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2016年9月24日土曜日

(640) 慈しみの心、世界平和、仏教の役割 / 「人間ブッダの探究」(2)


 前回からの続き。

中村元博士が、その86年の人生を学問一筋に打ち込み、東西の思想の蘊奥を極め尽くして、最後に到達されたもの、それは「慈しみのこころ」でした。… 博士は、墓地(東京都:多摩墓地)に「ブッダのことば」と題した石碑を立て、後世に残しました。このことばは、原始仏教聖典の一つである『スッタニパータ』(ブッダのことば)から博士が訳したもので、洛子夫人ご自身が清書され、それを墓碑に刻んだものです。
http://www.toho.or.jp/archive.php  写真も、ここから。
 
 

===== 引用 はじめ

ブッダのことば

 「慈しみ」

 
  一切の生きとし生けるものは

  幸福であれ 安穏であれ 安楽であれ

  一切の生きとし生けるものは幸であれ

  何ぴとも他人を欺いてはならない

  たといどこにあっても

  他人を軽んじてはならない

  互いに他人に苦痛を与える

  ことを望んではならない

  この慈しみの心づかいを

  しっかりと たもて

===== 引用 おわり

 
 神秘的、神的、絶対信仰がないと理解できないような言葉ではない。普通の人間として、ブッダの教えに触れ、生き方を学べる言葉になっている。

 

世界平和が達成される前に、必ず思想的対立にぶつかる。いかに対立を乗り越えるか。「あらゆる生きとし生けるものは幸せであれ」という『慈しみ』の心がキーワードになる。

 仏教は、ドグマ(宗教・宗派における教義)に囚われることなく、悟り、真理に目覚めることを大切にする。慈しみに目覚めるのである。

 宗教的対立を乗り越えようとするとき、仏教に役割がある。思想的な可能性がある。

 
===== 引用 はじめ

暴力や武力によってではなく

説得のみによって

広がった宗教は

仏教だけである

===== 引用 おわり

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