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2016年5月8日日曜日

(502) 「五輪書」(2)自己を磨く鍛錬の道(2/2)(5月9日(月) 22:25- Eテレ放送)


(502) 「五輪書」(2)自己を磨く鍛錬の道(2/2)59() 22:25- Eテレ放送)

(499)の続きです。
 テキスト(一番下参照)から抜き書き出させていただきます。

 
<目次>  自己を磨く鍛錬の道
 
(1)  術の基礎となること
①「心持(心の持ち方)」、②「兵法の身なり(姿勢)」、③「目付(目の付け方)」

(2)  太刀の構え方と太刀遣いの原理、そして稽古法
①「五方の構え」、②「太刀の道(太刀遣い)」、③「有構無構のおしへ」

(3)  敵と打ち合う際の実践的な心得
①「拍子」、②「一人で大勢と戦う」、③「今日は昨日の我に勝つ」

 
<各論>

(1)   術の基礎となること

     「心持(心の持ち方)」
 心を広く真っすぐにして強く引っ張らず、少しもたるむことなく、心が片寄らないように、心を真ん中に置いて、心を静かに揺るがせて、その揺るぎの刹那も揺るぎやまないように、よくよく吟味すべきである。

     「兵法の身なり(姿勢)」
 顔はうつむかず、傾かず、歪まず、目を乱さず、額に皺を寄せず、眉の間に皺を寄せて、目の玉を動かさないようにして、瞬きをしないように思って、目を少しすくめるようにして、周りを広く見るようにする。

     「目付(目の付け方)」
 「観の目」は、心の動きにより状況全体を見る目です。他方「見の目」は、普通に目で追って物を見る目です。観の目を強くして状況を的確に把握し、敵の太刀を見ずに敵の攻めを見知ることが大事

 
(2)   太刀の構え方と太刀遣いの原理、そして稽古法

     「五方の構え」
 五方の構えは、上段、中段、下段、右脇、左脇に構える、この五方である。… いずれの構えであっても、構えるとは思わず、切るためだと思うべきである。

     「太刀の道(太刀遣い)」
 むやみに太刀を振り回すのではなく、その都度の敵に応じて、究極的にはただ一つに極まるはずの太刀筋を求めていく

     「有構無構のおしへ」
 「構はありて構はなき」。初めに太刀をどこに置くかという意味で構えはあるが、本来決まった太刀の構えというものはなく、敵を切りやすいように構えることこそが肝要だ。

 
(3)   敵と打ち合う際の実践的な心得

     「拍子」
 敵の拍子の逆をとって打つ心得。ゆっくりした敵には、自分の方から速く打つ「一拍子(イツビョウシ)の打(ウチ)」、気の早い敵には、自分が打つと見せて相手が打ってきたところをかわして打つ「二越(コシ)の打」、敵も自分も打とうする時、打つ気配を見せずに強く打つのは「無念無相の打」、そして、あえて遅れた拍子で打つこともある

     「一人で大勢と戦う」
 大勢と戦う時は、場や障害物などをうまく利用し、集団が崩れるようにして勝てばよい

     「今日は昨日の我に勝つ」
 昨日より今日、今日より明日と、毎日少しでも自分の技量を高めていくこと、それを千日、万日と積み重ねていってこそ、鍛錬である

 
魚住孝至(2016/5)、宮本武蔵『五輪書』、100de名著、NHKテキスト

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