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2022年1月8日土曜日

(2531) 金子みすゞ詩集(1-2) / 100分de名著

 【 読書 ・ 100de名著 】5つの詩を紹介します。「大漁」「お乳の川」「にわとり」「石ころ」「積もった雪」。下関の都会を描いた詩もありますが、やはり、みすゞの詩の原風景は、ふるさと仙崎の漁師町と、あたりに広がる農村の情景です。


第1回  10日放送/ 12日再放送

  タイトル: 詩心の原風景 - 童謡詩の誕生

 

放映は、   月曜日 午後 10:25~10:50

再放送は、  水曜日 午前 05:30~05:55

 及び        午後 00:00~00:25

 

5つの詩を紹介します

(1)     大漁

(2)     お乳の川

(3)     にわとり

(4)     石ころ

(5)     積もった雪

 

【展開】

(1)     大漁

 「朝焼小焼だ 大漁だ …  鰯のとむらい するだろう」

 全文は例えば、

https://yugemusic.com/big-catch-misuzu/

 金子みすゞの詩には、海辺の情景を詠ったものが多数あります。磯の匂いが立ちのぼり、砂浜にうちよせる波の音が聞こえ、潮風が頼をなでる心地がします。

 

(2)     お乳の川

 「なくな、仔犬よ、 日がくれる  …  お乳の川が みえよもの。」

 全文は例えば、

https://www.city.nagato.yamaguchi.jp/site/misuzu/20073.html

 みすゞの詩には、生き別れた親子の哀れ、母のない孤独をうたったものが何作もあります。母のない仔犬が寂しさにないている。日も暮れ、翳っていく夜空に、やがて乳色の天の川もかかろう……。

 

(3)     にわとり

 「お年をとった、にわとりは  …  荒れた畑に立っている」

 全文は例えば、

https://blog.goo.ne.jp/rasuga58/e/65880b071d61d50dc4f2b12392165b59

 冬枯れのわびしい畑にただ一羽、凛として立つ母鶏の峻厳さ、子を失った孤独を描いて、陰影も、余韻も深いものです。みすゞの詩才が発揮された初期の名作です。

 

(4)     石ころ

 「きのうは子供を ころばせて  …  赤い夕日に けろりかん」

 全文は例えば、

https://blog.goo.ne.jp/rasuga58/e/4b8827fa35d20295d276e62b3b3117c5

 その石は、夕陽に赤々と照らされながら、けろりとしている……。擬人化の巧みさで、石のすまし顔まで目に浮かぶようです。

 

(5)     積もった雪

 「上の雪 さむかろな。  …  さみしかろな。 空も地面も見えないで。」

 全文は例えば、

https://mahoblog.com/kaneko-misuzu8/

 私たちには見えない「下の雪」や「中の雪」にも、詩人は想いを寄せます。こまやかな情感を、まるで独り言をそっとささやくように、私たちに語りかけているのです。

 

<出典>

松本侑子(2022/1)、金子みすゞ詩集、100de名著、NHKテキスト(NHK出版)



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