3つの「怪しい」3部作です。
(2624)「権利」が怪しい …………………… 今回
(2625)「多様性」が怪しい ………………… 次回
(2626)「誰一人取り残さない」が怪しい … 次々回
権利を、無条件に与えてはならない
(1)義務を負わない者に、権利を無条件に与えてはならない
義務を守る者の権利を尊重せねばならない
(2)他者の権利を侵害する権利を、無条件に与えてはならない
権利の行使により他者の権利を侵害せぬよう、配慮せねばならない
(3)権利を与える条件を、誰かが勝手に決めてはならない
上記(1)(2)において、例外を認めるのは慎重にしなければならない。すべての利害関係者を集め合意が必要である。ただし、全員の合意は、現実には無理である。たくさんの妥協の上に合意がある。
ほとんどすべての権利の行使は、他者の権利を侵害する。
他者の権利を無視して、自分の権利ばかりを主張する人が多い。そのような自分勝手な権利は、認めてはならない。「私には権利がある」は、無条件には認められない。
無条件に認めるべき権利があるとするなら、それは何だろうか?
★★★
「人は生きていく権利がある」というのは、ほとんどの人が認める権利だろう。「私の生きる権利を行使するため、他者を殺しても良い」というのは、ほとんどの人が認めない権利だろう。
「他者を殺してはいけない」という条件のもとに、「人は生きていく権利がある」という主張が正当化される。
一般論として、その権利の行使に当たってどのような条件をつけるか(必ずしも一つではない)について合意できたとき、初めてその権利は正当化される。
全ての権利の行使には、「義務を守る」と「他者の権利を侵害しない」という条件がつく。権利を行使するときは、そのことを自覚せねばならない。
現実は、「義務を守る」と「他者の権利を侵害しない」という条件が整わないまま、権利が行使される、おかしな世の中になっている。他者の権利をないがしろにして、自らの権利ばかりを主張する人が多い。
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