一つ目の命を満喫するのも結構である。だだ私は、二つ目の命を意識することで、より豊かな人生を楽しめるだろうと思っている。

 
 小学校のころ母から言われた言葉が残っている。

「私が死んでも、私はあなたの中で生きている」
 


 


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